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中学一年生の時に起きたとある陸上部の事件


練習前にサッカーをして遊んでいた同級生が足を骨折する

その事件は土曜日で、お弁当を食べ終わって午後からの練習時間までに起きた出来事です。

カースト上位のイケてる人たちは同士で、先輩後輩関係なくサッカーで遊んでいました。
運動部でしたが上下関係が厳しくなく、割と1~3年生まで和気あいあいと、話せる関係の陸上部でした。

一方、カースト底辺の私は
みんなの輪に入れるわけもなく、同級生のノブちゃんと阿部ちゃんと3人で、鉄棒付近に乱立されていたアリの巣の穴をホジホジしていたずらしていました。
何故かその日に限って、そういうことをしていたので、印象に残ってるのですが、そういう趣味があったわけではありません。
特に阿部ちゃんは、みんなに混ざってサッカーするタイプなのに、その日はだけ私たちの奇行に付き合ってくれました。

ホジホジしてた最中、グランドでサッカーをしていた人たちが慌ただしくなってきました。

最初は何が起きてるのか分からなかったのですが、同級生で一番足が速く、同じ小学校にも通っていた大ちゃんがサッカーで遊んでた途中、足を骨折してしまったようです。
(大ちゃんは背も高く、顔も良く、みんなとも仲良くできるタイプで圧倒的カースト上位の人だったので、私とは全く接点のない人物でした)



衝撃的光景!目の前で主将が先生にボッコボコにされる!

そんな事件が起こり、練習時間が始まる頃に顧問の先生が来て速攻でバレます。
陸上部全員集められ裁判が行われました。
サッカーをしていた人物を特定し、さらにその中で3年生だけを選抜し、裁判官は3年生にだけ罰を下しました。
特に主将には一番きつく罰を与えていました。
後にも先にも、目の前で人がボッコボコにされるのを見たのはそれっきりです。人が人を殴る生々しく重い音は、今も思い出そうとしたら思い出せます。



ブチギレた顧問の先生から課せられた罰!水飲み禁止というシバリを設けた、100m×100本とうい鬼畜の所業

その後に部員全員に課せられた罰が100m×100本というペナルティーでした。
せめてもの救いは季節がまだ春だったということです。
これが熱い夏だの、寒い冬の季節にやっていたら辛さはもっとあったと思います。

最初はみんなお通夜の後のように、どんよりとした空気から始まりました。
当時私は「アリの巣ほじってただけなのに、何でこんなことさせられなきゃいけないの?」って思ってやっていましたが、今振り返るとそれもいい思い出になりました。

そして終盤に差し掛かるにつれて、頭のネジが外れみんなハイになり、妙な一体感も生まれ始め、100本終わった後には何とも言えない達成感で満ち溢れていました。

その後は何も面白いことは起きず、先生に終わったことを報告して、その日の部活動は終了しました。



体罰とは?

・3年生が先生にボッコボコにされる
・100m×100本を水を飲ませずにやらせる
ここだけを見たら、これは体罰だと見る方がいると思います。
あくまで私個人の捉え方としてはこれは体罰だったとは思っていません。

その理由は顧問の先生と3年生の間には信頼関係があったと感じるからです。読んでる人にこのことを上手く伝えられる自信がないのですが、自分なりに言葉にしてみます。

特に3年生の大和田主将は誰からも好かれるような人柄でした。
1~2年生の下級生からも慕われ、1年生にも”マイケル”というあだ名で呼ばれても、咎めることなく気さくに接していました。
女子部員からも人望は厚く、みんなが大和田主将を慕っていると感じていました。
そして、それは顧問の先生も例外ではなく、間違いなくこいつになら部員を任せられる、という信頼があったと感じるからです。

罰を受けたのは部員全員ですが、最初に裏切られたのは先生だったと思うんです。だからと言って手を出していい理由にはなりませんが、親が我が子を本気で叱るように、そこには確かに”愛”があったと思うんです。

愛があれば教育だと思います。
それ以外は、体罰でも何でもなく、大人が子供に手を挙げただけの、ただの暴力だと思います。

その後、部員の誰かが親に今日のことを話し、学校にも苦情がきたらしいです。
(まぁ、でしょうねって感じでしたけど笑)

部活の練習が終わって横一列に並び、いつものように先生に挨拶しようとした時に、先生が「先日のことで学校に連絡がきたみたいだけど、俺は間違ったことはしてない」的なことを言いました。

(凄く重要なとこなんですが、忘れてしまいました。こんなニュアンスで言ってたと思います。曖昧ですいません。)

苦情が来ようが、一歩も引かず、あくまで自分がしたことは間違ってない、という姿勢を貫く先生はとてもカッコよく見えました。



後書き

今回は当時のことを思い出しながら記事を書きました。
過去に執着してるわけではないですが、お金では買えない経験ですから、やっぱり思い出って宝物だなぁって感じました。

今回も長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


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