見出し画像

社会人と大学生の付き合い

琢磨は、最初医者を目指し、挫折して歯科大生になった。そのため3浪だった。私と出会った時は、私が26歳、琢磨が23歳だったので、まだ2年生だった。
野球をしていて、4番、キャッチャーで練習や試合をしていた。友達は体育会系のノリの子が多くて、私の前では大人ぶっていたけど、飲み会なんかでは、学生らしく羽目を外していたのではないのかなと思う。

お金持ちの家庭だったので、マンションは2LDKあって、綺麗で居心地が良かった。一つの部屋は衣装部屋だった。それ程洋服や、靴が好きで、いつもおしゃれをしていた。
私は、マンションを引き払い、病院の寮に引っ越しをした。病院の寮はボロボロのアパートだったが、家賃が500円だった。
その頃、手術室から、循環器病棟に異動になっていたので、夜勤前後ゆっくり寝たい時以外は、合鍵をもらっていたので琢磨のマンションから通っていた。
いわゆる半同棲をしていた。

今は、大学生の娘がいるので、大学生の生活がわかるけれど、当初いつ学校に行っているのかわからなかった。私が、仕事に行っている間、何をしてたのかわからなかった。何より、学生なんだけど、家で勉強しているところを見たことがなかった。本当いつ勉強していたんだろうと今となっては思う。
私の勤務に合わせてデートや旅行に行けた事はメリットだった。

食事は、コンビニか外食で、安い、早い、うまいをモットーにしているような店ばかり行っていた。
私が奢ってあげても良かったのだけど、安い、早い、うまい店はいつ払ってくれていた。
なので、私は余裕がある時には、夕食を作ってあげたり、普段は行かないような、イタリアンだったりフレンチをご馳走した。

友達は、当然若者で、友達付き合いも多かった。
現役入学の友達からしてみたら、かなり年上の人と付き合ってるなと思っていたと思う。

お互い仕事をしている人と付き合ったら、仕事の愚痴を言い合ったり出来ただろうけど、バイトすらした事がない相手にしても仕方がないのでしなかった。
それはそれで、仕事とプライベートは別って感じで上手く切り替えが出来て良かった。

しかし、付き合いだして2年目あたりから、この生活に不安になってくる。28歳になった私と、4年生の琢磨。歯科大生だから後2年大学生。その頃から歯車が狂いだした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?