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松本伊代さんが骨折!?腰椎圧迫骨折ってなに?症状や治療法を解説!


松本伊代さんがバラエティ番組の収録中に腰椎の圧迫骨折というケガを負ったことを公表しました。
松本伊代さんは2021年にも圧迫骨折を負っていて、自宅療養をしていたそうです。
その時は夫のヒロミさんが、絶対安静の松本伊代さんに献身的な介助をしていたと多数の番組でお話ししています。2年連続の圧迫骨折、心配ですよね。

そもそも腰椎圧迫骨折とはどのようなケガなのでしょうか。

腰椎圧迫骨折とは

圧迫骨折とは「圧迫」と名の通り、骨をつぶすような強い外力が働いたことによって骨が折れることです。
背骨は部位によって、名前が分けられています。首あたりは頸椎、胸あたりは腰椎そして今回は腰あたりの骨は腰椎といわれています背骨を作っている腰あたりの脊椎(骨)がつぶれると、腰椎圧迫骨折と呼ばれます。

圧迫骨折は、骨の密度が低い方に頻発するといわれていますが、若い健康な方でも起こりうる身近なケガです。腰椎圧迫骨折は主に、転倒や転落で激しく尻もちをつくと受傷します。

わたしが総合病院で勤務していたときは、初雪が降った次の日に若年層〜高齢者まで多くの方が腰椎の圧迫骨折で運ばれてきました。

「屋根の雪を降ろそうとして自分が落ちてしまった。」「道路が凍っていて、滑って尻もちをついた。」などさまざまな転び方で受傷していました。

数年前には友達(20代)が、スノーボード中の転倒で腰椎圧迫骨折になり痛みで辛そうでした。誰もがなり得る身近なケガの1つが、この腰椎圧迫骨折です。

症状

腰椎の圧迫骨折での主な症状は、身体を動かした時の激しい痛みです。

ベッドの上での寝返りや起き上がりは、とくに痛みが強く出ます。あまりの痛さにトイレに行けなくなったり、食事をすることも難しくなる方も多いです。
最悪の場合は、そのまま寝たきりになることもあります。

激痛に耐えて起き上がっても、トイレに行くまでの歩行時に痛みで動けなくなることもあります。
そのため、受傷直後は一人での日常生活は厳しく介助が必要になることが多いです。

一方で、腰椎圧迫骨折は安静時にはほとんど痛みを感じません。腰椎圧迫骨折の症状は痛みだけでなく、ケガをした部位によっては、両下肢麻痺になることもあります。
背骨の中には大切な血管や神経が無数に通っているためです。

さらに、脊椎の圧迫骨折を繰り返すことで、背中が丸くなったり身長がちぢむことがあります。
背中の丸いおじいちゃんやおばあちゃんは、痛みを感じにくく、気付かぬうちに圧迫骨折を受傷してしまいます。
つぶれた骨と骨が変形したままくっついてしまうと背中が丸くなってしまうのです。

圧迫骨折の原因

腰椎圧迫骨折の原因は、骨密度の低下です。骨の中がスカスカで、もろい状態だと衝撃で骨がつぶれてしまいます。

若年層での受傷原因は、骨のもろさというよりは衝撃の強さで受傷します。多くの場合は、スポーツ中のケガや交通事故によるものです。

いくら丈夫な骨でも、転倒や転落で激しく尻もちをつくと骨に強い力が加わって圧迫骨折となります。
日常生活上で腰椎の圧迫骨折をしやすい人は、骨が弱い骨粗鬆症の高齢者やホルモンバランスが崩れる閉経後の女性に好発します。

治療

腰椎圧迫骨折の治療法は、保存治療手術療法があります。基本的には、保存療法が選ばれます。ギプス・コルセットをつけてつぶれた骨が、自然に固まるのを待つ方法です。

手術療法
・保存療法で経過をみても症状の改善がみられない場合
・神経の麻痺症状が出てしまっている場合
・つぶれた骨の数が多い場合

これらの場合には手術療法が選択されます。
手術には全身麻酔必須で、骨の中にセメント入れる方法またはボルトで固定する方法があります。
手術方法は、ケガの程度によって最適な方法を医師が決定します。

治療期間

腰椎圧迫骨折の治療期間は1ヶ月〜数ヶ月と、個人差が大きいといえます。
治療では、炎症止めの湿布痛み軽減効果の鎮痛剤骨の治癒を促す血行改善薬が使われます。

腰椎圧迫骨折のリハビリ

腰椎圧迫骨折で入院した際には、リハビリテーションが必要になる場合があります。身体を動かすと激しい痛みが生じるので、ベッドの上から全く動けない患者が多いです。しかし、ケガ前の体力を維持するには少しでも早くベッドから離れる訓練が必要です。

リハビリでは、理学療法士が身体の動かし方を指導します。患者はコルセットと数ヶ月行動を共にするので、コルセットをつけたままの生活が少しでも楽になるように動作の確認をします。
たとえば、患者の訴えの中から痛みの出にくい寝返り方法や起き上がり方法を考えたり、トイレなどのために歩行訓練を行います。

腰椎圧迫骨折になると激しい痛みを避けるために安静にする期間が長くなりがちです。寝ている時間が長くなると、全身の筋力と体力が低下します。体力が急激に落ちてしまうと、お水を飲むだけで息切れするので生活が大変になります。

筋力や体力の改善を促すため、リハビリが必要になるのです。

腰椎圧迫骨折を防ぐためには、
・骨を丈夫にするため栄養を考えた食事
・適度な運動
・禁煙
・ビタミンDを多く摂取して、日に当たる

など生活習慣を改善していくことが大切です。

まとめ

腰椎圧迫骨折は強い衝撃が背骨にかかることで、骨がつぶれてしまう骨折です。骨のもろくなりやすい閉経後の女性や骨の密度か低い骨粗鬆症の高齢者がなりやすいケガです。

もちろん、骨が丈夫な若年層でもスポーツ中や交通事故でひどく転んで尻もちをつくと、腰椎圧迫骨折になります。

症状は身体を動かすときの激しい痛み、寝返りや起き上がりが1人で出来ないくらいの痛みです。治療法は、くだけた骨が自然に固まるのを待つ保存療法と手術療法があります。
治療期間は1ヶ月~数ヶ月と個人差がありますが、コルセットを数ヶ月間着用します。

入院することになった場合などは、リハビリで痛みのでにくい安全な身体の動かし方の習得を目指し、かつ体力の維持を必要とします。腰椎圧迫骨折を防ぐためには、骨を丈夫にしなければなりません。
食事や適度な運動と日光浴を心がけて、生活習慣を整えましょう。


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