自宅サーバーを作ろう3 IPアドレスについて3

パソコンのIPアドレスを固定する方法を説明していきます。これから手順に沿って行うネットワークの設定により、パソコンがルーターからIPアドレスを自動で割り当てられるのではなく、ルーターに依存せずにいつも自分で決めた固定したローカルネットワーク内のプライベートアドレスをパソコンに持たせるようにします。これはサーバーを立ち上げるときやポートフォワーディングをするときなどに必要ですまずは現在のIPアドレスを確認しましょう。
設定後のIPアドレスが正しく変更されたかどうかを確認するためにも、表示はこうなります。私のパソコンはWindows10のものですが、他のOSでも似たような画面が出るはずです。次にDNSサーバーのIPアドレスをメモしますDNSサーバーの役割は、インターネット上のドメイン名(例えばwww.bing.com)をIPアドレスに変換することです。DNSサーバーがなければ、インターネット上のサイトにアクセスできませんIPアドレスをメモ帳やスマホのメモアプリなどに保存すると便利です。
先程の「DNSサーバー」のIPアドレスをはあとで固定IPアドレスを設定するときに必要になります。DHCPについては別途必修知識で解説しています。DNSサーバーはお使いのISP(インターネットサービスプロバイダー)のものになっている場合が多いですDNSサーバーは自分で変更することもできますが、ここではISPが提供するものをそのまま使います。サーバーの役割を果たすIPアドレスを自分で選んで決めます。
このIPアドレスは、自宅LAN内だけでなく、インターネットからもアクセスできるようにするために重要です。サーバーにするパソコンは、ルーターとLANケーブルで直接つながっている必要があります。無線LANではサーバーにはできません。パソコンにルーターから自動で割り当てられたIPアドレスではなく、IPアドレスを自分で入力して設定します。これを固定IPアドレスと呼びます。固定IPアドレスを設定することで、パソコンのIPアドレスが変わらないようにします。
自宅LANの構成やルーターの設定によっては、場合は、ルーターが自動で割り当てるIPアドレスの範囲を変更する必要があるかもしれません。プライベートアドレスと呼ばれるのは、インターネット上では使われないIPアドレスのことです。これらのアドレスは、自由に使うことができますが、一定のルールに従って決めなければなりません。そして、パソコンやルーターが同じネットワークに属していることを示すために、同じネットワーク上の機器同士は、パソコンとルーターは同じサブネットマスクの範囲内でIPアドレスを持つ必要があります。
サブネットマスクとは、IPアドレスのどの部分がネットワークを表し、どの部分が機器を表すかを示すものです。ここはあまり難しく考えず上で調べたルーターのIPアドレスの末尾の数字を変えてサーバーのIPアドレスを決めます。使えるのは1~254ですが他のパソコンやルーターや重複させることはできません。私の場合は自宅内LANのIPアドレスを割り当てました。変えてよいのは末尾だけです。5でも99でも200でも好きな数字で構いません。すべてのパソコンのIPアドレスを決めます。
複数のパソコンがある場合は同様にLAN上のすべてのコンピューターのIPアドレスを決めていきます。重複が無いように注意してください。

自宅サーバーのためのIPアドレス設定方法


ここでは自宅LAN内のIPアドレスを設定します。まずは現在のIPアドレスを確認しましょう。ネットワーク接続のウインドウを開きます。このウインドウには、パソコンが持つネットワークインターフェースが表示されます。ルーターを有線で使ってインターネットにADSL接続しているパソコンの場合は、方のみお読みください。無線LANや光ファイバーなどの場合は、別の方法で設定する必要があります。
この設定には、パソコンとルーターが通信できるようにするために、ルーターやサーバーのIPアドレスの情報が必要です。IPアドレスは、ネットワーク上の機器を識別するための番号です。まだ決まっていない方は前の項からご覧ください。前の項では、ルーターとサーバー用パソコンのIPアドレスを決める方法を説明しました。それでははじめましょう。ここからは、サーバー用パソコンに固定IPアドレスを設定する手順を説明します。
パソコンは、サーバーとして動作させるために、サーバーの1台だけでも構いません。もちろん、他のパソコンも固定IPアドレスに設定することができますが、必須ではありません。その場合、ハブは不要です。ハブは、複数のパソコンやルーターなどをLANケーブルでつなげるために使いますが、サーバー用パソコンとルーターだけなら、直接LANケーブルでつなげば十分です。ハブはLANケーブルを分岐するだけのものです。ハブは、IPアドレスやデータのやり取りなどに関与しません。
それらはルーターやパソコンが行います。IPアドレスを自分で入力して設定します。これが固定IPアドレスにするための主な作業です。ネットワーク接続のウインドウを開きます。
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パソコンとルーターがつながっていることを確認したら、右クリックし、プロパティを開きます。これでパソコンのネットワーク設定を変更することができます<ローカルエリア接続のプロパティ>ウインドウが開きます。「インターネットプロトコル(TCP/IP)」をパソコンのIPアドレスやDNSサーバーの設定を変更するために選択し、[プロパティ]をクリックします。これでTCP/IPの詳細な設定を見ることができます。インターネットプロトコル(TCP/IP)のプロパティウインドウが開きます。
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次の自分で決めたIPアドレスを使うことで、固定IPアドレスにすることができます。を選択し、サーバーとルーターのIPアドレスを指定します。これらは前の項でメモしたものを使いますDNSサーバーのアドレスも指定します。これらは前の項でメモしたものを使いますIPアドレス固定する自分のプライベートアドレスです。このアドレスは自宅LAN内だけで有効です。インターネット上では別のアドレスに変換されますこの項で決めたものを入力しますサブネットマスクIPアドレスを入力すれば、自動で入力されます。
これは、IPアドレスの最初の3つの数字がネットワークを表し、最後の1つの数字が機器を表すことを意味します詳しくは[サブネットマスク]で[解説]しています。サブネットマスクはネットワークの構成やセキュリティに影響する重要な要素ですデフォルトゲートウェイルーターのLAN側のIPアドレスです。このアドレスは、パソコンがインターネットに接続するときに、ルーターに向かうために必要です。
この項で調べたものを入力します。DNSサーバー*お使いのプロバイダーのDNSサーバーを指定してください。DNSサーバーは、インターネット上のドメイン名(例えばwww.bing.com)をIPアドレスに変換する役割を果たします。DNSサーバーが正しく設定されていないと、インターネット上のサイトにアクセスできません。この項で調べたものを入力します。IPアドレス固定する自分のプライベートアドレスです。

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