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”ぼっち”を気にする人の心理

”ぼっち”っていけないことか?

最近起こった凄惨な事件の容疑者が、犯行動機として
「(被害者から)ぼっちだとバカにされた」
と語っていた。
この容疑者は、地方から東京の大学に進学したが、学校に馴染めずに中退したという過去があり、そのせいで「ぼっち」という言葉に過剰反応したのではないか?ということだ。

実際にどんなやりとりがあったのかはわからないのでおいといて、
「ぼっちってそんなにいけないことか?」
ということが気になった。
大人になると友達がいたとしても毎週末会うなんて難しいし、家族がいつも付き合ってくれるとは限らないから、みんなけっこう単独行動をしている。
私が東京にいるから単独行動でも気にならない、ということではないと思う。私の地元は典型的な日本の田舎だが、地元の友人も、ひとりでスポーツクラブや映画に行ったり、外食している。

この容疑者は、大学時代のトラウマで、ぼっちは恥ずかしいという感情があったのではないだろうか。だけど、世の中の人は、他人がひとりでいることをそれほど気にしていない。
反対に、ひとりで行動できずにしつこく他人を誘う人に対して
「大人なんだからひとりで行けや」
と思うだけである。


ずっと”ぼっち”だったので気にならなかった

私は子供の頃からぼっちとまではいえないものの友達が少なかったので、大学入学で上京したときも、就職して関西に配属されたときも、知り合いのいない土地に行くことは平気だった。若い頃の私は、家族を恋しいとも思わないし、地元にも友達が少ないので(苦笑)どこに住んでも同じだったのだ。そんな私にとっては、誰も知らない東京で心機一転19歳から新しい人生を始められることはむしろ魅力的なことだった。

大学ではいつも人間関係がうまくいっていたわけではないが、学生数が多いので、そのときどきで気の合う友達と付き合っていた。東京都心ではたくさん出会いがあるから、大学以外にもバイトや高校時代の同級生つながりで友達を作ることはできた。友達がいなくても、ひとりで渋谷や新宿の人混みをぶらぶらしていたら気が紛れた。東京にはいくらでも行く場所があった。

だから、私は誰かから「あんずさん、ぼっちだね」と言われても全然気にならないのだが、なぜか世間からは「人脈の広い、友達の多い人」といわれている。
これは、”ぼっち”を恐れずにひとりでいろんな場所に出入りして多くの人と知り合い、また他人が”ぼっちでいたい”(ひとりでいたい)ときにはその気持ちを尊重してきたからだと思っている。


☆ヘッダー写真
横断歩道を渡る人混みの様子のフリー素材 https://www.pakutaso.com/20211212341post-37929.html

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