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ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記ep 70〜

第八章 イエメン編
三十路センチメンタルジャーニー
ep70  地元民と乗り合いギュウギュウプジョータクシー

 いよいよイエメン周遊の最初の都市ボデイダに向かう。ボデイダ自体はあまり見所がないといわれていたが、そこへ向かう途中の道が絶景と旅行者の間では噂だった。このドライブコースは高地から低地といった高低差の激しい道のりのようだ。出発地であるサナアの標高が約2000m、そこからプラス約1000mの約3000mまで登り、今度は一気に0mまで降りていく5時間のドライブとなる。

 通常日本なら6人乗りぐらいのプジョーに10人ギュウギュウに詰まった僕らの乗り合いタクシーは、出発地であるサナア市街を離れ、一気に1000mの標高差を上っていく。僕のチープな腕時計についている高度計もぐんぐんあがっていく。先日の高山病のように体調が悪くならないよう祈りながら2時間ほどいったところで食事休憩タイム。心配していた標高による体調不良よりも、ギュウギュウ詰めの車内の方が酸素が薄そうだ。食事休憩が終わると今度はいっきに高度を下げてオンボロプジョーはひた走っていく。ギュウギュウの車内からの景色は少しずつ変わっていく。ゴツゴツとしたやけた地面から緑が増えはじめてきた。

 そこから1時間ほどするとドライバーと現地の男性客は、カートタイムに入るため、カートスタンド(石を積み上げただけ)に寄り道。彼らはたっぷりのカートをほっぺが膨らむほど口に詰めて、再びプジョーは動き出す。正直もっとラリーのような道を走ることにあるのかと思っていたが道は舗装されていてギュウギュウな車内以外は快適そのものだった。

 とは言え少し顔を表に出してみれば、道路のすぐ脇はガードレールのない谷である。最初は多少の恐怖を覚えたが、その恐怖に勝るぐらい景色がすごい。車内から窓の外に顔をだし下をのぞいてみるととんでもない高低差の崖がそこには広がっている。しかしその分ものすごい光景が目の前に広がっていてこれが噂の絶景かと心を踊らせた。聳え立つ山の天辺にはポツンとイエメニア建築の建物がありたまらない光景だ。本当なら写真にこの景色を収めたいところだが、地元民と乗り合いのギュウギュウプジョータクシーはそんなこと言っても止まるわけがなかった。

 空気が薄く乾燥しているため空が以上に青い。そんな道を走ることさらに2時間、急に周りが湿気を帯びてきた。紅海から吹く風で高温多湿になっている。草木も砂鉄等どんどん南国風になっていく。ギュウギュウタクシーの中は湿気を帯び始め、ジメジメとした空気が纏わり付き汗が滴り始めた。通りすぎる村の人たちの顔つきも変わってきた。アラブ系の顔つきからアフリカ系黒人といった人々へ。そんな気候の変化や人々の変化を感じながらさらに1時間のドライブを経てやっとこボデイダに到着。ヘトヘトの僕はなんとか宿にたどり着いた。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)

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