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山形のプレイヤーに迫る 第2回


第2回は前回に引き続き、、、

山形市を中心に活動されているプレイヤー

追沼 翼 さんです!

前回は東北芸術工科大学

学部生時代のお話を中心にうかがいました

まだチェックしてない方はぜひ!

今回は
「追沼さん、院での活動、そして今へ」

となっています。

記事は対談形式です。
(部分的に敬称略)


――――――――――――――――――――――――――――――

追沼:
院1年の時に、

OF THE BOX

 
と言う建築事務所(法人)を設立しました。

というのも
他企業さんより
案件を頂いたことがきっかけで、
契約の際に会社じゃないと
契約できないということもあり設立しました。

当時は、開業に対して怖さもあり、
馬場先生へ相談したところ、

「やりたいのであれば会社をつくってみたら? 
やめたいと思ったら、やめればいいし」


と言われたこともあって、

当初は、
学部時代より就職希望だったんだけど

自分で起こした会社であれば
潰すこともできる
(企業に就職という道も進める)
ということが分かり、
起業をしました。

その中で、
馬場先生と一緒に動かれている
佐藤あさみ”さん
(Q1の取締役の方)
”リトルデザイン”という
設計会社をやられている方と
僕に、

“とみひろビル”

というビル一棟の
企画と設計の依頼が来ました。

それが2018年頃。

(山形経済新聞に簡易だが掲載されている
気になる方は要チェック!)

運用の方法として、

1Fにカフェ、
2Fにオフィス
2-3Fを使い
メゾネット住居にする案にしました。

この時、
1Fに入るカフェをリーシングするのも
難航しました。

スズラン通りは夜の店が多く、
坪数として難しいということでした。

それで1F に必要な飲食をはじめたい

なので、まちに拠点をつくろう!

としてはじめた訳ではなく、

流れてきた仕事に対していい物件があり、

良いめぐり合わせが重なり、
スズラン通りに
朝からやっている飲食が欲しいという
潜在ニーズから
カフェという企画を構想して今に至っています。

カトウ
北嶋さん(Day & Coffee マスター)と
知り合いになった経緯はどのようなものだったんでしょうか?

追沼
後輩です。馬場ゼミ。

北嶋さんとの経緯――――――――
これも「長く大学にいたので」と
追沼さんは笑いながら答えてくれた。

もともと北嶋さんは高校生の頃より
コーヒー屋でアルバイトをしており、
高校卒業の後は大学進学をせずに
コーヒー屋で修行をしていた。

たまたま働いていたコーヒー屋で
馬場先生の講演会があり
芸工大に迷い込んできたという経緯をもっていた。
――――――――――――――――

誘った当時は大学3年、
後々にコーヒー屋をやることは
決めていたんだけど、
彼も在学中に悩むこともあって、、、
大学4年になるタイミングに 
Day & Coffeeが開業しましたね。

(はじめの2年間お店に専念するために北嶋さんは休学を選んでいる)

たまたまコーヒーの人がいた


カトウ

いい縁が繋がっているんですね

追沼
みんなにもあると思う
気づいていないだけじゃないかな

それをチャンスと思って

一生懸命動くか

動かないか

その違いのような気がする。

多分、
運動量が圧倒的に違うから。

で、
互いにリスクを持って
仕事をやれた方がいいよね
ということで、
(北嶋さんと)株を持ち寄ってもう一社、
「株式会社 デイアンド」
という会社を作りました。

二つ会社を持つタイミングで、
就職という道はなくなりました。
この会社は、

山形や地域のことに
取り組んでいきたいよねということで、

コーヒー屋さんをやることに加えて、
まちづくりに関与していきたいということで

会社をつくるとき必要な
定款書の段階で、
まちづくりのディベロッピングや
色々なことに関われるような内容で
会社をつくってます。

今回、取材日に重なっていた
お菓子作りのイベント
(ステキなお菓子アーティストの方とのコラボレーション企画)は、
デイアンドの会社の方で行っているものなんです。

お店としてのイベントもあるし

いろいろと行ってます。

僕はopenして1年目はお店に立つことも多かった。

2~3年目は丁度コロナの時期に重なって、
従業員を置くのがリスキーだったために、
またお店に立っていました。

それが今は設計の方の仕事も来ているのでバランスをとって、
北嶋君をはじめスタッフの方に任せています。

もう一個、
日非 studioはシティープロモーション
まちのことをInstagram で発信しています。

なので

Day & Coffee の
お客さんの前に立つ業務と

シティープロモーションを行う裏方の業務を
2つの部門になって動いてます。

加えて、設計。
それぞれ2つの会社を抱えているけれども、
見ているビジョンや掲げているミッションは重なっています。

―――――――――――
ビジョン:希望に満ちた暮らしをつくる
―――――――――――
〈 Of The Box 〉
ミッション:まちを耕し、文化を育む
―――――――――――

マルシェもそうだし、

自分たちのリサーチであったり

気づきで分かったことでの実践で
新しく人がまちに来たりとか
文化につながるような
動きをしたいということが根幹にあります。

―――――――――――
〈 Day and Coffee 〉
ミッション:すべての日に特別なひと時をつくる
―――――――――――

珈琲を単なる飲み物ではなく、

日常的に楽しめる特別なものにして、

扱って場づくりをしていきたいねという思いで。

―――――――――――
〈 日非studio 〉
ミッション:あなたの日常がだれかにとっての非日常
―――――――――――

この3軸のミッションがあって

共通のビジョンに向かって頑張っていこうよ

ということでやっています。

それぞれの意識としてはバラバラなつもりはなくて
全部まちに関わっていく仕事としてやっていて。

まち起点で行っている


カトウ
まちをよりよくさせるための活動なんですね

追沼
まあ、、よくさせるっていうと
おこがましいけれど、、
よくしたいし

地方都市とかだと

職業選択の自由があったとしても、

選べる仕事が少ないというのもそうだし

そういう意味で言えば
日非でやろうとしているのは
映像であったり写真であったり、
クリエイトしたい子達の受け皿にもなりたいし、
新しいその仕事の作り方にも
チャレンジしたいなと思ってる。

カトウ
確かにたとえば芸工大で映像学科がありますが
地元で働きたいって言ってもなかなかない(働き口)ですよね

追沼
ないので、
まだできてはいないけど
理想としてはそういうことを
目指していきたいと思ってます。

ちゃんとほら、
北嶋君みたいに

なにか強烈に好きなことがあって

学生の頃から続けている人は
なかなかいないから、
そういった姿も大事だと思うし、

学生企業でそのまましっかり自立して
暮らしてるっていう姿を
見せることも大事だなって思います。

大体潰れるんです。

起業して一年もしないで。

カトウ
そうなんですね
今まで自分の会社を持続できているその要因というか、
他と違うなと思う点はありますか?

追沼

気合です!

それしかないです。
コロナに関しては本当にどうしようもなかった。

僕がこのビジョンとかコンセプトを提示してるけど
それについて彼(北嶋さん)自身もしっかり理解して
動いてくれるからこそ続けられてる。

みんなが同じ方向を向いてないとね 、
どうしてもね。

途中で辛くなって

やめちゃったりとか

あるんだよ。

これで大体の自己紹介が終わるんじゃないかな
今の過程がだいたい6年間です


カトウ
これで6年なんですね。
山形の可能性はどこに、どんな風にあるとお考えですか。


追沼
可能性か、それはどういった軸で?

カトウ
建築、まち、できれば
コミュニティとしての可能性も
教えていただけるとありがたいです。
実際に活動している中で、

あ、まだ山形まだやれるなという

私自身県外出身で、山形にきて3年たつんです。

イベントとかにも参加しつつ
文化の火を絶やさないように
努力している姿は見て取れるんですけど、
これってなんかこう。

言い方を悪くすると場当たり的な感じがするんです。

それを果たしてずっと続けていって
それがいい方向に進むのかな

っていうのが
不安なんです

追沼

なるほどね
その点で言えば。

学生の活動

という視点では
続けるのはやっぱり

卒業とか自分のキャリアもあるから

みんな難しいと思うんです。

だから、
それを無理に続ける必要もないと思うし。

まちに関わる上では
責任感とかもちろん
必要なんだけど、

だけれども

”抱え込みみすぎない”

ことが大事だと思います。

僕らは幸い環境が整っていたし
意欲があるから
ずっと学生の頃から
続けてていうのをやっていて

もっとまちに参加してほしいな

(抱え込まずに考えるという意味で)

解像度が増してない状態で
まちのこといくら考えたって
勉強したことをやろうと思っても

個々のまちによって
コンテクストも違うし、
おかれている状況も違うから
できないと思うんです。

だからとりあえず

まちに降りてきてほしい

っているのはある。

正直、
まあ、学生のうちは
与えられた状況とかを
うまく使うしか
(まちと)関わる術がないから、
それをもっと工夫してやれる状況、

そういった意味で言えばまちの可能性は、、、

例えば
東京の世田谷区って
山形県と同じ規模の人口なんですよ。

つまり世田谷区っていうところの
区長っていうのは、
県政を動かしているスケール感なんですよ

世田谷区の人口は百万いかないくらい、90万人規模

区よりも大きいスケールの山形市が
25万人ちょっと切るぐらいなんです。

って考えると、
その都会のスケール感とさ
山形市のスケール感ってさ。

まあ、ほぼ1/5、45%とか
いや1/4いかないぐらい

行政との距離も明らかに近いし
一人一人と会話できる可能性が大きいから

ライトに
なんか踏み込みやすい

まちのスケール感

ではあるから

僕の育った仙台市の駅の近くであっても
何か小さい出来事が起こっていても
気にも留めないレベルの場所であって

そういう点で
山形はまちからのリアクションも大きいし、

山形市は大きい何かじゃなく、

個人単位であっても
チャレンジしやすい

って部分では
すごい可能性に思ってる。

逆にネガティブに捉えると、

デパートもないし、

商業として
破綻し始はじめてるんだけど、

一方で商店街として
デパートがないからこそ

新しいモデルであったり、

ロールを作っていく、
最先端の土地になりうる。

これからどこの場所も、
いわゆるそのデパート系のものって
難しくなってるわけだから、

それの意味合いは強いのかなって
すごい思います。

コミュニティコミュニティは
どうなんだろうね。

それこそ
この若い飲食の人たちが集まって、

何かイベントやろうとか、
そういった事も動き始めてるから、

これから育てられる
ところはあると感じています。

まちもすごい変わってきてる

そこにどう絡むか

で、僕ら学生の頃は
役所に企画書を持って行って
提案していたし、

それで受け取ってもらえるから、

なんかどんどんそういうことが
あってもいいのかなと思います。

学生としてじゃなく

一建築を志すものとして

提案した方がいいと思う。

いつまでも学生の顔したまんま行っても良くないから。

だから(山形の)可能性としてはスケールのところかな

Day & Coffee前のマルゴの前での一枚


今回はここまで!

ここまで付き合っていただきありがとうございます。

「山形のプレイヤーに迫る」
第二回は以上となります!

口語をほとんどそのまま書き出していることもあり
読みづらいところもあったと思います。
なにか質問や疑問等ありましたらお寄せ下さい!

次回更新予定は

2024年2月24日(土)

お楽しみに

参考までにリンクを貼っておきます!

ライター:加藤瑛人

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