『ふぞろいの林檎たち』(山田太一)を読む

山田太一さんが亡くなりました。

ぼくには、「この人が人間なのだから、ぼくも人間に生まれてきてよかった」と思える人が何人かいます。

山田太一さんもその内の一人です。

今朝、ツイッターにも載せたのですが、ぼくの創作のヒントノートには、山田さんの『ふぞろいの林檎たち』からの抜粋がいくつも書いてあります。詩やエッセイを書くために参考にさせてもらっていました。そして、生きてゆくためにも参考にさせてもらいました。。

以下、そのノートからのものです。山田太一さんが生きている時に書いたものです。

「生きてれば口惜(くや)しいけど我慢するってことあるわ。それが大人でしょ?あとさき考えないで、格好いいことしたがるのは、子供よ」

「お母さんぐらいになるとね。なんだか分からないけど、やりきれなくてたまんないなってことあるんだよ」

「私、世の中には、どうしようもないこともあるんだなあって、すっごく思って」
「そんな話よそう」

「私、小さい時から、小学校の四、五年の頃から、家の中揉めてたの。揉めてる声聞くの、ほんとに嫌だった。怒鳴り声、たまんなくてね。早く、大きくなって、揉めてる声、聞かなくていいとこ行きたいって、よく思ったわ」

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「生き生きしていますか?」
「なにを求めていますか?」
「どんな夢見てますか?」
「ひとの心が見えますか?」

「胸をはっていますか?」

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