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初音ミク沼に落ちよう!<マジミラ編>

うつぎと申します。
初音ミクが好きです。
自己紹介は正直これだけで十分だと思われます。これ以降はおよそ半生初音ミクを愛している女が彼女への愛をただ語り散らかすだけの怪文書です。チラシの裏とはよく言ったものですね。
また、お恥ずかしい話ではありますが中学生時代に創作活動の一環で少々文字書きをしていたので、いわば黒歴史の癖が知らず知らず露見されてしまうかもしれません。オタクはインターネットで共感性羞恥に晒されがちなので……。

前置きはこれまでにして、早速本題に入ります。抑えきれない初音ミクへの気持ちをこの度ノートにする運びとはなりましたが一つ、
初音ミク、あまりにも範囲が広過ぎる
という問題に直面しました。
この世に無限に存在するボカロP、そして止まることを知らないボカロ曲の増加。インターネットの海には今この瞬間にもボーカロイド使用楽曲が解き放たれています。一人ボカロPが増えればその分曲も増えます。恐ろしや。

ボカロP一人に絞ってその愛を語るのも、むしろそれよりもっと、ある一曲に絞って延々と語り続けるのも、正直なところ私的には可能です。しかしそれではあまりにも読み手の面白みに欠けます。そんなものこそインターネットの隅っこで喚き散らしていればよいのです。しかしnoteという、わざわざリンクを踏んでいただいて読んでもらうような記事でありますから、もう少し初音ミクへの見識を深めていただきたい所存です。
我々ミク廃がいかに『初音ミク』への愛を抱いているかが伝わるもの、しかしそれほどマイナーではないもの、とミントグリーン一色の脳でここまで考えてふと思いついたものがあります。
マジカルミライでした。

まずマジカルミライって何よ


一番最初のマジミラ2013。
デフォ衣装とはかなり違う、マジシャンって感じのお衣装。
ちなみにMagic+Culture=マジカルミライです。

そもそもそれ何さ?って話ですね。
マジカルミライ(以下マジミラ)は2013年から年に一度開催されている、公式が主催する初音ミク含め六人の『ピアプロキャラクターズ』のライブです。みなさんご存知初音ミク、鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ、KAITO、MEIKOですね。プロセカでいうところのバチャシンです。とはいえメインはやはり初音ミク。毎年テーマが設定され、メインビジュアルとテーマソングが発表されます。ライブだけはなく企画展も開催され、多くの企業が参加してミクちゃんのグッズを買うことができたり、クリエイターズマーケットという、ボカロP本人から直接CD等を買えるブースもあります。1日でいくらミクちゃんに貢いだかよくわからなくなります。幸せですね。

今年のマジカルミライのロゴです。今までのものよりクールになりましたね。

メインビジュアルの絵師さんはとても豪華!2020年は藤ちょこさん(Vtuberだとにじさんじのリゼ様のお母様ですね)、2021年は左さん(最近プロセカのモモジャン楽曲のMV絵を担当されてました)、2022年はマジカルミライ十回目ということで初代初音ミクパッケージ絵担当のKEIさんが描かれました。アツいですね。アニメだと最終回で一番盛り上がるシーンでOP曲が流れるあの感じです。

メインビジュアルももちろん素敵ですが、私がここで語りたいのはテーマソングです。初音ミクのビジュアルはグッドデザイン賞を毎年受賞すべきレベルですが、やはり彼女の本分は歌姫。楽曲に目を向けずしてどうやって初音ミクを語れましょう。
メインビジュアルに負けず劣らずテーマソングを担当されたP様も実に有名な方達ばかりです。あまりボカロ曲を進んでは聞かないかも、なんて方でも耳にしたことのあるであろうお名前ばかりです。
一曲ずつ、順番にご紹介して参ります。

テーマソングを聞け

とは言っても今までに九曲でているわけですので全部書くと胃もたれを起こしそうですから小出しにしていきます。まずはこの二曲から。

2014年 ネクストネスト/さつき が てんこもり

https://youtu.be/ajlDAQeWQKE

まずはこの曲から。「マジミラって2013年からスタートしたんじゃなかったっけ」と記憶力の良い方は引っかかったかもしれませんが、一番初めのマジミラには残念ながらテーマソングがありませんでした。翌年の2014年から作られるようになった形です。記念すべき第一曲目がこのネクストネストになります。

さつき が てんこもりさんの代表楽曲は『ネトゲ廃人シュプレヒコール』です。ネットスラングが多用されているのでまさに少し前のインターネット、て感じですね(一昔前のインターネットをおまえは知っているのか?)
ボカロ好きではない方から見ると比較的マイナーなボカロPさんかもしれません。

そのようなPだからでしょうか、この曲、ネットの中の存在である初音ミクの質感をよく捉えられていると感じます。歌詞自体は初音ミクというよりも『自分』に迷う若者を絵描いたようですが、不確定な『自分』とは初音ミクそのものではないでしょうか。この世には多くのボカロPがいて、その分さまざまなキャラクター性の初音ミクが存在する。ビジュアルも多種多様に変化し、歌うジャンルだって様々。彼女の確固たるアイデンティティは声です。しかし声しかないのです。それを活かしてくれる場所、次から次へと巣を移って彼女は存在し続けているのです。

歴代テーマソングの中でも電子音が魅力的な曲で、かっこいいミクちゃんの声とよくマッチしています。最近ですとMagical Mirai 10th editというremixが公式のYouTubeから発表されていますのでそちらも是非聴いてみてくださいね。
正直なとこ、私は具体的な解説ができるほど音楽のことは詳しくないので……聴いていただくしか……

2014年のメインビジュです。
ベースはデフォ衣装ですが各所に機械っぽい要素が取り入れられています。
マイクもスタイリッシュでかっこいいですね。躍動感。

2015年 Hand in Hand/kz(livetune)

https://youtu.be/RKtoreimcQ8

さて、次に紹介したいのはこの曲。マジミラテーマソングの中でも一番ミク廃に聞かれていると言っても過言ではないかもしれません。
それもそのはず、この曲のみ2015年以降毎年マジミラで演奏されている曲だからです。
歌詞を見ていただければわかるのですが、前年のネクストネストからは打って変わってはっきりと『初音ミク』を描いた楽曲です。
この曲で描かれているのは初音ミクが繋いだ創作の輪です。インターネットに放流されたミクの歌が誰かに届いて、自分では知らないうちに笑顔を産んでいく。それは慰めにも、励みにもなる。
そして、彼女はずっとこの先のミライも変わらない声を響かせ続けます。

もう一つ、特徴的なのは歌詞がこちらに向かって語りかけるような口調であることでしょう。『覚えていてね』だとか『伝わるよ』とか。それによって初音ミクはいつでも自分のそばにいてくれるような気さえしてくるのです。
マジミラのライブステージにはその曲に合わせた映像を流すモニターがありますが、毎年Hand in Handが流れる時、ラストのサビに向けて映像が切り替わり、いろんな人同士が繋いでいる手の写真になります。何枚も映し出されたのちに曲も大詰めというところで表示されるのは生身の人間とミクが手を繋いでいる写真です。
初音ミクはクリエイターがいなければ存在できません。逆も然り、ボカロクリエイターも初音ミクたちの存在によってボカロクリエイターたりうるのです。手を取り合って、これからもミライへ。
しかもこの曲、後半にいくにつれてミクちゃんからクリエイターに対してではなく、次第にクリエイターからミクちゃんへの言葉へとなっていきます。『君が叫んだ歌』の君はクリエイターでもありミクちゃんでもある。
初音ミクのおかげで今日もメンタルを保って私は生きています。ありがとう初音ミク。
私は毎年この曲の最初の一音が聞こえた時点で泣いています。

毎年見るものですから、ステージの演出もすっかり覚えました。私以外にもそういうファンは多いかと思われます。他の曲は基本的に初出の曲が多いのであまりそんなことはないんですが、この曲は結構な割合でサビのミクちゃんのダンスと同じペンラの振り方をしている人を見ることができます。楽しいですね。
あとミクちゃんは結構広めにステージを動き回ってくれるのですが、ラスサビ後にミクちゃんが舞台側から見て左手側に向けて、指で書いた大きめのハートのエフェクトを送ってくれます。羨ましい。私は毎年右手側にいます。

曲のリズムも非常に乗りやすく、初参戦した方でもペンラを振りやすい曲となっているかと思います。そこまで高音域でも早口のパートもないので非常に聞きやすい歌となっている印象ですね。

この曲を作曲されたkz(livetune)さんは初音ミクといえばのあの曲、『Tell Your World』を作られた方です。大御所も大御所。
『DECORATOR』や『Packaged』など、『初音ミク』そのものを描いた曲が多い印象ですね。私はちなみに『Yellow』が好きです。ミクちゃんが生まれた夏の日のような爽やかな曲調がミクちゃんの声とよく合います。(食レポ)お時間があるときにでもぜひ。

2015年のメインビジュアル。
デフォ衣装に近いですがマジカルミライ感が強くなってきました。
ツインテールと共に揺れるリボンが素敵ですね。
こういうタイプの手袋は至高。(参考:千本桜)

最後に

今回は2014年と2015年のテーマソングに関して紹介させていただきました。曲一曲だけでこんなに話せることがあっただなんて正直自分でも驚きました。それもこれもやはりクリエイターがその曲に込めた気持ちが大きいが故でしょう。いつもは言葉にならない悲鳴を心の中であげながらミクちゃんと向き合っていますがそれを何とかしてこねくり回して人様に出せるように焼き上げました。
しかしVol.2以降理性が持たずに人間の言語を失っていくかもしれません。その時はころしてください。
それではよきミク廃ライフをお過ごしください。

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