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やさしくなりたい

ふと入ってきたテレビ情報から、久しぶりに田房永子さんの文章を読んだ。

コミックエッセイ「母がしんどい」の著者の方で、いわゆる毒親について子どもの立場から色んな気付きを得て漫画や文章にされている。

私が去年うつで休職していた少し前から、なんとなく気になってそのエッセイを読んでいて、そこからファンになって、休職の間に田房さんの出されている他の本も沢山読みまくった。

田房さんの書かれる言葉、文章、漫画がとても分かりやすくて面白くて、読む度にハッとさせられたり栄養のように沁みる。

マンガで心の動きや社会の構造を具現化して描かれている技術もすごいし、どうしてそんな面白い言葉運びが出来るんだといつも思いながら読んでいる。

その中で私に響いたのが、被害と加害についてだ。

私がうつの中にいた時、自分のしんどさが娘への加害として現れそうになることがとても多くて、それにすごく葛藤していた。
(それは今も完全には消えてない。)

色んな気持ちを繰り返してきて感じるのが、
やっぱり加害がある限り、ぶつけられた「害」は存在して、それをどうにかしないと、被害を受けた人からまた加害として「害」が受け継がれてしまう。

それほど「害」は痛くて負担で、そのままにしておくと辛い。

田房さんの本の言葉の中でハッとしたのが、「まずは自分が被害に遭ったということを自覚して癒さなければ、放っておいたら今度は自分が加害をしてしまう」という趣旨(と私は解釈した)のことだった。

相手を責めたり、自分をジャッジしたり、感情を押し込めてるだけでは解決しない。

自分の加害性を見つめて、自分を癒す。
ということについて話されている「キレる私をやめたい」という田房さんの本もすごく良かった。

「害」は自然発生的に突然生まれることは多分あんまりなくて、どこかから受け継がれてるものが多いんじゃないか。
そんな目で自分や周りを見つめていきたい。

とふと思ったので書き記してみた。

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