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女の選択

結婚、子供、不妊、妊活、妊活の休止、そして離婚。

色んな選択をして、決断をしてきたと思う。
この選択でよかったかなんて、全然わかんない。

「妊活の休止、いや終了。」

タイミング法が終わり、人工授精を10回。途中半年の休止。
そして再開。
体外受精に進む。卵子を痛い注射と薬で育てて、採卵。
7つ取れて、3つ受精卵が育った。取れたことも、受精卵が3つあったことも嬉しかった。
1回、2回とダメだった。3回目に行く前、子宮の組織を取ってもう少し詳しい検査をした。海外に組織を送るらしく、、、6万くらいする検査。
麻酔なく子宮の組織とるからそりゃ痛かった。
それでも3回目もダメで。
病院で泣いたっけ。
夫とその日の晩、約束していたウナギ屋さん。お祝いでも、残念会でも行こうと決めていた。
そこで決まったのは、、、不妊治療を中止すること。

まだ顕微鏡受精とか方法はあった。けど、それでも、不妊治療は中止。
お互い疲れていた。
もう、精一杯やった。精一杯頑張った。だから、治療を中止した。
話し合って決めたのに、涙が止まらなかった。
その時は何の涙か夫に言えなかった。
「治療をやめたら、すぐ出来る人もいるからね」っていう爺ちゃんの言葉が忘れられなかった。
だって、うちにはその可能性が限りなく低いから…。

治療をやめるってことは、自然妊娠を諦めるってことがイコールだった。

それから、案の定の夫婦生活だった。

途中、コロナ、鬱、価値観の相違。何が一番の原因かはまだ整理中だけど。
結果、離婚した。

36歳。離婚したら一層、妊娠は遠のく。バツイチ、不妊治療しても子供ができなかった女、こんなレッテルあれば結婚なんて余計遠のく。
それでも私は離婚を決意した。

私は、子孫が続いていくことに、とても幸せを感じていた。
親戚が集まって、わいわいすることが幸せだった。
爺ちゃんがひ孫を抱いているのを見るのが幸せだった。
これだけは譲れなかったんだと思う。
子供ができるとかは、神の領域だと不妊治療をして分かった。
生きると死ぬは同じ。神様しか知らない。
どんなに生きたいと思っても必ず死ぬ。
どんなに子供が欲しいと思っても授かれないものは授かれない。
これは運命なんだと思った。

でも、夢だけは見たかった。
夫婦として唯一みれる夢。
普通に(私の普通は少なくとも月2,3回)仲良くしていたら、いつかできるかもね、って言いあいたかった。

不妊治療を中止しよう、って言ってくれたのを私は優しさと受け取ることができなかた。私への負担を考えて言ってくれていたのに。
子どもはいなくても、二人で過ごしていこうと言ってくれていたのに。

それよりも、医学から子供ができにくい、それは女の機能がないと言われているみたいなのに、夫からも女としてみられないのが辛かった。
そんな風に思う人じゃないって知っているのに。

それでも私たちは離婚を選択したんだ。

セックスレスという悩みから解放されて
不妊という出口のない世界から抜け出して。
予想にしていなかったアラフォーのスタート。
自分の夢とは全くの反対方向。
それでもいいと思った。
自分らしく生きていこ。

#あの選択をしたから


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