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重箱の隅をつつく-9:SUNOCO McLaren M6A       Gold Pin Striping

 見た瞬間、「欲しい!」「俺を待っていたのだ!」と
その場に画伯がいらしたので、即座に購入希望を述べ、後日送られ居室に飾った。  
 
 Pin Stripingとは、ピンストライプ(pin stripe)と呼ばれる塗料などで描いた極細の線で作る装飾のことをいう。
このモデルのピンストライプ、ラムパイプ後方にラインがあるか、炎型の描画が入るか等々、モデルを眺め違いを知るのも面白い。

 Roger Penske率いるSUNOCO RacingはLola T70の頃から濃紺の地に黄色の文字を入れるのが特徴。
 McLaren M6A(元々ワークス車両の譲り受けなのでM6BではなくM6Aで記載している)、最初に登場したときはまだ、Lolaの時と似ていたが、1968年になって(この辺りの時期はハッキリしない)Gold Pin Stripingに変更された。
 問題はリアカウルの図柄、Pin Stripingのまま、Pin Stripingに炎の図柄の入ったもの等々。

1/43モデル台座にアルミプレートのあるモデルはMarsh Models(MM)、プレートがないモデルはSpark(sp)製、手前左はSUNOCO最初のM6A

 このM6Aの最後は、68年のCan Am最終戦 後の日本Can Amのモデル。

1/43 左はMM、右はSP  一寸分かり辛いが、ドアに「サン スペシャル」と書かれている

 またレース名が記載されているモデルはTecnomodel(TM)1/18のBridgehampton、

1/18 Bridgehamptonモデル

他の2台はレース名の記載がなく図柄の順序が分からない。(Can Am本を10冊近く調べたがそこが映った写真は少なく、あってもピントが合ってなくて分からない)
 リアカウルに5本のPin Columnがあるモデルは英国SMTSのキットをMarsh Modelsのフィニッシャーが組み立てたもの、左右のドア上のPin Stripingが無く、ドア下方のPin Columnは前方が短く後方が長い事が他のモデルと異なる。

1/43 左はSP、中はSMTS、右はMM製 リアカウルの図柄がこんなにも異なる

 Sparkのモデルは1968年のCan-Amとなっているがレース名は無い、ここに炎が描かれていれば、Riversideのモデルとも思われるが、このタイプは本でも見ないし、Google検索でも掛からない。
 ところで、炎の描画はTMで描かれているが、このBridgehamptonはシリーズの第2戦、第3戦後に無くなって最後の方で表れたか、あるいはSPのCan-Amモデルは第1戦のElkhart Lakeのモデルなのか、はたまたSMTSのモデルか、第1戦の写真は1枚も無いので分からない、第5戦のRiversideのレースは本に1枚あるのを見つけたのでここに記しておく。

Riversideの写真リアカウルに薄らと炎描画が書かれている(参考文献より)

 モデルを眺めて半日以上推理した事は初めてだ。

見出しは「大内 誠」画伯の絵画、寝室に飾って毎夜見ながら夢の世界に入る、
この見出しは制限があり、絵画の全景では無い事をお断りしておきます。

参考文献
Pete Lyons    CAN-AM Motorbooks     International 1995
Pete Lyons    CAN-AM photo History    MBI publishing Company 1999


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