見出し画像

異能β-9 コレクターの性(さが)・44台のBMW E36

 2週間程前のこのサイトで「異能β-8  競争しない車たち」を記載した。その中でナンバーを貼っていないBMW E36を紹介し、E36は46台あり次回記載と書いた。よくよく調べたら、1台は同じモデルであり、もう一台はE36ではなくE46であった。それを除くと44台が入手したモデルであり、それを供覧する。

 1台目は乗用のBMW 328iを購入した後、モデル収集を開始し、2014年今は無き「ミスタークラフト」で1/43モデルを購入したことに始まる。実物のE36は25年程前に購入、2014年頃モデルショップを探しても新品のモデルは無い、しかしセカンドハンド品は店の最上階に個人のボックス商店があり、そこには種々のモデルが展示されていたので集め始めた。
 その頃はこんな文章を書くとは思っていなかったので、購入モデルの外箱は捨てていて、そのモデルにどんな歴史があったかも分からないものが多い、ただモデルによっては台座に何時のレースか、ドライバーは誰かが記してありそれが救いではあるが。

 それではモデルを掲げながら分かった内容を記載する。
 先ずは前回記載した内容の一部を記載する。ナンバーの付いていないストリートバージョンは6台、内容は前号を参照されたい。

1/43 Minichamps(MC)製のストリートバージョン


次いでにE46モデルも掲げておく。

1/43 両車ともKyoshoがMCに注文したM3 GTR
手前は1993年のE36、奥は2001年のE46


 最初は、BMWのディーラーで見たモデル。1999年のSTCC(スカンジナビアン・ツーリングカー選手権)に出場したNo.1  320iのモデル、台座が開きその中にモデルを収納することができるが作製したメーカーは不明。スポンサーのSAMSUNGは分かるがSchauman WISAは合板のメーカーらしい、スエーデンあたりのレースならとも言える。

1/43 メーカー不明品
台座が開いてモデルが収納される、出ている時はアクリルのカバーで覆う


 2番目は1998年のSTCCで優勝したNo.11モデル、MobilがスポンサーのBMW Dealerのチームで前車のWISAも名を連ねている。両車の構造上の違いはアンテナの位置くらいか。

1/43 メーカー不明品


 3番目は1994年のADAC(ドイツ自動車連盟)D1-Cupに出場したNo.20 318isでRed Bullがスポンサーとなっているようだ、BAYMOのhand builtとなっている。この作者で検索すると名古屋のRaccoonに行き着くのでその手の人なのだろう、結構細かな手が入っている逸品。

1/43 キット名不明品、BAYMOのハンドビルド


 4番目は1994年Belgian Procar(ベルギーのプロカー)でJM Martinが駆ったNo.3 318i、Castrolがメインスポンサー。

1/43 MC製


 5番目はオレンジ色でおなじみのJägermeister(イエーガーマイスター:ドイツの洋酒メーカー)がスポンサーの320i STW:Super touren wagon、No.25は1/43 MC製、No.26は1/64  WERK83製。

 なお今まで見てきて奇異に感ずることがある、他のメーカーは何年の何処其処のレースと記載されているのだが、MCは何年は分かるが後はその年1年間のレースの大雑把な姿を示している様だ、しかしレースは毎回ごとに改造が加えられるので、その分で言うと一寸雑ともかんずる。

手前 1/64 WERK83製、奥 1/43 MC製


 6番目と7番目はWarsteiner(ヴァルシュタイナーはドイツで醸造されているビール)がスポンサーのNo.2とNo.5とも320i

1/43  台座と出来具合からMC製と思われる


 8番目と9番目はFINAがメインスポンサーの318i、No.1はFINAがメインスポンサーでウイングがついているから1994年以降か?、No.4はWarsteinerもスポンサーとなっている1993年のWorld Cup MonzaでM.Duezが駆ったモデル(ここまで細かいのはMCとしては珍しい)。ところでFINAと言えば一般には(Fédération Internationale de Natation:国際水泳連盟)だが、モータースポーツではベルギーオイルメーカーの名前、BMWの市販車純正指定オイルだった関係でレースでもワークスチームにスポンサーとなっていた。

1/43 MC製


 10番目と11番目はフランスのツーリングカーレースの出場車。手前のNo.3は1995年に Y.MullerがChampion Supertouring Franceとなった車。奥のNo.9は1994年の同じチームの車らしいが詳細不明、それどころか製作したメーカーさえも分からないモデル(この台座は初めてみた)。

1/43 奥は誰が何処で、なんと言うメーカーか不明な品
手前はMC製で95年のフランスツーリングカーチャンピオン


 12番目と13番目はTeam BMWの車、手前のNo.10は1998年のNurburgring 24時間に出場した車。奥のNo.20は97年のSTW-Cupに出場した車。いずれもBMWの文字がデカデカと書かれている。

1/43 MC製、奥はディーラー特注品らしい


 14番目は奥のTeam BMWの車、12番目と並んで映っているが、ボンネットの上の絵にピンクのエンジンが書かれている。この車の絵は25番の車と一緒に撮影された写真が出てくるので見てもらいたい、外国の車は日本の車に比してユーモアが見られ、一寸笑いを取るのが上手い。

1/43 MC製

 
 15番目と16番目はM.Duezが1993年と94年の両車に名前を残している。No.31が93年、No.3が94年の車。93年の車は4番の車同様のBelgian Rrocar の94年版。No.3は94年のSpa 24hの参加車。スポンサーのFINAはBMWではお馴染みだが BASTOSとはタバコのロゴと判明。しかし93年のFirst Goldはどんな種類か不明であった。

1/43 MC製


 17番目と18番目はのNo.7。94年とリアウイングのある95年のT.Tassinの車と見られ、95年にはBelgian Procar Championとなっている。

1/43 MC製


 19番目は2年前に結構な金額で落札した品。
 ボンネットに書かれている20の数字はNo.ではなく、1977年ミュンヘン空港でのBMW運転トレーニングが20年を迎えた記念のカラーリングと推察される(独逸語が得意な人訳してくれないかなぁ)。

1/43 MC製


 20番目はボロボロなセカンドハンド品、Castrolのスポンサーは良いとして、ナンバーの上に書かれているOMEGAの字、もっと気になるのがボンネットとドア下にあるYOKOHAMA(タイヤ)のステッカー

1/43 MC製?


 21番目は、95年のBTCC(イギリスツーリングカー選手権:British Touring Car Championship )に出場した、No.16 BMW Motorsportの320i、スポンサーは007 James Bond GOLDENEYEの宣伝らしい。James Bond役はPierce Brosnan、BondはSir Thomas Sean Conneryが一番良かったが。

1/43 ディーラー特注だがMCの様だ

 
 22番目は1998年のDaytona 24hのGTクラス優勝・総合6位となったBMW M3 GTRはNo.10。持っているモデルは同じチームのNo.6でNo.以外はカラーも同じモデル。この様な資料にあるモデルは嬉しい。

1/43 MC製
1/1 GTクラス優勝車、No.以外は同じ・ステッカーが一寸異なる、
中古だが2,900万円で売りにでていた(参考資料)


 23番目はレインバーカラーのNo.3、スポンサーのDaloonはデンマークの食品生産者とのこと、この会社の最も有名な製品は「春巻き」とのことだ。

1/43   MC製?後は全く分からない 


 24番目はブラックのNo.23、スポンサーはLeipzig Kommtでよく分からない、実はこのモデルは2台もっているのだ。最初は北海道旅行でモデルカー屋に行って、まだ持っていないモデルで購入、2台目を何時何処で入手したか分からないがいつの間にか家にあったもの、数を集めるとこんなことが数度おこっている。

1/43 MC製?


 25番目は98年のNo.8 BMW 320i STWで14番目(No.9)の色違い。エンジンのイラストやドア下・ミラーが青とピンクの違いだけだが、こんなのが嬉しい。

1/43   MC製、BMW 320i STW
色の違いはイラスト・バックミラー・ドア下の袴


 26番目はNo.11のM3スポンサーはKATTUS(カタス)という食品輸入会社で地中海周辺の食材を輸入しているらしい。

1/43 MC製


 27番目はNo.33のM3スポンサーはTELE SHOP。これで検索すると日本のダイレクトテレショップに繋がりドイツのテレショップには繋がらない。

1/43 MC製?何かよく分からないモデルだ


 28番目はNo.15のM3スポンサーはDivinolという潤滑剤と剥離剤のメーカー。

1/43 MC製


 29番目と30番目はNo.3とNo.21のM3、両車とも下地は同じでスポンサー名が異なるだけ。Philips Car Systemとウインドウの上部に書かれている、ドイツでは結構こんな代車が用意されているのかも知れない。No.3はDHLNo.21はTV SPIELFILMとなっている。直訳では長編映画だが、ドイツでは刑事コロンボの様なシリーズものをこの様に呼ぶらしい。

1/43 両車MC製、下地が同じでスポンサー名だけ書き加える様だ


 31番目は94年のBelgian Procar出場の318i、No.9はP.Slausが駆った車、スポンサーのECHOはエコー用スピーカーらしく(このマークからバックロードホーンのスピーカーの会社か)、車の内部を映し出した写真が幾つもでてくる。

1/43 MC製


 32番目は丑年の年賀状に使用したRed BullがスポンサーのNo.3は、95年のAustrian Touring Car Championshipに出場Frick MotorsportのM3。大人しいカラーが多いBMWにしては派手、思わず何かに使用したいと思うのは筆者だけか。

1/43 ディーラー特注の車、MC製として良さそうだ


 33番目は全く地味なherpaがスポンサーNo.27号車、何年の何処か不明だが、ホイールの格好をみると、大したレースではなくジムカーナやクラシックカーの祭典等の参加か?。herpaとはこれを見ている大部分の人が知っているドイツの精巧な自動車や飛行機模型を供給するメーカー。Mercariで商品をみると精巧とはいうものの、結構低額で取引されているようだ。

1/43 MC製、自分の処で作らないのは版権の問題か!


 34番目はよく分からない車のモデル。横と後ろにunleaded petrolと書いてあり環境カーと呼ばれる。環境カーは、通常の Bluetooth OBD-II アダプターを使用する。Bluetooth 経由でスマートフォンに接続し、アプリを実行して運転を開始しすようだ、電力が少なくてすみ、地球の温暖化を抑制するのか。車は318is STW Original BMW works carとなっている。

1/43  MC製
実物の写真があった(参考資料より)

 


 36番目から39番目までは1/64モデル、このモデルが発売された頃は1/64は非主流で一部のフリークが集めていたが、最近になって、種々のメーカーから発売されている。多くは1/43モデルの焼き直しが多い。

 しかし今回入手したモデルはオレンジのJägermeisterスポンサーの320i STWはほぼ同じだが、メーカーが異なり、No.が6となっている、WERK83の作製。

 No.が貼られていないモデル(後で自分で貼る様になっている)はSchnitzer Motorsportのモデル、フィリピンのビールメーカーSan MiguelがスポンサーのBMW 318i94年のMacau Gula Raceの参加車、TARMACixoに特注したものか。

 期せずして、同じモデルメーカーからNo.1が2台発売された。白い車はBMW E36得意のカラーでスポンサーもお馴染み、95年のMacau GPに参加した320i、
 
緑の車は93年のMacau Gula Raceに参加したE36 318i、なんと読むか分からないが(Watson’sの読み?)「屈臣氏」の漢字はマカオならではのスポンサーこの2台はINNOモデルという馴染みのないメーカーの作製、これから1/64が増えるに従って増えるか?

1/64 の各モデル
1/64 の各モデル、結構出来が良い


見出しの写真は上下が切れていたので改めて、全貌を記した
E36で検索するとここにないモデルもあるが、入手困難なのが惜しい


 45台目、実は2022年の4月に新しいモデルが発売予定とされ、予約がとられた。本来ならそれが届いてから書こうと思っていたが、11ヶ月経っても未だ発売の報告がない。予約の段階で予定個数に達してなくて、延び延びになっているのか、はたまた、他の理由で発売されないのか分からないので、それを理由とし、この項を閉じたい。コレクターの性とはこんなものなのだ。

1/43 Spark製 BMW 318is #17 スパ24時間 1996
R.Dierick/E.deDoncker/P.Witmeur(参考写真)

続 コレクターの性・46台のBMW E36
23.06.10、上記のモデルを入手した、それも間違って2台も

1/43 France Spark製の痛車だった
1年以上前の予約を忘れて2台購入となった次第

この詳細は「レアモデル列伝-29:やっと入手できたイタ車のBMW E36」で記載する。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?