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鉄鋼業界の給与について(実際の給与明細の添付あり)

本記事では、総合職として入社した場合の鉄鋼業界の給与について紹介したいと思います。


企業が公開している平均給与

鉄鋼業界の年収について、どういうイメージを持たれているでしょうか?
一昔前(2005~2007年頃)の鉄鋼バブルの時代は、メガバン以上総合商社未満と言われていたそうです。実際のところはどうなのでしょうか。

大手3社について、最新の有価証券報告書(2022年度)では以下のような結果となっています。


  • 日本製鉄:824万円(※「当期より役職者を含めて算出している」との記述あり)

  • JFEホールディングス:959万円(持ち株会社の年収であり、≠JFEスチールの年収である点に注意)

  • 神戸製鋼所・・・605万円


ただし、気を付けたいのは、鉄鋼各社は約1割の総合職社員(大卒)と約9割のオペレーター採用(高卒)から構成されており、上記の年収はそれらが混じった結果の数値になっている点です。また、神戸製鋼の場合は、鉄鋼事業と建機事業が混じっており、純粋な鉄鋼会社ではない点にも注意です(比較対象にするなら例えばコマツなんかの方が適切かも)。
有価証券報告書の記載を見ると、日本製鉄と神戸製鋼は大卒及び高卒全ての平均から計算されている一方、JFEについては社員51名の持ち株会社の年収を表しているに過ぎない点に注意が必要です。

実際の総合職の給与水準(入社12年程度まで)

それでは、実際の総合職の給与水準を、私の経験から述べていこうと思います(コロナ後の鉄鋼バブル前の、平常時の年収だと思ってください)。
Openworkなどに書いてある情報が近しいですが、大体以下のイメージです。


入社年次別の年収レンジイメージ

注意点

上記の水準は、2013年~2019年頃までの鉄鋼業界の年収水準(概ね賞与が年間6か月程度だった時代)です。
現在会社に残っている友人に聞くと9~10か月程度出ているらしい一方で、コロナで業績が悪かった時代は4~5か月程度しか支給されませんでした。
賞与の水準が比較的高い業界である一方、基本給が低く抑えらえれている点には注意が必要です(最近日鉄は3万5千円のベアを行うというニュースがありましたね)。

残業時間別の給与シミュレーション及び実際の給与明細

以下では、残業時間(0-60時間)別の給与シミュレーション、及び実際の給与明細(2017年6月と2019年10月、個人が特定されそうな箇所はマスキングを実施)を有料記事として紹介しようと思います。

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