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ふと 口にしたひとり言や呟きも あるときは詩のことばとなって 浮かんでは 消えていきます 書き留めておきたい そんな愛着があるのです
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記事一覧

詩⑬「かなしみとして」

それでは また と言われたきがした さかのぼる 記憶に みつめてる みつめられていた まぼ…

林霙
8か月前
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詩⑫「おもいちがい」

昨日までの雨は どこかへいってしまった そんな晴れた日に わたしの出会った花が 微笑んでみえ…

林霙
8か月前
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詩⑪「はらはらと」

坂道をのぼっていくと いつのまにか丘の上にいた わたしの目の前に 町が広がっていた 知ってい…

林霙
8か月前
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詩⑩「雨のしずく」

雨のしずくに 映っている 世界は ひとつじゃない 町も わたしも 知らないことって まだまだ た…

林霙
8か月前
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詩⑨「まっさら」

まっさおな空に 昼の星ひとつ 落ちていった なにかがおわって 空はまっさら なんにもない 空ば…

林霙
8か月前
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詩⑧「夏の日の花」

就職活動で  歩き回った だけの うまくいかない夏 暑いからと 頭も心も さえないからと 言…

林霙
8か月前
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詩⑦「ものがたり」

早朝 めがさめると 枕元に 母が立っていた もちろん 足はある 時計は五時を少し回ったところだ 枕元で 母がいう わたし 会社にいかなくていいんだよね 十年以上まえに 亡くなった父の会社のことらしい 心細そうに 母がいう 会社あったっけ ないよ  いかなくて いんだよね いかなくていいよ 床をこするような足音が 薄闇の廊下にきえていき やがて 静かになった わたしは 眠れなくなった 夜間せんもう  ひとことでいえば それだけど 母は 母の物語に 生きているのかもしれない

詩⑥「夏の道」

夏の道 浸みゆく水の 広がる果てを夢み 遠くで枕木を叩きつづけながら ふるさとの列車は小さ…

林霙
9か月前
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詩⑤「歳月」

湖のうえを 光が滑りはじめる すると 誰かが 小声でささやきだす 幻たち おまえたちは知っ…

林霙
9か月前
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詩④「あいさつ」

こんにちは さようなら そんなあいさつを くりかえして 毎日がすぎていきます 今日という日は…

林霙
9か月前
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詩③「海をみにいく」

海をみにいく 退屈そうな夜空が、建設中のビルのうえに、月をのっけている。巨大なハンバー…

林霙
9か月前
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詩②「ポスト」

ポスト 毎日暑いですが よく働かれますね いやもう 何十年ですよ まだまだ現役 隣の街では …

林霙
9か月前
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詩①「なやんだら」

なやんだら あれって なんだっけ なんといったか わすれたよ 空は夕暮れ 今日のことは 今…

林霙
9か月前
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