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映画「カラオケ行こ!」27回目を見た後の私的な覚え書き。


⚠ネタバレしかない。 
⚠オタクの私的な覚え書き。 
⚠オタクの妄言多謝。 
⚠「カ!」原作は、映画前に一度読了済みだが、原作との違いをあーだこーだ言うつもりは一切なし。 
⚠「ファ!」未読。



聡実くん大生誕祭の綾野“狂児”のお祝いビデオメッセージに、情緒を爆破されたオタクです…
あまりに非現実的な出来事が起こると、脳で受け入れ拒否がおこるのか、本当に、あの場に自分が存在していたのかが、信じがたくなってきた…こわぁ。

あんな、突発的な出来事だったのに、咄嗟に狂児の言葉をメモってくださったファンの皆様の冷静な対処に、感服しきりです。

以下、私の頼りにならない記憶の欠片と、上記の神の御業的な速記の情報なんかを照らし合わせて、多分こんな感じのメッセージだったと思う…というのを覚え書き。

●何故か「成田狂児」として、聡実くんへ誕生日メッセージを送る綾野剛…さん…

なので、全編通して、ふわっとした関西弁、なおかつ、イントネーションを気にしてか、ものごっつ、ゆったり喋ってて、個人的には、大阪というよりも、京都っぽさを感じてしまった…

「聡実くん、お誕生日おめでとう。
大勢の方にお祝いしてもろて、羨ましいわ。
皆さんも、聡実くんに会いに来てもろて、ほんまありがとうございます。
しかし、映画カラオケ行こ!を皆さんに愛していただいて、なんやグッとくるわ。
聡実くんの紅、たまらんかったなぁ。
えぇ思い出や。
今日もまた、新たな門出として、聡実くんにとっても、映画カラオケ行こ!にとっても、そして、映画カラオケ行こ!を愛してもろてる皆さんにとっても、えぇ人生になりますように、心を込めて、紅を歌います。
〜(字幕)裏声が気持ち悪いため、割愛します。〜
そろそろ時間もないことやから、聡実くん、このあと、空いてる?
なぁ、ちゃんと言うてぇ。
ほな、終わったら、LINEして。
とりあえず、ファミレス行こ?」

なんの説明もなく、いきなり、この映像を見せられた聡実くんファンの心境よ…
そら、ザワザワもするよ…
心の準備のない、無防備な状態で、正面から情緒を殴りつけられた衝撃具合。

ようやく、状況把握ができたとしても、オタクの脳内は、クエスチョンマークでいっぱいやで…
え?なに?綾野剛、ではない?
は?狂児???
狂児として、喋るん?
なんで??(ぽかーん( ゚д゚))

まぁ、聡実くんの誕生日やからな、綾野剛じゃなくて、狂児として、お祝いしたほうが、なんや、自然なんかもしれん…
知らんけど…

それにしても、狂児、お前…
「聡実くんに会いに来てもろて、ほんまありがとうございます。」←それ、どんな立ち位置から言うてんの?
なんなら、聡実くんの前に、心の声(うちの)が付いてそうな気配がする…
あの場では、皆様、混乱中やし、口には出さなかったけど、映画本編と同じく、心の中では、彼氏ヅラすな…と、さぞや、思ったことでしょう。
私は、思った…
彼氏ヅラ、甚だしいわ、と。
ありがたいことに、ここまで(撮影から2年くらい、経過?)しても、そんな心持ちなんやな、と…
綾野“狂児”に向かって、拝んどくか?って、気分にもなる。

そんで、聡実くんの紅、たまらんかったか…
そうか…そうかぁ(遠い目)

しかも、自分の気持ち悪い♪紅歌唱をネタのように扱う、狂児よ…

で、公の場で、聡実くんの個人的な予定を、普通に聞いてくるけど、それは、誰に、返答を求めてんの??
齋藤さん、しゃがみこんだまま、フリーズしてたし、聡実くんの予定って言われてるから、多分ぐるぐる考えて、齋藤さんは返答しなかったのかもだけど…

もしや、客席からの返答待ちやったんかな…
それはそれで、怖すぎる…
客席も、あれが、綾野剛としてだったら、ノリよく「空いてるー!」とか返してたかもしれないけど、いかんせん、綾野“狂児”だから、何が正解かが分からずに、スンっとするか、ザワザワしてたし…

最後らへんの「なぁ、ちゃんと言うてぇ」もね、あざといよなー。

で、狂児的な答えは、聡実くんの予定は、このあと空いてる、というより、聡実くんが自分の誘いを断らない、の一択だからこそのアレ→彼氏ヅラ。
「ほな、終わったら、LINEして。とりあえず、ファミレス行こ?」
ナチュラルに、爆弾投下していくよね、893の人…

いや、ほんま、893の人のやりたいことがわからんくて、こわぁ…ってなる。
オタクの情緒も飛び散るわ(悲惨)



鑑賞27回目は都内ではなく、電車で乗り継ぎなしで行ける県外の、まぁまぁ、小さめな映画館へ。
この映画のおかげで、都内もそうですが、初めて行く場所がちょこちょこあって、それもまた、経験値として、楽しかったです。
こんな機会がないと、絶対に行かなかったと思う、都内の船堀駅とか(ピンポイント)

個人的に今回、チェックしたかったのが、映画を見る部での、聡実くんと栗山くんの距離感について。
半券キャンペーンで見た、合唱部の撮影終了時の映像だと、聡実くん役の齋藤さんが、和田くん役の後さんに、自分から、結構くっつきにいっていたので、なんとなく、んん?ってなったんですよね…

いや、聡実くんの卒業時の部室シーンで、えぐえぐ泣いてた和田くんに対して、聡実くんが、そっと寄り添うみたいに、背中に手をまわしているのを見る度に、毎回思うのが、多分、この距離感て、狂児のせいな気がするなーという、ね。

映画を見る部で、栗山くんが座る位置は、基本的にクッション?みたいなものが、ずっと同じ位置にあるので、変化はないと思うけれど、聡実くんが座る位置は、毎回ちょっとずつ、違っている。
やはり、一番最初の時よりも、そのあとのほうが、気持ち、栗山くんのほうに近いところに、聡実くんは座ってるっぽい。

映画軸での最初、聡実くんのパーソナルスペースは、初っ端からの狂児のバグった距離感に、身体を斜めに倒して離れようとしていたように、きちんと「一般的な基準値」だったように思う。
まぁ、得体の知れない893の人に、物理的にあんなふうに距離を詰められたら、そら、のけぞるわな。

で、段々と、その893の人の体温を感じるくらい、近づかれても気にせず、普通にチャーハンを食べれるようになってしまうのは、その距離感が、対・他人との「基準値」になってしまうくらいに、感覚が上書きされて、不自然に思うことなどなく、馴らされてしまったから。
そして、多分だけど、その体温さえ感じる距離感に対して、安心感みたいなものを植えつけられてしまったからではないのか、と。


(WEBインタビューより抜粋)
ーー齋藤さんは、今のように現場で1人きりで戦わなければならない場面も多かったと思うのですが、綾野さんの存在に支えられたり、救われたりした部分も大きいですか? 

齋藤「それはもう…。剛さんは、撮影が始まると、僕のことも1人の役者として接してくださるのですが、会うたび『おはよう』って言いながらハグしてくださいますし、お芝居の段取りをした後も、剛さんの方から近寄ってきて『よかったよ』って、ハグしてくださって。それだけで一瞬で疲れが全部吹き飛んでしまうくらい、僕は本当にうれしくて…」 
綾野「狂児と聡実を生きる上では、どうしても噛み合わない芝居をし続けなくてはならないので、撮影外では自分たちのパーソナルや、体温を感じられる距離感が大切だと思いました。撮影中はどこか孤独です。だからせめて『一緒の船に乗っているよ』『僕も一緒に漕ぎ続けるからね』という想いを、伝えたかった。それが今回はたまたま“ハグ”という形になったのだと思います。組は各部署も含めて経験者が多いですから、『自分だけが何もわかっていないんじゃないか』と思い、不安になります。ですが、実は誰も正解なんて分かっていない。なぜなら、一緒に作っていくものです。潤くんが今回それを学び、今後更に役者という仕事に魅力を感じ、夢や目標を持って、それを叶えていく姿を変わらず見つめ続けたいです。そして、ぜひ皆さんにも彼を見つめ続けていく証人の1人になってもらえたら、幸いです。僕自身も、そうやって皆さんに育てていただきましたから。お互い成長した姿で、また必ず共演したいです。『正欲』での潤くんの存在感も、本当にすばらしかったですし、彼が出演する作品は、チームメイトの活躍を目にするように『いいよ!』『いいね!』と思いながら、観ています」

やっぱり、お前のせいやったんやな…
毎日、毎回、ちょっとでも不安なときにハグされたら、そら、齋藤さんがあんなふうに、パーソナルスペース、狭い子になるわ…
そして、狂児のバグった距離感については、綾野さん曰く「意識していなかった」らしいので、ほほぅ…お前ェ…と、なった(真顔)



この映画のキャッチコピー。
①「青春も延長できたらいいのに」
②「歌がうまなるコツ、教えてくれへん?」
③「さぁ、楽しいレッスンの始まりや」
②と③については、あきらかに、狂児側での台詞や思いだが、①に関しては、どちら側としても捉えられる。
けれども、個人的に、聡実くんの思いとしては、違和感を感じてしまう。

聡実くんにとって、狂児との、この一方的な出会いが、果たして、本当に聡実くんの「青春」だったのかは、定かではないのではないか…と、個人的には思っていて。

聡実くん的には、あの得体の知れない893に、運命的に見つかってしまった挙げ句、つきまとわれて、ずっと大切にしてきた自分の声を、成長期の終着点とも言うべき、その瞬間を、狂児に与えてしまっている。

聡実くんが、あのとき、狂児への鎮魂歌として歌った♪紅は、個人的な触感として「青春」と呼べるくらいな、甘酸っぱいような、爽やかな感じでは、全くなかったし、そんな軽い想いで、歌った訳ではないだろうとも、思ってしまうわけで。

狂児にとっては、聡実くんと出会って、一緒に過ごした時間が「青春のやり直し」→綾野さんが言うように、狂児が「体験することができなかった青春の再現」だったのかもしれないし、仮に、そうだとするならば、その、狂児にとって、心地よかった「青春」という時間軸が、ずっと続けばいいと思うのも、理解はできるし、共感もできるけど。

けれども、聡実くんにとってみれば、狂児に見つけられなかったら、自然に失われていくはずだった自分の「声」を、無理やり、あの瞬間、狂児へと、差し出し、与えてしまった、なんとも言えない、成長期の分岐点である。

どちらが「より、かけがえがない」かなんて、聡実くんの倍以上、生きている大人ならば、わかるだろう。

「青春」にしろ、「成長期」にしろ、どちらも二度と巻き戻せないし、取り返すことはできないけど、「青春」は、自分だけの主観だから、いくつになったとしても「やり直す」ことはできるのだ。

そう思うと、やはり、狂児が、聡実くんから「与えられた」モノの価値が、どれほど、かけがえのないモノだったのか、計り知れない気がする。

狂児にとっては、綾野さんが言うように「体験することができなかった青春の再現」だったのかもしれないが、聡実くんは、それを「ちゃうわボケ!どこをどう見たら、くっさい青春やねん!」とブチ切れて、否定していた。 

聡実くんは、あの前夜、狂児に「元気をあげます」と、LINEして、お守りを見つめ、微笑んでいたし、実際に、狂児への鎮魂歌として♪紅を歌い上げ、自分の大切だったボーイソプラノを捧げている。 

「愛は、与えること」

「愛を与える」行為は、他者への無償の愛。

中学3年生という、狭くて穏やかな、聡実くんの普通の世界のなかに、突如として現れた異世界人のように。

濃い影を纏った強烈な違和感と存在感の男に惹かれて。

その男が、自分にとって、とても大事な人になっていたことに気付いて。

自分の「今、持っている大切なモノ」を捧げて、与えて。

そうしたら、眩しく感じるくらいに、すごく嬉しそうに笑ってくれたから、これで良かったんやなと、安心して。

大事な人が、生きていることに、安心して。

狂児に肩を抱かれた、聡実くんも、綻ぶように笑う。

願いが叶うならば、あの瞬間が、永遠となればいいのに。



そんなふうに、あの2人の未来が、幸せでありますように…
情緒を爆散されたオタクは、陰ながら、お祈りしております(な~む~)