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ハクション大魔王みたいな男

この会社に限って言えば品質保証部という部署は、結局何にもできない人たちの吹き溜まりである。現場に居る検査員を除いて事務職のデスクワークをする人は会社の製品が問題なければ彼らには仕事は無い。だから普段は暇だからなんだかんだ重箱の隅をほじくりゴミを出して仕事を作る。Kという課長が居て見るからにむさ苦しい男。ハクション大魔王だ。物理的に大きな顔、大きな口、大きな図体、昭和のバブリーなダブルのブカブカの肩がいかったスーツ。これしか持ってない。大手モーターメーカーの営業マンとつるんで上海工場に視察。って遊んで飲んでエッチな出張。年に数回。結局報告会すらなく、報告書も見た事ない。中国でKARAOKE(KTV)といえば若い女を持ち帰りするバーで、いっぱい持ち帰ってなんだかわからない会社名義で領収書も書いてくれる。持ち帰りのレシートを精算したかどうか知らんがK課長はそんなエロ課長。そうこうして彼に上海駐在の話が出た。何度も出張して慣れているという、また上海工場の品質低下が著しくテコ入れが必要なのだ。そしたら急に退社すると。実家の家業を継ぐって。ウソやん。絶対嫌だったんだ。あの国に住んだら空気悪くて街じゅう異臭、水は飲めないし、食事は不衛生、倒れても救急車は来ない。めちゃくちゃ反日だし。よくそんなところに行くわ。町歩いたら逮捕、監禁されても文句言えないし、どうしようもない国。それは彼は最低知ってたようだ。それは賢い。つづく…

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