正反対な君と僕 第47話感想

サブタイトル「ひねくれ者の進行

平回は陰キャに響くねぇ。

山田が彼女持ちにクラスチェンジしたので、イツメンがお祝いを。
で、平は別に嫉妬したりはしないので、普通に祝福。
谷くんも、やっと結果が出たので、知らないふりする必要が無くなったと安堵。

そしてようやく山田の彼女が誰なのか知ることで、長い間抱いていた誤解が解けて。

ああ、良かったなぁ……

と安堵。

ここさ、思うんだけど。

平が自説に拘らず、真実を見抜こうという姿勢がなんともグッとくる。
平はこの回まで、ニッシとホンちゃんを性悪女だと思い込んで避けてたわけですが。
それが誤解であると認識するに至ったのは

「山田の彼女である」「谷くんが嫌っていない相手である」

……この2点ですよ?
冷静に考えるとさ、これは根拠にならんのよね。
この2人を信頼している、という事実を無視するなら。

ただの感想だもの。冷静に考えると根拠にはならん。
でもあっさり平は自分の認識こそ間違っていると認めた。

ここが何気に尊い。

で、帰り道。
電車の中で、自分の勘違いを反省する。
隣に東が座っている状況で。

そしたら「平は笑うのを堪えているところがある」と指摘される。東に。

……ここでまた辛い過去が発動。
自分の笑い方をやり玉にあげられ「キモイ」と言われてきた。
でさ、ここの回想ですけど。

……家族にまで言われてるよね。
クラスの女子だけならまだ「ああ、DQNなんだな」でかたがつくけど。
家族はなぁ。

まあ、実際普通では無いんですけどな。
でも、しょうがなくね?
そういう癖なんだし。

そしてそんなことを思い返しながら
悩みを相談できて、嬉しいことを祝い合える。
そんな、以前と比較したら非常にいい人生を送れていることを自覚し。
俺は進歩したのだろうか?
と自問して「していない」と結論。

……この辺、自分に自信が持てない人間の解像度高い。

環境が良いだけで、俺自身は一緒だと。
色々思い悩むのは、成長しようとしているのではなく、過去に原因を探して今を言い訳したい。
これなのよね。(平は「納得感を出したい」と表現してましたけども)

これをやめない限り成長は無い、と彼は思いましたが。
……根深い。
難しい。

だって、過去に原因を求めないなら「じゃあこの現状は自己責任なんだな」になるもんな。
勇気がいるさ。

だけど

少なくとも、笑い方の件だけは、東には開示できるようになってんのな。
それで東が離れていく心配はしとらんわけですよ。
つまり、東に関しては信頼してるのね。

……ここ、タイラズマの達人はどう見るのか。
気にはなる。

……と、ここまでつらつら書いたけど。
平は初登場時から、他人に言葉を発するときに「ちゃんと選んで」発言できる賢さと優しさがある人間だったわけですよね。
そして平自身は「たまたま環境が良いだけだ」と分析してますけどさ。今の状況。
……その状況を招いたの、明らかに平自身でしょ?
例えばニッシとホンちゃんの誤解があっさり解けたの、平が谷くんと山田を信頼しているからこそ出来たことなわけじゃないですか。
……確実に前進はしてると思うけどね。
平の良い変化に見える箇所、どれも外部環境が良いからだけでは説明付かないですよね。
本人の変化も絶対に要求されるよな。

……サブタイトルどおり、ひねくれてんなぁ。

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