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年賀状と、10年越しのタイミング。

何事もタイミングが大事だという。
謝るタイミングを逃して、いつまでもぎくしゃくしたり、
お誘いするタイミングを逃して、なんとなく時が経ったり、
告白するタイミングを逃して、誰かに先を越されたり、
そんなことは、よくあるんじゃないかと思う。

かなり前の話だが、大学時代にこっぴどい別れ方をした元カレに
10数年の時を経て、偶然、人を通してつながり、
10数年ぶりに謝罪と感謝を伝えたことがあった。
別れた当時は、謝るタイミングを逃したが、
10数年経って、強引に謝るタイミングにした。
我ながらよくやったと思う。

タイミングが合わず、すれ違うこともあるが、
やろうと思えば、タイミングを勝手に作ってもいい。
だからというわけじゃないが、
私の年賀状は、いつも年明け10日前後に届くようになっている。
元日に間に合わなくても、書きたいから出すのだ。

昨年、個人的に思い入れのある韓国の小説の翻訳本を編集した。
大ヒットドラマ『赤い袖先』の原作小説だ。
担当したからという贔屓目抜きに、
本当に心打たれた名作で、著者のカン・ミガンさんにお礼の手紙を書きたいと思って、数ヶ月が経っている。
読者から寄せられた感想もまとめて、書いて送ろうと思いつつ、
刊行してからかなりときが経ち、
我ながらタイミングを逃したなぁと思っている。
でも、書いて届けなければならない。
タイミングなんて、いつでもいいのだ!
(開き直るな、早く書け)

ときおり、大切な人の誕生日を間違えて、
お祝いメッセージを早まったり、
数日遅れたりしてしまうことがある。
それでも、タイミングがズレたからといって、
送らないでいるのと、
自分の祝いたいタイミングで送ってしまうのと
どちらが、悔いがないだろう。
そもそもタイミングってなんだろう。

関係ないが、明日1月25日は私の誕生日だ♫
本当は明日に合わせて「タイミング」の話を書こうと思っていたが
今日書くネタがなかったので
(あったのだが、なんとなく違う気がして)
今日書いてしまった。
もちろん、何事もどんぴしゃのタイミングに合うのが1番だけれど、
合わないなら合わないで、
新たなタイミングを作り出せばいい。

ケンカしてから、10日後に謝っても、10年後に謝っても、
謝りたいなら、謝ればいい。
「ありがとう」と言いたかったのに、言えなかったとしたら、
1か月後でも、3年後でも、言えばいい。
相手がなんのことか覚えていなくても、
「ありがとう」と言えばいい。

あのとき、言いたかったのだと、
あのとき、やりたかったのだと、
あのときの後悔があるなら、
いまを、そのときにしてしまえばいい。

そういえば、今日テレビを観ていたら
40を超えて、念願の教師になった女性が出ていた。
ウォルト・ディズニーは、50を超えてディズニーランドを作り、
ケンタッキーフライドチキンのカーネルおじさんは、65歳で起業した。
タイミングなんて、いつでも作れるよなぁ。
思いついた、そのときでいいのかもしれない。

というようなことを、
今ハマっているドラマ『私の夫と結婚して』を見ながら思う。
好きだった人の葬儀の席で
あのとき、守ってあげたらよかったと思った男は
奇跡を起こして、新たなタイミングを自分で作り出す。
気になる方は、ぜひ観てほしい。

さて。私は、作家にお礼の手紙を書かねばだ!
今週末、書く。
今月中に、出す。
いまが、そのタイミングだ!


『赤い袖先』原作小説日本語版 上・中・下巻

韓国ドラマ『私の夫と結婚して』
Prime Videoにて独占配信中


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