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「そうですね」と「いただく」を使わずにインタビューに応じてみたまえ

若い頃、上司に「僕は君に嘘を言った事などないっ!」と叱られたことがあります。
原因は私の口ぐせ。
失敗をした時、「あ、ウソ。すみません」と言っていたのが逆鱗に触れました。
言い訳ですが相手に「ウソつき」と言ったつもりはなく、自分の失敗に対しての「ウソ!」だったのですが、そんなのが通る筈もなく、かなりの勢いで叱責されました。その時は「いちいち重箱の隅をつつくように怒らなくてもいいのに」と思っていました。

そんな経験があるから今、若い人の言葉遣いに寛容かと言うと、も〜!自分でも笑ってしまうほど重箱の隅をつつく、つつく。Eテレの(重箱の隅つつくの助)以上につついています。
こんな時代だから言葉づかいで職場の人を叱ったりはしないけれども、テレビを見ては小さくイラッとする毎日。

日本語を正そうなんて、つもりも実力もありません。
例えば「全然おいしい」。
変なの〜、間違えてると思って調べたら使い方の流行のようなもので、間違いではないらしい。
気になる、という程度のイラつきです。

少し前まで気になっていたのが「ほぼほぼ」と「文言(もんごん)」。
「ほぼほぼ」は「ほぼ」で良いし「ことば、フレーズ、コピー、一文、セリフ」とかいろんな言い方があるのに全部「文言」で片づけないで〜。
近頃はこの2つは使われなくなってきたので、よし!

一方、ずっと使われていてイライラレベルも高いのが「そうですね」と「いただく」。

インタビューされた質問に対して、最初のひと言が「そうですね」の人、多くて。
特にアスリート…。

そして過剰な「いただく」の乱用。
例えば
「ツアーが始まるそうですが、どんな感じですか?」
「そうですね~、先日新しいアルバムを出させていただいて、そのアルバムをメインに構成させていただいているんですけど、素敵な衣装も用意していただいて、女性アイドルとしては初の試みもやらさせていただく予定ですので足を運んでいただけたら嬉しいです」 
ゲロリンッ
「先日出したアルバムの曲が中心のライブで衣装も構成も頑張っているので、是非いらして下さい。初の試みもあるんですよ」では駄目ですか?
しかも、謎のさ行混入。気づきました?
「やらせていただく」を「やらさせていただく」に変換する謎。
ま、楽なんです。他の敬語を使わなくても済むから。
「拝見します」を知らなくても「見させていただきます」で大丈夫。
遊廓の(ありんす言葉)のようなものかな?
違うか。
そんな風にイラつきながらも自ら「いただく」を多用している時もあります。
気をつけよう。

「そのうち(いただかさせていただきます)とか言うポンコツタロウが出てきたりして」と思っていたら、ついにTVで見てしまいました。食レポで「いただかさせていただきま〜す」って。
あまりのコトに逆に笑ってしまいました。

…これもね。
私は普通に使うのですが「逆に◯◯」というのも叱られました。
何の逆なのかって。
うるせ。

言葉は日々変わって行くので
この瞬間の正解は、無いのかも知れません。

そーですねー、今回はほぼほぼ今使われている謎の文言に対するイラだちを書かせていただきました。
そろそろ終わりにさせていただきたいと思います。

キーッ!


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