物価上昇について

 足元の物価上昇は幅広い分野にまで波及しているそうだが、エネルギーや資源価格の上昇は、すべての産業に影響するのだから、何も不自然なことではない。あくまで、現下の物価高はサプライサイドを原因とした、コストプッシュ型インフレの側面が大きい。

 世界的なコロナ禍やウクライナ戦争の長期化により、以前のように海外から資源が入りづらくなっている。加えて、緊縮財政が蔓延する経済的後進国の日本との取引を忌避するケースもでていると聞く。金払いは悪い上に、細かい注文をつけるものだから、他国に切り替えるのも無理はなかろう。

 何れにしても、需要牽引型の物価高ではない以上、政府による大規模な産業支援や、給付などによる需要喚起なくして、デフレ脱却は不可能である。

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