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愛をこめて"クソニート経験"を語る②


愛くるしい「クソ大学生」だった私が晴れて「クソニート」になって自分の道を模索しながらなんとか自分の居場所を見つけたお話の続きです。



こんにちは。現在都内で国家公務員n年目のぽです。
今日は標題のとおり「クソニート経験」を語ります。

私がまたnoteを書くなんて。

教養なし言語化能力なしな日本語貧弱人間ですが、そんな私が徒然に気まぐれに書いてみました。
今回もこれからも、お役立ち情報は一切ありません。

投稿一つひとつが私の自己紹介。


201(x-1)年夏、部活も終わり周りの同期の就活も終わり、同期は残りは卒論だけ!という軽やかな状態だった。
一方私は、「そろそろ就活のことかんがえねばな…卒論もあるけど…」と、頭の中では理解していた。

というわけでさすがに将来について考えてみることにした。
これを読んでくださっているみなさんは、
「クソニートと言いつつもその期間に自分を見つめなおして将来を考えて目標を見つけて努力したんだろうな。」
とお思いになるかもしれません。

ごめんなさい。そんなことなかったです。
結局時間がたってもやる気なし・目標なしなクソ人間のままでした。



でもそれじゃいつまでたっても「やる気がない」「放棄しよう」「ああでも不安だ」を堂々巡りをするだけじゃないか。
そこで私はついに腹をくくり、「やる気ないけど就活する」道を選んだ。

もうね、やっぱり無所属は怖いんですよ。
私はそれまでも中学校、中学の部活、高校、高校の部活、大学、大学の部活、大学の研究室、バイト先のイタリアンレストラン、と、常に何かに所属してきた。
何かに所属することで自分の存在意義を確認してきた。
そんな人間が何にも所属しないでそこらへんにぽつんと転がっていることは、怖くてしかたなかったんですよ。
自由になりたいと思うものの何かに属していないと不安になる、典型だったんですよ。
幸いその時はまだかろうじて「大学生」という肩書があったけど、もう半年もすれば立派な「無所属ニート」になる。

私は何かに属していないと不安になる臆病者だということは自覚していたから、じゃあもうその恐怖に耐えられないなら、どんなに苦しくても所属するためになんかしろよ、と自分に喝を入れた。

就職しよう。

民間は前にも言ったとおりやる気のない人間には向いていない。じゃあとりあえず公務員を目指そう。とりあえず公務員試験の勉強をしておこう。

ということで勉強を始めた。
予備校に入って、1年下の学年の子たちと同じスケジュール感で就活(勉強)をすることにした。
幸い高校受験と大学受験という2回の受験経験があったから、勉強のやり方自体は多少は心得ていたつもりだった。


しかし、やはり目的がない勉強はとてもしんどい。
「大学で学んだ専門知識を活かすために〇〇省で働きたい」「△△県で××事業にかかわりたい」とか、そいういう目標がなかった。
目標がないから、目標を達成するための試練を乗り切る気力もなく勉強する気は到底起きなかった。
とはいえやらなければ就職できないから勉強したいけど1人では気が散って勉強できないので予備校の空気に触れて勉強の意欲を少しでも出そうと予備校に足を運べば、やる気に満ち溢れた1個下の就活生たちがもくもくと確固たる目標に向けて勉強をしている。
就活だけでなく大学卒業のために卒論も書かなきゃなので卒論執筆のために大学に行けば、1個下の学部生が自分の研究と並行してあちこちで公務員試験の勉強をして、みんなで就活の辛さを共有しつつも研究の楽しさに目を輝かせてキラキラしている。

そんな光景を見る度にめちゃくちゃ引け目を感じ、自分自身があまりにも情けなくなり恥ずかしくなり、もともとなかったやる気は地についた。
そのまま予備校に通わなくなった。
(大学4年生としての生活は自分だけ出遅れているわけでもなかったので、周りのゼミ生と一緒に苦楽を共にしながら(?)卒論執筆を続けて、それなりに大学4年生ぽく過ごした。)

そんなこんなでなんか気づいたら大学を卒業し、201x年の4月になり、晴れて「無所属クソニート」になった。

はい、所属をなくした私は、ようやく、唯一所属と言っていいかもしれない予備校に久しぶりに足を運んだ。
そうしたらさ、もうみんな集大成に入ってるんだよ。
私だけなんだよまだスタートラインに立ってないの(笑)


やりたいこともやる気も全くなかったが、現実を目の当たりにして、勉強しないと試験に受からないから就職できない、そうしたらこの先が見えない恐怖な日々が続くだけだ、と、めちゃくちゃメンタル病んだ。
しかも、1年を棒に振っているわけだから、今まで堅実な人生を送っていたのに突然底辺の人間になった気がして自分自身が大嫌いだったし、親に対しても経済面はもちろんシンプルに娘としてこんな無様な姿をさらしていてすでにめちゃくちゃ申し訳ないのにもう一年同じことになったらどんな顔して会えばいいんだよという思いがあり、総じて不安と懺悔と恐怖心がぐるぐるしていた。

いや自分が悪いんだけどさ(笑)
せっかく予備校入ってるなら授業受けてみんなと同じペースで勉強していればよかったんだけどさ(笑)
いつの間にか2年目の就活も、周りからは大差をつけて出遅れていた。


もうメンタルがおかしくなっていた。
でもこの不安と懺悔と恐怖心を克服するには、なんでもいいから就職することだった。
だから、やりたくもない勉強を毎日やって、同じ状況の人がいない中で通常の就活スケジュールで勉強している1個下の人たちを横目に引け目を感じながらも勉強し続けた。
自分に鞭打って時には泣きながらMonsterを片手にやりたくもない勉強に明け暮れた。

躁鬱の躁みたいに行動力がハイになってて、休憩室で休んでいる受講生や廊下でだべっている受講生に突然話しかけたりした。同じ大学で(私よりも健全な理由で)就活浪人をしている人を見つけて不安をぶちまけたりした。Twitterを始めて同じく公務員受験を志している人たちに無駄がらみしたりした。
気づいたら仲良くなってて、講義後一緒にご飯食べたり、試験終わりにパフェ食べに行ったり、試験後の手ごたえのなさを一緒に嘆いたり、Twitterの人とも所謂オフ会をしたり、なんかめちゃくちゃ輪が広がっていた。

今思えばこの時のご縁はいまだに繋がっていて、苦しい時に一緒にいたいわば「仲間」だったので、本当に良い出会いに恵まれたなと思っている。

そんなこんなで、常に脳内には「不安・懺悔・恐怖心」をずっと抱えて、毎日毎分毎秒それらにつぶされそうになりながらも、自分に鞭打って時には仲良くなった人たちと一緒に励ましあいながら過ごした。



毎日ぐちゃぐちゃしたメンタルのまま時は過ぎ、なんやかんやで試験は終わり、なんかわからんけど一次は突破し、それでもメンタルはぐちゃぐちゃなまま面接に向けてまた躁鬱な日々を送った。

ちなみに一次を突破してもまだ内々定はもらえていないので、不安と焦りから相変わらず躁でハイな時はあった。お土産選びに必死になって飛行機に乗り遅れたり、新幹線に愛用の眼鏡ケースを忘れてJRに問い合わせたり、就活垢で闇雲に絡んだ人と説明会後にサイゼリヤで会食したり、新幹線で中国人に話しかけられてLINE中国語会話で会話してそのまま同じ駅で降りて駅員さんのところに連れて行ったり(いい奴だけど見知らぬ男性なんだからもう少し危機感を持った方が良いのでは?by今の私。)。

面接は勉強ではなくて業界研究が大事になってくると思う。(志望動機とかはもちろんね。)
私は就活する期間が他の人より長くて業界研究をする時間はたくさんあった。
なのにその時間をほとんど無駄にしていたから、業界研究なんてしていなくて、公務員試験の常識も知らなくて、それを自覚していたから常に自信がなかった。


私はいろいろあって今の職場にいるわけだが、実はこの職場は名前だけは昔から知っていて、なんとなく憧れがあった。
(と言っても「HERO」が好きだから検察官に興味があるとかその程度。※私は検察官ではありません。あくまで例です。)
でもこの職場が就活市場で難易度がどれくらいなのか、人気はあるのか、そもそもどういうルートで採用に至るのか、全然知らなかった。
でも、国家公務員試験を突破さえすれば面接の機会が与えられるかもしれないらしい、というのは調べたらわかったから、誰にも言わずにひっそりと面接に申し込んだ。

勉強だけでなく面接も、常に自分だけみんなより数km遅れてる気持ちだった。

逆にそれが良かったのかもしれない。

面接の際も、誰よりも業界研究が甘く準備が拙いと思っていたから、ある意味記念受験的な心持ちで、面接とはいえこの空間に足を踏み入れられただけでもありがたい、思いの全てを伝えよう、という気持ちで臨んだ。


気付いたら内々定だった。
マジで、「」だったと思う。


今私はこの組織に属してn年目になる。
憧れていて到底自分が就職できるはずがないと思っていた組織から「君を採用したい」と求められて、そこに持っていた希望が一気に崩れて蛙化して、いい意味で期待せずに就職した。

数年過ごす中でいろいろ感じることもあるし、最近はブラックだとかやりがいがないとかで不人気な国家公務員だけど、私は仕事内容にも周りのメンバーにも恵まれて、そこそこ楽しくやっている。



無所属の苦しいクソニート時代があったからこそ、今こうして組織に属して仕事していることが幸せと感じる。



「何にも所属していないって怖くない?」

トップからそう言われた時、私は真っ先に

「怖かったです。」
と答えた。
そして、

「私はこの組織に属して仕事ができている今、結構幸せに感じています。」

と答えた。



組織に束縛されて自由が効かなくなっているとか、搾取されているとか、何かに所属していることをマイナスに捉える見方もあるのかもしれない。

ただただ、私という人間は、何かに所属してこそ安心できるしその組織の中で自分が面白いと思うことを見つけたりその組織で周りを巻き込んで最大限のアウトカムを生み出すことに喜びを感じる人間なんだなと、自己分析ができたというだけである。



苦しかったけど、あのクソニート生活があったからこそ今の私がいる。そう思うと、

マジで愛くるしい時間だったな。

振り返れば私の人生全部だわ。
これからもそんな愛くるしい人生を送りたい。


ありがとうございました。




1ヶ月以上溜めた下書きをようやく放出した!これにて今年の目標の一つのうち一部を無事達成(少ない。)!



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