見出し画像

世代ギャップ

親たち世代は戦中、戦後

いつもお腹が空いていた、としか言わなかった親達が
お墓との距離が縮まるにつれて言いたくなかったような事も
とつとつと、話してくれるようになってきた。
うっすらと認知症が入って来ても何度も語るのは
一番楽しかった頃の昔の話。

私たち世代は高度経済成長期、そしてバブル

物心がつく頃、おばあちゃんちに行くには
5時間の新幹線からのディーゼル列車、又はうるさいプロペラ機、
中古ブルーバードなら首都高からの透明(私はこう思っていた!)
高速道路、そして瀬戸内海の連絡船では立ち食いうどんだった。

父によく「セブンスターをを買って来てくれ。」とコインを渡され、
タバコ屋のおばちゃんも当たり前に女の子に売ってくれた。
父の誕生日にお年玉を握りしめ、
酒屋さんに行って子どもがホワイト・ホースを買うこともできた。
テレビは箱の中で生放送、情報は紙新聞、音楽はレコードかラジカセ、
本は図書館か古本屋か立ち読み、電話は自営業用のみ。ただの友達からの
電話連絡なのに、やたら聞き耳を立てている母が堪らなくイヤだった。

ティーンズになる頃にはレコードをレンタルして英語音楽を聴いて
映画もハリウッドの娯楽映画をよく観に行った。古都に来る観光客と
話をして外国の事を知りたかったんだな、きっと。

早く家を出たくて進学、頑張った。
コピー機が登場して、友達のノート、先輩のテストをコピーしまくった。
寮に山籠りして勉強漬けの間に東西冷戦が終わっていた。

情報媒体は限られていたが、良いことも、悪いことも、誰がいつ、何のために、何がしたくて、何をしたのか、もうちょい分かりやすかったと思う。

子ども達世代はデジタルテイティブ

一人目が生まれた時に家にはマッキントッシュという箱があった。
病床の子ども達に親がこぞってゲームボーイを買い与えていた。
二人目が生まれた時、Windowsという言葉をニュースで連呼していた。

子ども達は音楽や映像を「巻き戻して」ではなく「飛ばして」と言うようになり、サザエさん、ドラえもんのアニメ界にポケモンが華麗に登場した。

テレビもリモコンでONにすればパッとカラフルな画面が出てきた。
グレーをじ〜〜〜っと見てて、まだかなあと画面を触り
静電気にバチっとされることも、「お父さんが野球見てたせいで、
あのアニメの最終回、見れなかった〜!わ〜ん!!!」と泣くことも無い。

9・11の後、アメリカに引っ越して来た時
小学校にはデスクトップのカラフルなコンピューターがズラリと並び
駐在ママ達は緊急用に単音のPHSみたいな携帯電話を持っていた。

中高生になる頃には先生方は白いラップトップで授業し、親はガラケーの待ち受け画面を我が子写真にし、車内ではiPodで音楽を聴き、学校からの連絡は全てメールで来るようになった。

大学生になる頃にはスマホで友達とチャットして、サークルグループはSNSで作り、講義やテストのスケジュール、成績は全て教授のポートでチェックできた。映像や音楽の視聴はもちろん、録音・録画が携帯カメラでできるので大会前のフォーメーションのチェックは瞬時に出来、会場への移動はウーバーを呼んだ。大会後の打ち上げ割り勘もスマホで決済。
誰もキャッシュなんて持っていない。

社会人になった今もパソコン、タブレット、スマホで全て完結。

こんなジェンズぃー(Generation Z)達が
今や世界の中堅になりつつある。

さあ、過去に生きる親世代を介護しつつ
私たち世代はGen Zから何を学べるのだろうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?