【その②】セラピストが直したくなるポイントNo.1。骨盤後傾について考えてみる。

「骨盤前傾したくない…」その理由は?

車椅子で仙骨座りをしている患者さんの移乗動作や立ち上がり動作を介助しようと、前方から介助者が体幹・骨盤前傾を誘導した際、
「怖い」
「倒れそう」
という発言があったり、

何としてでも前に行かないよう体幹をのけぞったり、
アームレストや介助者にしがみつこうとされる患者さんがいますよね。


そんな時、みなさんはどうしていますか?

「大丈夫」
「すぐ終わるから」
「行くよー、せーのっ…」
「手をこっちに持ち替えて!!」

といった所でしょうか?えー、僕もやってました。

今思えば、「大丈夫」って何が大丈夫か分かんないですよね。大丈夫ではないから拒否したりしがみついたりしている訳ですから。

「すぐ終わるから」も、結局問題解決をしてないわけです。前傾が嫌という事実は変わらないけどすぐ終わるから(我慢してね)という意味でしょう。

「行くよ…」とか「手を持ち替えて…」なんて明らかに患者さん主体ではなく、介助者目線での発言です。相手の意思や思いよりも、介助者の都合が優先されていますね。


患者さんも、こちらへの嫌がらせでわざと拒否してることなんて決してないですよね。

患者さんが体幹・骨盤を前傾したくないという発言、反応には意味がある。そこからスタートしてみましょう。

そもそもあなたはなぜ骨盤前傾が怖くないのか?

ではみなさんの体を使って実験をしてみましょう。


①まず、左図のように、足底をしっかりと着いて、おじぎまたはできるだけ前方に手を伸ばして(前方リーチ)みましょう。

②次に、右図のように指の先だけを着けて、できるだけ脚には力を入れないようにしておじぎまたは前方リーチをしてみましょう。両脚が麻痺したつもりで。

①と②で全く同じようにできますか?②の方が、体を前に倒していくことは難しくなるのではないでしょうか?

さらに健常者であれば、そのまま前に倒れていってしまっても、最悪脚を前に出し、足底接地をすれば倒れずに済みます。手だって出せるでしょう。


でももしあなたが脳卒中となり、片側の手足が思うように出せなければ、倒れる可能性がある所までは決していかないはずです。

ではなぜあなたは脚をしっかりと地面に着かないことで体幹・骨盤前傾をすることが難しくなったのでしょうか?


骨盤前傾位で保持するためには?

では骨盤だけを床において、「座骨」でバランスを取りしばらく置いてみましょう。支持面である座骨に対して、骨盤の重さの前後の釣り合いが取れれば、明日までそのまま骨盤は後傾しないことでしょう。

おかんが「床に置かれている意味不明な骨盤」の恐怖で片付けない限りは。

そのためにあらかじめおかんにはゆうておきましょう。


「骨盤は触らないでね」と。


そしてそのまま、数日間骨盤を置いてもらい、おかんがいかがわしい本を片付けるために部屋に侵入していないかどうか、赤外線センサーの代わりとしてこの骨盤を活用して頂いても構わないのですが、


今回は骨盤を前傾させないと始まりませんので、
優しく重力による回転モーメントが骨盤前傾方向に生まれる程度に後ろから押してみてください。

さて、何が起こるでしょうか?

そりゃ倒れますよね。下手したら一回転くらいします。深夜ならびっくりするくらいの音が出るかもしれません。


そしておかんが起きて、不審に思って部屋に訪れるかもしれません。


そうはならないように救世主を呼びましょう。



そうです「大腿骨」の登場です。

大腿骨があることで前傾したがる骨盤をいい感じに受け止めることができるようになりますね。


いい感じって何やねん。


またそれは次回に。

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