座位での筋短縮は●●●を見れば分かる!!:姿勢分析を今より速くするために明日からできることー座位編その2
座位姿勢では、まず座位の全体像から問題点のとっかかりを見つけるためには、
「C」の形を探せば良いよ!!!
なんてお話でした?
えっ?「C」って何?なんて方は、
前回記事:姿勢分析を今より速くするために明日からできること:座位編その1
をご参照ください。
では、今回は座位姿勢において筋の短縮を見つけていく際、実は「●●●」を見たら効率良くなるよ!!!ってお話です。
さて、●●●には何が入ると思いますか?
一回自分で考えることもすごく大事ですよ。そこから色んなアイデアが生まれますから。自分の経験と試行錯誤が一番大切です。
ぼくの記事がアイデアのきっかけや臨床でのヒントになってくれることは嬉しいですけど、皆さんそれぞれにもっと良い方法考えていけば、もっと多くの患者さんやセラピストさんがハッピーになれますから★
では前回の復習から。
どうですか?
楽勝ですよね?
では答え合わせ。
まーこうなりますわね。
ではでは、次の問題。
座位姿勢から筋の短縮を予測する
上図で座っていることが多い患者さんがいたとします。端座位でも車椅子座位でも。
このような座位姿勢の患者さんがいた時、
「どこの筋の短縮が疑われるでしょうか?」
いきなり答え見ないで考えてー。
自分で見つけられることが大事ですよー。
すぐ下にスライドしたらそのスマホ壊れますよー。
嘘ですけど。
考えました?
ではどうぞ!
まー他にもあるかと思いますが、よく臨床で出会う所はこんな感じでしょうか。
後頭下筋群は小さすぎるので図には書いてません。
胸鎖乳突筋と似たような作用だと思ってください。厳密には違いますけど。
ではタイトルにもあったように筋の短縮はどう見つけたら良いでしょうか?
●●●って何でしょうか?
それは、
それは、
これっ
座位での筋短縮は●●●で見つける
そうです。背臥位なんです。
入院患者さんに関わるセラピストさんであればベッドサイドで見ますし、外来などでもプラットホームなどに寝れば評価できますからね。
入院患者さんであれば介入時間以外でも評価できますから。介入時間はできるだけ介入のために使えるように介入時間以外にどれだけ情報収集して仮説立てられるかは重要です!
では先ほど挙げた筋が短縮している場合、どのような背臥位姿勢になるか例を挙げていきます。
後頭下筋群や胸鎖乳突筋、腹直筋の短縮がある場合、頭部や胸郭の上部が浮いてしまい、枕を2つくらい積まないといけないこともあります。
後頭下筋群だけが硬い場合には頭部伸展で顎が少し前には出ますが、頭は浮かないはずですね。
頭がベッドから浮いてしまうのは胸鎖乳突筋の短縮・過緊張や胸腰椎部の屈曲の方が影響が大きいと思います。
胸鎖乳突筋や後頭下筋群の硬さがあると顎が突き出てしまいやすいです。
1つ前のように頭がベッドから浮いてしまう患者さんでは頭部伸展によって後頭部〜頭頂部あたりをベッドにつけて頸部の負担を減らしているという可能性もあります。
胸鎖乳突筋の過緊張・短縮は頚椎過前弯となりやすく、ベッドと頸部の間隔が大きくなっているはずです。
ではもう胸鎖乳突筋が硬い場合の別のパターン。
頭部の向きは悪くないですが、代わりに胸郭が頭部方向に引かれてしまい、肋骨下部が浮いてしまう場合ですね。腹部筋の低緊張などの場合にもみられる印象です。
肋骨下部が前方に出ることで、腰椎前弯が増強してしまい、腰部とベッドの間隔が広くなりやすいですね。
腸腰筋の短縮がある場合、下肢は普通にベッドについているように見えても、腰椎が前方に引かれたり、腸骨筋や大腿筋膜張筋により骨盤前傾方向に引かれ、その結果腰椎の前弯が増強していることもあります。
ベッドサイドでは布団で隠れている部分なので、特に要注意です。
腸腰筋(股関節屈筋)短縮の場合の別パターン。安易に膝が浮くから枕やベッドを上げて隙間を埋めたくなるやつですね。
膝が曲がっているのでハムストリングスの短縮を疑いやすいですが、鑑別は簡単です。「膝が伸びるか」を確認すれば良いんです。
上の図で考えると、踵を持ち上げ、膝伸展の可動域にまだ余裕があるかを確認します。まだ膝伸展可動域があればハムストリングスの制限ではないと判断できますね。
さらに膝伸展のまま大腿部をベッド方向に動かして股関節の伸展方向の可動域を確認します。そこで大腿が下がらない(股伸展しない)か、または大腿の下方への移動とともに骨盤前傾や腰椎前弯の増強が起こる場合に股関節屈筋の短縮の可能性が高いと判断できますね。
では最後にハムストリングスです。これは皆さんも経験されたことが多くあると思います。
筋短縮がある場合の姿勢の共通点とは?
これ実はすごーく当たり前なんですが、
筋の短縮があれば、どんな姿勢でもその部分の骨の位置関係(起始〜停止間の距離)は変わらないはずですよね(緩む方には動きますが)。
ってことは座位でも背臥位でも動いてない部分を見つけることが大事ってことですね。
逆に背臥位では綺麗に寝ていられる場合には、可動域制限の影響は少なく、むしろ抗重力伸展活動の不足だと考えられますね。
では明日から座位と合わせて背臥位の姿勢も見て共通点を探してくださいね。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
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