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お互いが想像する未来が違うと悟った日

「どうして大学に行くの?」

私が高校2年か3年の頃、母に言われた言葉
「は?何言ってるの?」
と妙に冷静になったのを覚えている

母が言いたかったことは

結婚したら仕事辞めるんだから大学に行くなんてもったいない
進学したいなら短大がある
うちに県外の大学に通わせるお金はない

ということらしい

娘が家を離れるのが寂しかったのかもしれない
と今なら思えるが

当時は

それなら早く言ってよ!
大学受験前になってそれは反則
高校に行ってないお母さんは何も分かってない

怒りと反抗心で
なんとかこの家を脱出しようと勉強を頑張った

本当にお金はなかったので
高3の時点で日本育英会の予約奨学生に応募して
大学入学時からすぐに無利子の奨学金を借りられるようにした

大学は4年間寮に入った

学生課に足を運んで情報を集め、授業料免除も受けた

破格の寮費、授業料免除、奨学金とバイト代で
生活費は仕送りをもらわなくてもなんとかなった

当時、インターネットもなく
塾にも行っておらず、周りに大学に行った人もいなかったので
情報と言えば、高校での配布物や掲示板ぐらい

それでも、本気になればここまでできるのだから
今の時代なら何でもできそうな気がする


母のあの一言がきっかけで

ぜったい大学に行ってやる!
日本語教師になる!
海外で生活する!
この家を出てやる!

奮い立っと同時に

親子と言えども
自分ではない他の人
考えは違うものなんだ

と腑に落ちて
自分の人生を歩き始めたような気がしている

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