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エネルギー管理研修(熱分野)修了記 その1

本記事は毎年12月に行われるエネルギー管理士研修の内容と修了試験を解説します。
エネルギー管理士試験や管理員講習とは違いますのでご注意下さい。
尚、筆者は記述式試験から択一式試験に変更後の研修修了者となります。

・エネルギー管理士とは
本資格は製造業、鉱業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業の5業種の工場にとってほぼ必須資格となり、熱や電気の年間使用料が原油換算で3,000kl以上ある場合は「第一種エネルギー管理指定工場」に指定されます。
指定されるとエネルギー管理士を専任し、工場の省エネルギー化に務めるよう管理を行います。

エネルギー管理士は、熱分野と電気分野のどちらかを選択して受験しますが、どちらを選択しても合格した際は「エネルギー管理士」となり免状の内容や効力は変化はありません。
会社によっては昇格・昇給する際に必須になるところもあるようです。
※筆者の工場では昇格に必須資格となります。

エネルギー管理士試験が例年7月頃であり、筆者が勤めている工場の製造重点期間(ピーク期間)と重なるので断念していました。
しかし今回、会社の業務命令としてエネルギー管理講習での取得をサポートして頂き、無事修了することができた次第です。

そもそも「「エネルギー管理研修」ってなに??」と思われた方も多いはずです。
本資格には受験と管理研修の2つがあります。
・受験
学歴・年齢・実務経験等の制限は無く、誰でも受験できます。
試験に合格し、実務を1年以上従事した上で「実務従事証明書」を作成し経済産業省へ提出すると「エネルギー管理士免状」を交付されます。

・エネルギー管理研修とは
まず本研修を受講するにあたり「エネルギーの使用に関する実務経験」が3年必要になります。そのうえで「エネルギー使用合理化実務従事証明書」を作成し、一般財団法人省エネルギーセンターへ書類を提出・審査を経て問題なければ晴れて研修参加となります。
毎年12月に開催される研修(7日間)に参加し、最終日に修了試験を受けて一定の成績を収めると「エネルギー管理研修修了書」が発行されます。
併せて同封されている申請書類を記入し、経済産業省へ提出すると「エネルギー管理士免状」交付されます。
※この際に「実務従事証明書」は必要ありません。
→筆者はエネルギー管理研修(熱分野)にて免状を取得しましたので、こちらを主に解説します。

尚、試験合格者と管理研修者とでは免状番号に「認」の文字が入るか入らないかと、文章の内容が多少違うようですが、免状自体の効力は同じものとなります。

・管理研修にも科目合格制度あり。
仮に修了検定に落ちたとしても、4科目の内1科目でも基準点を超えていれば科目合格となり、次年度再度管理研修を受講する際に免除科目になるそうです。尚、次年度受講する場合は研修費用が7万円から5万円(それでも高い!)になるそうです…。
※ここら辺は会場におられた係の方に聞きました。

但し「エネルギー管理士試験」と「エネルギー管理研修」では内容が違うことからエネルギー管理士試験で科目合格しても、エネルギー管理研修で免除科目となることはありません。
又、その逆もありませんのでご注意下さい。

エネルギー管理研修は毎年12月頃に全国6か所で実施されており、筆者は日程の関係上東京会場での参加でした。
筆者の場合、講習会費用+宿泊費+交通費と全て併せえて23万円程度の出費となりました。
※会場内を窺っているとスーツケースを持って受講されている方が居られましたので、遠方の方も多いと思います。
通常の試験費用が1万7千円ですので、これで修了試験の合格者が平均50~60%前後となると、研修を受ける前から気が気ではないと思います。

しかし2023年度より、研修内容や修了試験が大きく変更となっており、筆者は研修初日にその事実を知ることになるのです。

次回は「エネルギー管理研修修了記 その2」として記事にしたいと思います。

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