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毎回、立ち上がってお辞儀をする主治医 〜双極性障害の頭の中 53

みなさん、こんにちは。
双極性障害2型(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。

ちょっと気分は低空飛行気味ですが、

「モーっとしてるくらいのほうが、喧嘩っ早いよりだいぶマシやわ」

と隣のデスクの同僚に評価されました(笑)
確かにそうだね〜。
ちょっとモーっとしてるくらいがちょうどいいかもしれん。きっとそうだ。

先週、滅多に行かない皮膚科に行きました。久々に他科の先生の診察を受診してみて、改めて精神科との違いなど感じたことを記します。



◾️精神科ドクターショッピングをしたことがありません

前回の記事で、精神科通院暦丸10年になったことを書きました。↓↓

私は、いわゆる精神科の“ドクターショッピング”というものをしたことがありません。
10年間、ずっと同じ主治医に診ていただいています。

様々な記事やSNSを見ていると、病院(というか医師)選びに苦労されている人や、何度もクリニックを変えている方を見かけます。

たまたま良い先生に当たったのか、私と先生との相性が良かったのかは分かりませんが、一度も病院(担当医)を変えたいと思ったことはありません。
むしろ、まだまだこれから先もお世話になりたいと思っています。


◾️毎回、立ち上がってお辞儀をします

私が主治医を信頼している大きな理由のひとつは『礼儀正しさ』です。

問診時に常に“敬語”で話されることはもちろんですが、1番驚くのは、『診察終わりに必ず椅子から立ち上がって深々と頭を下げてお辞儀をしてくださる』のです。
まるで常客を送り出す一流ホテルの支配人が如く、実にスマートに毎回お辞儀をされます。

実はこのことに気付いたのは、恥ずかしながら3年ほど前、だいぶ治療が進んで調子が良くなってからです。
あまりにも自然にお辞儀をされるので、まったく気付いていませんでしたが、どの患者さんにも(診察室の扉が開くとチラッと見えます)、いつ受診しても、毎回必ず立ち上がって深々とお辞儀をしていらっしゃいます。

精神科の治療は長く続くもの。
医師と患者のコミュニケーションと関係構築は非常に大切です。

関係構築のためにやっているのか?
次の患者を受け入れる切り替えとしてやっているのか?
はたまた、座りっぱなしだから腰を伸ばすために立ち上がっているのか?(笑)

聞いたことが無いので真相は分かりませんが、患者にとっては悪い気はしません。
『礼儀正しい先生だな。信頼できるな』
という印象を与えます。

前回の記事にも書きましたが、私は最初から主治医に素直だったわけではありません。
口ごたえしたり、言い返したり、半ギレのような状態で診察室を出て行った(思い出すと恥ずかしい…)こともあります。
それでも主治医は変わらず、立ち上がってお辞儀をしてくださっていました。

今は10年の関係が出来上がっているので、帰り際はお互いに深々と頭を下げ、まるで得意先の商談終わりのような穏やかなルーティン風景になりました。


◾️お互いに積み上げていくもの

とある精神科医YouTuberさんがこんな風に言っていました。

主治医と患者の関係性は“積み木”のようなもの。
相手がひとつ積んだら自分も積む。
医師だけが積めば良いと思っている人が多いんですよ。
お互いに歩み寄らなければ良い医療関係は築けない。

確かにその通りだと思います。
媚を売る必要はありませんが、最低限不快にさせない“礼儀”は患者の側にも求められると思っています。


◾️他科の先生が怖い

当然ですが、こんなにも丁寧な主治医の診察に慣れてしまうと、時々他の科の病院にかかった時にものすごく怖いのです。

先週、皮膚科に行った時のこと。
初めて行ったクリニックだったので、最初から緊張していました。

全然喋らせてもらえない。
話が早い。
声が小さい。
そもそもコッチを見てない。(皮膚科なのに患部を2秒くらいしか見てくれなかった)

すっかり甘やかされた環境に慣れてしまった反動から、緊張し過ぎてほとんど症状が話せませんでした。
「他に何かありますか?」
と聞かれても、なかなか口から言葉が出てこないのです。

恐る恐る、「たくさん薬を飲んでるんですけど、ステロイドは問題無いでしょうか?」

と聞いたところ、私が喋り終わるより前に被せて「塗り薬なので関係無いです」とピシャリと言われました。こわっ…。

「じゃあ大丈夫です…」これ以上喋ったら怒られそうなので、頭を下げて帰りました。
医者はカルテから目も離さず、こちらを見ることもなく診察は終わりました。




母親に一連のやり取りと、「精神科の先生と、他の科の先生は全然違うね〜」と話したところ、

「あなたの精神科の先生が特別礼儀正しいだけじゃないかしら?私、頭下げるお医者さんなんか見たことないわよ?」

と言われました。
私は他の精神科医を知らないので、どうなんでしょう?

それにしても、皮膚科、怖かったぁ…。



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