見出し画像

プロの漫画から学ぶ漫画の描き方5

※この勉強法は劇薬です。

もの凄いしんどいです。

時間もかかります。

初心者には早すぎる勉強法です。

最低でも視線誘導を意識したり

コマの中の情報量を調節したりしながら

漫画を製作してる人でなければ

ついていけません。

その上

ぼくは丁寧に教える気がありません。

それでもいい人は覗いていってください。



まずやることは

プロの漫画を軽く模写することです。


売れてる作家

上手い作家

自分の目指す作家

どれか参考にしたい漫画を選んでくださいね。


ポイントは長期連載してるものより

読み切りのほうが良いということです。


読み切りは

1話完結なので長期連載より作り込まれていて

作家の技術がふんだんに詰まっています。

あとは

新人時代のものより

連載を経験したあとの漫画のほうがいいです。

どの方も

新人時代よりはるかに力をつけています。



第5回です。

5ページの3コマ目です。

追記

模写ではない実際の漫画が見つかったので

載せておきます。

こちらの方が解りやすいと思います。


あと

模写が甘かったせいで

解釈に齟齬が生まれています。


いずれ本来の漫画のほうの解釈も載せますが、

それも含めて考察力を鍛える参考にしてください。





5ページ


3コマ目 

コマの中から読み取れる情報は

「ふきだし」「執事の顔のアップ」



視線誘導は

前のコマからの流れで

「ふきだし」→「執事の顔のアップ」

となります。



コマの形は下は広めで

上に向かっていくにつれて幅が

狭くなっていっています。



この構造のため配置関係上

情報強度は空間を広くとった

フキダシのほうが強く


それより小さい空間に

収まっている執事の顔の方が弱いです。



このことから

作者はフキダシの方を

印象付けたいのが分かります。




前のコマとの比較から

このコマのふきだしのサイズは

「ペタン」という効果音と

鞄を含めた和装の人物の

サイズより大きいです。



これはフキダシの言葉の印象を

高めるための仕掛けだと考えられます。



そして和装の人物より

高い位置にまでフキダシと

言葉が描写されているため

視線誘導が無理なく

上へと向かうように構成されています。



コマの画面構成は

和装の人物の視点からの

アングルのものだと考えられます。



そして

その構成をより効果的に表現するために

コマの枠線でパースを作っています。



これによりこのコマが

和装の人物が執事を

見上げている場面のように感じとれます。



あと、執事の顔が

コマに収まりきっていないのにも

理由があると思います。



それは

あえて顔の一部をコマの中に入れず

入らなかった顔の一部の場所に

次のコマのふきだしを描写することで

スムーズに視線誘導をおこなわせている

ということではないでしょうか。



執事の頭が入りきってないのも

その部分を意識させることで

コマを本来のサイズより大きく見えるように

錯覚させていると考えられます。



フキダシの中の言葉は

人造人間の情報に厚みをもたせるもの。

そして執事の反応は読者の気持ちを代弁しており

その上で共感を与え

カタルシスを感じさせているんだと思います。




今回はここまでです。

お疲れ様です。

ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?