雨の夜の幽霊話 ほんまかいな
今、家の外は雨が降っています。ボーっと外をながめていると、昔聞いたうわさ話を思い出しました。
「出たっ!」といううわさ話
私の住む鳥取県西部に、日野川という大きな川があり、その下流域に「旧日野橋」という鉄橋がかかっています。
この橋について地元では、あるうわさ話がささやかれていました。
なんと雨の夜には、この橋のたもとに、若い女性の幽霊が出るというのです。
しかし、出る条件というのがありまして、この条件を満たせば幽霊を見ることが出来るとされていました。
その条件とは・・・
①深夜0時から1時の間
②シトシトと雨が降っている
③白の日産サニーで走行中である
④後部座席には同乗者がいない (幽霊は勝手に後部座席に乗り込んでいる)
この4つの条件がそろうと「でっ、出たーっ」となるそうです。
なんだか何処かで聞いたような話で、「またかいな」と言いたくなるようなチープな話で申し訳ありません。
橋のたもとにて
しかし、この手の話がとても好きな先輩がいまして、わざわざ雨の日に白いサニーのレンタカーを借りて、例の橋に行ってみようと誘うのです。
私は幽霊など全く信じていなかったのですが、ビビって逃げたと思われるのもシャクなので「イザ行かん」と、気合のリーゼントと特攻服に身を固め、幽霊征伐に出撃することに決定したのでした。
深夜0時、先輩と二人でレンタカーに乗り込み旧日野橋に向かいました。
雨の夜ということもあり、幽霊を信じない私も少しビビり始めていました。
しかし、橋に着いた時、あたりの光景を見て驚愕し、助士席のシートから尻が滑り落ちそうになってしまったのです。
なんとそこには幽霊見物の野次馬が何十人もいて大騒ぎ。
それを目当てに屋台のラーメン屋も複数出ているうえに、ラーメンの注文順を巡ってヤンキーどうしが怒鳴りあっている始末です。
幽霊どころか、祭りのようなにぎやかさに私も先輩も意気消沈、仕方なく車を降りてラーメンを食べることにしました。
屋台にて
二人とも幽霊に会う当てが外れて、ムスッとした顔でラーメンをすすって帰ったのですが、あくる日妙に暗い表情をした先輩がこう言うのです。
「レンタカーを返しに行った時、ふと後部座席を見るとびっしょりとシートが濡れていた。レンタカー屋の店員におしっこと間違えられてイヤな顔をされた」
・・・皆さんはどう思われますか。(マジな話です)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?