見境なしの憧れ、もしくは芸術家タイプを信じていた頃

私は他人の創作物が好きだ。絵も、音楽も、文章も。建築も、機械も文房具も、なに一つ『デザイン』という創作の手が入っていないものは一つもない。私は人付き合いが苦手で全体的に人と関わるのを避けてきたけど、多分人が嫌いなわけではないのだと思う。尊敬はしてるし、仲良くなれたら嬉しい。でも自分から行けないし相手に自分と関わる労力を払わせるのが申し訳ないから、いかない。全部いいわけですけど。そういうことできる人間のことも尊敬しています。ほんと。

人が作るものが好きで、憧れていて、わたしもそうなれたらいいなと思って、たまにそういうものに手を出してみることがある。小学校5年生の頃に銀魂にハマって絵が描きたくなって低学年以来に自由帳を開いたり、6年生の時には国語で物語を作る課題が出て作文用紙5枚程度で大丈夫と言われたところを頑張って11枚書いてみたりした。多分意識してなにかしら作るようになったのは小学校高学年あたりからだったな。そこから中学校では美術部に入り、立派な美術部腐女子の爆誕である。いいもん。一生物の友情は得たし。

まあそんなこんなで中学校3年間を美術部で過ごし、高校を選ぶ際にも美術科のあるところに行きたいとかほざいたりもしていた。主な理由としては勉強したくなかったからなのだけど。美術部といえどお絵描き大会を仲間内で3年間やってきただけのお絵描き大好きクラブでしかないので絵の技能は全然ない。高校の受験生向けのデッサン会とか参加したけども〜大変。己のレベルを知りました。結局ちゃんと勉強頑張って普通科行きました。そして高校でも美大行きたいとかほざいて色々先生に迷惑かけましたてへぺろ。ちな高校では全然絵とか描いてきませんでした。だって10時間目まであるんだもん。。。

そして来たる大学受験をするわけですが、創作の道を諦められなかった私は、実技試験のない某私立大学デザイン学部に進学しました。絵描けなくてもここまでは行けちゃうもんですね。まあ入ったから自動的に能力がつくわけでは当然ないので能力のなさに永遠に苦しんでおります。。。。。普通にもうデザイナー就職とか無理だし大学も名のしれた高偏差値帯とかでもないので”詰み”ですガチで。

高校3年間、部活にも所属せず日の出ている間は勉強、家では一生何もしないみたいな虚無の3年間を過ごしてきたのでマジで記憶ない。同級生と遊んだの一回だけ大学見学行ったくらいだし。

創作という行為に憧れるばかりでどんな努力も継続してこなかった凡人・チラ裏ですが、なぜか創作意欲がブーストする期間がありました。中3、高3の受験期ど真ん中である。人は逃れられない何かから逃げる時に秘めた力を発揮するのである。

中3のチラ裏は追い詰められていた。「セーラー服が着たい」という軽い動機から自分の偏差値の10くらい上の公立高校に行くと言い張っていたからである。何度解いても自力で辿り着けない数学、何度反復しても記憶に残らない理科社会、幸い私立は2校合格しており、親にもやれるだけやってみろと言ってもらっていたのでただ一つの目的に向かって邁進するのみだった。塾にも行かせてもらい、家で勉強するのは苦手だったので朝誰よりも早く学校に行って塾でもらったテキストや公立過去問集をやっていた。そしてある日の夜、何かが外れた。生粋のスマホ依存者である私は深夜のインターネット徘徊で”一日一題30日間チャレンジ”と銘打たれたカップル創作お題リスト画像を発見した。そして私の無駄な収集癖の果てに積み重なったろくに使いもしないのに買ったノートがあった。そうすればやることは一つ。書くのである。この時の私は飢えていた。いわゆるnmmnにハマっていたからだ。pixivも律儀に年齢を正直に記入していたためためR18作品は読めず、そもそも作品数も少ない。ならば自分で書けばいい。そう思い至ってからは早かった。毎晩1ページ埋めた。高校は落ちた。

そして来たる高3。高校受験とはわけが違う。しかし大きな懸念点があった。私が中1からプレイしているあんさんぶるスターズの会社から新しいソシャゲが8月に配信されるというのだ。しかもヒーローもの。私は長年特撮ファンであり、ヒーローを題材にした作品やキャラクターに弱い。あんスタの推しももちろん守沢千秋である。しかし受験生、わざわざ特進コースで日々扱き回されているというのに大学受験まで失敗しては親に合わせる顔がない。長き逡巡の末、リリース開始日にインストールした。大学は最終的に合格した(というか、行けるところがあった)ので許して欲しい。
かくして私はエリオスライジングヒーローズのプレイを開始したのである。受験生真っ只中の8月に。そしてあれよあれよという間に推しができ、推しカプができた。そしてTwitterアカウントを作り、萌え語りを始め、とうとう二次創作小説をインターネットで公開した。と言ってもいいねリツイート数は5を超えればいい方、顔馴染みのフォロワーが感想をくれるのみという程度だったが、とても楽しかった。二次創作という他人の褌ではあるが自分の創作を楽しんでくれる人がいることが嬉しくて、たくさん書いた。毎日深夜の2時3時まで萌え語りをした。毎日5時半起きなのに。これが高校生の体力ってことだったのか。

そして今、本格的に就活が始まろうという時期に私はESも書かずnoteを書き始めた。三年周期の大馬鹿者である。3年ごとに文章を書きたくなるタイプの阿呆なのか。チラ裏の今後に乞うご期待…はしないほうがいいかも。


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