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【3セクの雄】king of ド根性 三陸鉄道2days【前編】

ども、ゆさっちです。
名松線、銚子電鉄とつぶれそうでつぶれない「ド根性路線」を2話に渡ってお届けしてきました。

そのトリを取るのは、今回お届けする三陸鉄道です。
地元では三鉄(さんてつ)の愛称で呼ばれるこの路線。
岩手県の久慈(くじ)駅と盛(さかり)駅の間を結んでいます。
163kmという路線の長さは第3セクター鉄道としては日本一の長さです。
ご存じない方でも「あまちゃん」の舞台と言えば思い出す方もいらっしゃるでしょう。
今回はこのさんてつに乗って、その頑張りも含めて魅力をお伝えしたいと思います。

ゆさっちは今、三陸鉄道の北端、岩手県の久慈駅にいます。
新幹線で二戸(にのへ)まで来て、JRバスでここまできました。

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本来ならここで名物のうに弁当を買って乗り込むのですが、残念ながら今日はお店がお休み。
10分の乗換なので、切符の購入などもろもろ急ぎます。
今回買ったのは2日間有効の途中下車OKのきっぷです。
自販機で買えますよ。

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また、土日だと使い勝手のいいフリー切符があり、また対象日であればJRの三連休パスもフリー切符として使えます。

さてホームへ、列車とご対面です。

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乗り込むと同時に列車は出発。
海の近くを走るのですが、防潮堤が眺めを遮ります。
列車は結構なスピードで快走します。
その割に揺れや振動が少なく、高規格のレールや路盤を使っていると感じました。

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高架にさしかかると三陸の美しい海が広がります。

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まず目指すは普代(ふだい)駅です。
さんてつのwebサイトにここにおいしいおでん屋さんがあると書いてあります。
ゆさっち、おでん大好きなんですよ。(*´﹃`*)
普代駅到着です。

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えーっと、おでんやさんは(・_・。)(。・_・)
駅の売店のおねいさんに聞いてみると・・・。
「ああ、廃業されましたよ。」
(」゚ロ゚)」・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ええええええええええええええええ!?
さんてつのwebサイトにも食べログにも書いてない(((º▽º ;;)

ま、まあローカル線を旅していれば、ありがちなことではあります。(動揺)
おねいさんに他にごはんにありつけそうなお店を聞きます。
いくつかの候補の中から、「役場前の食堂に大外れなし」との経験則で普代村役場の前にあるお店をチョイス。
カツ丼をオーダーしました。
失意のうちに食べたカツ丼、でもうまかったっす。
とりあえず画像ここにそっと置いておきますね。

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さて、普代駅に戻ってきました。

列車はまだまだ来ません。
でも、ぼうっとみる景色はどこか懐かしく癒やされます。

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列車を待つ間にさんてつのド根性っぷりに触れてみたいと思います。
例によってこの部分、長文ですが我慢して読んでやってください。

さんてつができる前、この地に国鉄は路線を持っていました。(久慈線、盛線、宮古線)
地元にとっては貴重なライフライン、でも当時合理化を進めなければならなかった国鉄にとっては「イラナイ子」
ご多分に漏れず、地方特定交通線というリストラリスト入りします。
これを受けて、岩手県はじめ沿線の自治体と岩手県の企業等がお金を出し合い鉄道事業を引き受けた企業がさんてつなのです。

モータリゼーションが進む中、厳しい経営状態をあの手この手で切り抜けてきたさんてつですが、2011年3月11日、あの震災がこの地を襲います。
さんてつも巨大な津波の襲来によって、いくつかの駅や多くの線路、車輌が消失してしまいます。

被災地に絶望感しかないこの日のうちに、さんてつは立ち上がります。
ライフラインがすべて途絶えているときに、ディーゼルカーのエンジンをかけ、得られる電力と暖房を使い、そこを対策本部として復旧にあたります。応急措置を行い、一部の区間で運転を再開したのは、たった5日後。
この時、1週間の間は乗客を無料で運んでいました。
「災害で困っている人から、お金を取れない」という、公共交通機関の矜恃でしょうか。
その姿は地元の方を勇気づけたそうです。

それ以外の区間も、線路が残っている区間は3月中に復旧させ、残る区間も2014年までに全線復旧。
2019年には、JRが復旧に及び腰だった山田線の宮古ー釜石間も引き受けます。
さあこれからというとき、台風19号がまたこの地域に試練を与えます。
さんてつも深刻なダメージを受けますが、半年かけて復旧、今年の3月再び全線での運転を再開しています。

地域の復興にかける粘り強い意志を象徴するのがさんてつだと思います。
もちろん、この復旧にはさんてつ自身だけでなく、多くの助力があったのですが、この記事の中で可能な限りお伝えしていきます。

さあ列車がやってきました。
旅を続けましょう。

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防潮堤の水門にはさんてつの車輌のペイントが施されています。

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島越(しまのこし)駅で降りてみましょう。

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ここは昔、雰囲気のある駅舎がありました。
残念ながら津波で跡形もなく流されてしまいました。(旧駅舎の映像は借り物です)

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島越駅がどのように立ち直ったのか見てみたかったのです。
そしてこれが現在の駅舎です。

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駅の場所も雰囲気も変わりましたが、復旧させるときにきちんと立派な駅舎を建てたところにさんてつの心意気を感じます。

駅の中には、復興への想いを綴ったたくさんのカードが飾られていました。

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ホームから元の駅があった方向を眺めます。
モニュメントのある辺りに昔の駅はありました。

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壁面には震災の際に多大な援助をしてくれたクウェート国への謝意が。

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さんてつの車輌にも同じメッセージがありクウェート国の国章が前面にあしらわています。

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さて、次は一駅戻って田野畑(たのはた)駅に行きましょう。
久慈で買った切符は逆走できないので、ここで田野畑までの乗車券を購入します。
絶滅危惧種の硬券でした。

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そして田野畑到着
「あまちゃん」では畑野駅として登場していました。

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壁の桜の柄はお菓子のキットカットの「きっと勝つ」バージョンに由来しているそうです。
キットカットの会社も売り上げの一部をさんてつの復旧のため寄付したそうです。

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こういう雰囲気好きだなぁ(´∀`)

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入場券と乗車券を買います。
もちろん硬券です。(*´∀`*)

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さて、列車がきました。
これに乗って、今回の宿泊地の宮古まで行きます。

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宮古に着きました。
ここで今夜はお泊まりです。(´∀`)

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うに弁当とおでんは逃しましたが、三陸らしいものは宿で食べました。
(´∀`)
その一部の映像を貼って、さんてつのエピソードは後半に続きます。

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