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近鉄乗ったで降りたで【第1話:魅惑のナローゲージ】

いつも御馴染みの車窓風景。
通過するその車窓の中に、気になる存在ってありませんか?
ふらっと降りてみたくなりたくなることってありませんか?

ども、ゆさっちです。
とある金曜日の朝、ゆさっちは近鉄名古屋駅にいます。


名阪間の移動にお気に入りの近鉄特急を使うことが多いのですが、いつも車窓を通して降りて見たいスポット、乗ってみたい支線、これらが自分の中で増殖していったんですよね。
で思い立って前日深夜に名古屋入りして、2日間近鉄沿線を徘徊しようという魂胆です。

そうそう、あてどない旅の必需品、フリー切符です。
以前近鉄のフリー切符は、沿線の地区以外だと、前日までに近ツリで引換券を買って、当日駅で引き換えという面倒があったのですが、今はネットで申し込むとレターパックで送ってくれます。

さて、早速最初の目的地を目指していきましょう。
急行五十鈴川いすずがわ行に乗車です。
平日ではありますが、観光地を目指すこの列車、車内は結構混んでましたね。

出発してしばし、木曽川を越えて三重県に入ります。

桑名くわな駅で下車します。
ここでお目当ての路線に乗り換えます。

駅の出口を出て、ほんの少し歩いたところ、バスターミナルの影に隠れるようにたたずんでいるのが、三岐鉄道さんぎてつどうの西桑名駅です。

では、三岐鉄道の路線図を確認してみましょう。

三岐鉄道には北勢ほくせい線と三岐さんぎ線の2つの路線があります。
今日は、北勢線に西桑名から阿下喜あげきまで乗車して、三岐線の西藤原にしふじわらに移動、近鉄富田きんてつとみだまで戻ってくる作戦です。
ちなみに「三重」と「岐阜」から一文字ずつとって「三岐」なのです。

さっそくフリー切符を購入。

ホームに入ってみましょう。
もう電車が入線していますね。

縦横比が?って感じますよね。
幅が狭いというか。
この鉄道の特徴は線路の幅が狭いんです。
ちょっとマニアックに解説しますね。
日本の鉄道のレールの幅を広い順から紹介すると、新幹線や近鉄が使っているのが1435mm、京王や一部の地下鉄は1372mm、一番多いのはJR在来線に代表される1067mm。
んで、この北勢線は762mmなのです。
ちなみにこの列車は地元のサッカーチーム「ヴィアティン三重」のラッピング車輛です。

広角レンズで撮ったので判りづらいですが、車内も向かい合って座ると膝をつき合わせるような感じになります。

走り出すと吊りかけ式という古来の駆動方式独特の低くうなるようなモーター音がします。
鉄道のレール幅は一般的に広い方がスピードも出せて乗り心地もよいのです。
じゃあ、レール幅の極端に狭い、この路線は?
ゆっくりゆっくり、ゆうらゆうら揺れながらコトコト進みます。
これはこれでアトラクションとして楽しめます。(´∀`)

西桑名から乗った列車は途中の東員とういん止まり、ここで乗り継ぎ列車を待ちます。

列車がやってきました。
ここで乗務員さんが交代するようです。

そして到着した終点の阿下喜あげき駅はこの狭い線路(ナローゲージ)の最西端の駅らしいです。
日本にはこのナローゲージという鉄道は3路線あります。
今日はその内2路線に乗ります。
(残りは富山県の黒部峡谷鉄道)

さて、ここから三岐線側に移動します。
ノープランだったのでタクシーか最悪徒歩でと思っていましたが、コミュニティーバスで西藤原駅に行けるようです。
しかも接続もいいよう。
運賃はなんと無料!٩(ˊᗜˋ*)و

地元の方のためのバスなので、いちいちバス停のアナウンスなぞ流れません。
Googleマップとにらめっこで西藤原駅に近づいたときに降車ボタンを押しました。(´∀`; )
んで、これが西藤原駅。
SLの形をしています。

中には簡易郵便局があり、局員さんが駅務もこなしているようでした。

構内には古い機関車達が展示されています。

さて、近鉄線に戻る列車がやってきました。
これは西武線で走っていた車輛ですね。
むかしむかし、これで池袋の大学に通ってました。
こちらの三岐線の線路幅はJRと同じ1067mmです。

この濃いオレンジのモケット、懐かしいです。

終点の近鉄富田きんてつとみだから近鉄四日市きんてつよっかいちに移動。
四日市駅の構内にいそうろうしている風情の四日市あすなろう鉄道の乗り場に向かいます。

あすなろう鉄道も線路幅762mmのナローゲージ。
本線の内部うつべ線と支線の八王子はちおうじ線があります。
これは八王子線の西日野にしひのに行く列車ですね。

列車はガタンゴトン、ゆうらゆうらと揺れながら数分で終点の西日野に到着します。
昔はここから先に更に路線を延ばしていたようです。

本線の終点の内部にも足を向けてみましょう。

内部駅は有人駅、鉄道を利用する地元の方で賑わっていました。

さて、四日市にもどって、特急で伊賀神戸いがかんべに向かいます。

伊賀神戸駅では伊賀鉄道の車両がお出迎えです。
個性的な顔立ちです。
ノンストップ特急でここを通過するたび、乗ってみたいなぁと思っていたのです。(*´∀`*)

おっと、荷棚に忍者が。
ここは忍びの里、油断してはいけません。(・∀・;)

時間はみんなが帰宅する時間帯、大勢のお客さんを乗せて田園風景の中を列車は快走します。
終点の伊賀上野いがうえのではJR関西本線と接続しています。

伊賀上野は関西本線との接続駅ではありますが、伊賀市の中心地とははなれているようです。
駅前が賑わっている上野市駅まで少し戻ります。
車窓からは伊賀上野城の偉容を見ることができます。
この城を建てた藤堂高虎とうどうたかとらは「築城の名手」と言われていたそうで、いまも美しい姿を望むことができます。

さて、上野市駅にやってまいりました。
ちなみにこの一帯は合併により伊賀市となっていて、現在上野市という自治体はありません。
そのせいか、本来の駅名よりニックネームの「忍者市駅」の表記のほうが大きいですね。ヾ(*´∀`*)ノ

ここで降りた目的のひとつは伊賀牛を食べること。
駅前のステーキハウスに入って、オーダーです。
250グラムのサーロインステーキ、御照覧あれ。
ででん!

柔らかい!そしてたっぷりの肉汁。
脂の味もおいしいんです。
こりゃ、塩とコショウだけでいけちゃいますね。
ぺろっといっちゃいました。ヾ(*´∀`*)ノ
この地域にはブランド牛がたくさんあります。
松阪牛と近江牛、2大ブランドを結ぶ線の中間に隠れた(?)逸品を発見しました。

駅に戻ると、夜のとばりが降りるころ。
暮れなずむ街に、上野市駅と伊賀上野城。
新旧の名建築の競演です。
今日の旅はここで終了。
宿のある橿原かしはら市まで移動です。
夕焼け空を見ながら、明日の好天を祈りました。

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