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あのたび -移動泊は得か?-

 インドネシアのスラウェシ島からフィリピンへ船で入国というルートは失敗した。今度はカリマンタン島まで移動することにした。

インドネシアからフィリピンへ

 週一の船がようやく到着し、マル島のマロレからようやく出港する。朝9時に来る予定のカトリーナ号は6時に到着。急いで井戸水で体を洗い出る。終始お世話になったMr.サディが新聞と水をくれた。ありがとう。

 乗船する客はボクともう一人だけ。船の目的地のビトゥンは真南のはずなのに、なぜか東に進む。いくつかの小島を周りながら行くということだろう。そして大雨と強風。大きく揺れて甲板は水浸し。甲板はテントが張ってあるだけの椅子もない状態なので狭い船室へ避難する。ぼろくいつ沈んでもおかしくないようなカトリーナ号。

 夜どこかの島に到着。誰も乗ってこない。何時間停泊して何時に出発するか不明のため降りられない。ずっと酒ばかり飲んでいる酔っ払いにからまれる。ウザい。

 さらに翌朝、別の島に到着。10人ほど乗船している。また雨が降ってくるが今度はちゃんとテントをピンと張り縛ってくれたので過ごせるようになった。むしろ船室内より涼しいくらいでよい。しかし夜中は長袖でも寒いくらいだった。

 その翌朝、割と大きな島のタフナ(Tahuna)に到着。意外と乗船してくる人は少ない。竹細工の椅子を大量に持ち込む人がいた。都会で売るつもりか。しばらく停泊するだろうと船から降りて港で食を探す。中身のわからない袋を2000Rpで買う。ガドガドだった。野菜などいろんなものが入ったピリ辛のサラダ。あまり好きではない。手では食べにくい。

 カトリーナ号の前に停まっていた大型タンカーは、元日本製の船だった。北九州市千昇丸と船の腹に書いてある。ベトナムの旗が掲げられていた。

 もう一晩航行しようやく次の朝5時半、ビトゥンに到着。まさかまる3日も船で過ごすことになるとは。体を洗いたい。カトリーナ号はぼろかったのでシャワーはなかった。

 よかったのは、船と並走するイルカの群れがちゃぽちゃぽとジャンプする光景を見られたことくらいだ。それ以外はこの旅、最低クラスのふねだった。

 街なかで腹ごなしをしたあとマララヤン(Malalayang)バスターミナルへ。1000Rp。トリトリ(ToliToli)へのバスが75000Rp(≒1050円)。高い!けど距離があるから仕方ないか。その日の夕方出発するという。

 乗り物の中で夜を過ごすと、宿代が浮いた気がして得した気になる。が全く眠れないしシャワーも浴びれないしトイレも不安だし疲れるだけだ。もう丸4日シャワーを浴びてない。

 朝になり、変な所でバスを降ろされる。町中でもない、ターミナルでもない。どこだよここは??

インドネシアルート

(つづく)


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