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『帰ってきたウルトラマン』を観ました。(21話〜30話まで)

凡例のようなもの

 以下の感想は視聴当時(2020年7月26日〜2020年8月16日)にふせったー(指定した箇所を伏せ字にしてツイート出来るツール。追加で長文も付けることが出来る)を使用してツイートしたものです。省略した句読点の追加や、語句の統一程度の推敲はしましたが、ほぼそのまま掲載しています。
 今回は第21話から第30話までの分を扱いました。
 全体的にネタバレや、感想を読む方が視聴していることを前提とした内容です。まだ未視聴の方は、その点をご留意ください。

『帰ってきたウルトラマン』第21話を観ました。

 『怪獣チャンネル』、現代ならYouTuberの開設しているチャンネルにありそうですね。
 怪獣が発する電波がテレビの電波に割り込み、怪獣の被害やMATの活動が配信されるという、テレビがテーマになった回でした。今回のような話は、その製作当時にしか出来ない着眼点があって出来た内容だと思います。
 例えば、現代にはインターネットがあり、自分で配信チャンネルを持てて、収録した動画をアップロードしたり、設備を用意して生放送すら出来ます。『ウルトラマンZ』の客演登場人物が、そういった配信者のひとりだと身分を偽ったのは、記憶に新しいです。
 きっと今、同じようなストーリーを作るとしたら、テレビの電波よりもインターネットの電波に割り込む設定にしたほうが、衝撃を感じると思うし、同時に視聴する人数も多くなると思います。題材がテレビになったのは、当時流行り始めのものだったからだと強く考えました。
 MATは怪獣の被害が出ても、自分達で避難誘導は全然しないのだなということを、今回改めて感じました。街中を怪獣が飛び回り、建物をガンガン壊しまくっていても、自発的な避難誘導や指示すら出ていないことに初めて気づきました。最近の『ウルトラ』シリーズ作品では、避難誘導が変身者が変身のために姿を隠す口実とされる程ですが、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』含め、『帰ってきたウルトラマン』では全くそれが成されていません。怪獣が街に襲来しても、避難は一般人の自発的行動に任されていて、自分のいる建物が崩れるまで行動を開始しない人もいる程です。
 これは、近年災害が増加する中で、災害の危険性の認識や、災害への備え、それに際しての行政機関の役割が確立していった影響だと考えます。平成に入って阪神淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災、各地の豪雨災害が頻発していく中で、その被害の影響や、その中で消防や自衛隊がどう行動したかが、『ウルトラ』シリーズに反映されていくようになったのだと思います。現在鑑賞している昭和シリーズでは避難誘導すらありませんが、平成に入って『ウルトラマンティガ』にはそれがあり、『ウルトラマンネクサス』ではロックダウンにも似た街や道の封鎖が行われ、現在放映中の『ウルトラマンZ』には避難場所の指定もあります。
 こういった災害に対する認識の変化が『ウルトラ』シリーズにも反映されているのだと思うと、特撮番組は時代やその当時の社会を映す鏡だと強く感じますね。

『帰ってきたウルトラマン』第22話を観ました。

 1971年製作ながら、2020年現在の今でも〝タイムリー〟な題材だと思いました。
 恥ずかしながら、わたしは生まれも育ちも日本海側で、東京の地理に疎いので、今までよく出てきた「夢の島」という地名も良く分からないまま聞いていました。今回その「夢の島」が舞台ということで、やっと調べてみました。「夢の島」は豊洲やお台場のあたりのことなのですね。東京都立夢の島公園開園が1978年ということで、それより前、1971年当時は今回登場するような埋立地の姿だったということで、東京都の変遷を知ることが出来ました。
 今回登場したのは、プラスチックごみを食糧とする怪獣ゴキネズラという、ゴキブリとネズミを掛け合わせたような名前の怪獣でした。2020年現在、ストローやカップなどのプラスチックごみが問題となっており、7月にはプラスチックごみ削減のためにレジ袋が有料化となっています。製作年と鑑賞した年は50年近く違いますが、今も昔もタイムリーな内容で驚いています。本編の時系列だと東京にゴキネズラが出現する数時間前から、ニューヨークで同種の怪獣と交戦しているようですね。このことからごみ問題は世界中で話題になっていたことが察せられます。
 確か、『ウルトラマンティガ』で公害問題が話題に上った時は、自動車の排気ガスがメインとなり、「公害問題なんて、昔のことだと思っていた」「過去の公害の爪痕は、将来に渡って残り続けるんだな」という様子でした。当時は小学生だったわたしは社会科の時間でごみ処理施設や上下水道施設を見学し、過去に起こった公害問題を学習しながら現在はどんな対策をしているかを習った覚えがあったのを思い出しました。その一方で、今回のようにプラスチックごみ問題が浮上したりと、世の中からごみ問題が無くなる日は来るのかと考えたりしました。
 今回は隊長の異動があり、加藤隊長から伊吹隊長へバトンタッチがありました。今まで防衛隊で職員の異動した事例をあまり見掛けないので(『ウルトラマン』でハヤタ隊員がパリ本部へ行ったことがあるくらいでしょう)、驚いています。あまりにもあっさりした隊長の交代に、加藤隊長はもう登場しないのかと不安があります。郷は伊吹隊長からいきなり謹慎処分を喰らっているので、上手くやっていけるか心配です。

『帰ってきたウルトラマン』第23話を観ました。

 ウルトラマンが被害者に優しく、ザニカを倒さないで良かったと思いました。
 今回は星占いの影響が強かったですね。占いと言えば『帰ってきたウルトラマン』第1話では上野隊員が占いをして怪獣被害を予知し、「大凶だ!」と叫んだり、前作『ウルトラセブン』では人間性の現れとし下駄を放り上げて天気占いをしたりする場面を思い出しますが、今回は宇宙の動きを連想させるものとしての登場でした。
 地球に登場したザニカは、かに座怪獣と言うだけあって、かに座が被害に遭う度に敏感に反応し、弱っていきました。自分も宇宙を逐われて来たものでありながら、地球にいるだけで攻撃されるのは可哀想でした。ウルトラマンに鋏を切断されるなどしましたが、命だけは助けられ、かに座に帰って行けたのは良かったと思います。
 そして今回も、ウルトラブレスレットの出番がありましたね。フェンシングにも変化出来るのは、さすがウルトラブレスレットと言うべきでしょうか。
 また、今回は昭和時代を連想させる事柄が多く見受けられたように思えます。子供のお尻を引っ叩くのが、躾の一環で行われているのは『怪獣チャンネル』の時に示唆されましたが、実際に行われているのが観れるとは思いませんでした。やはり『ウルトラ』シリーズは時代を映す鏡ですね。勉強になります。

『帰ってきたウルトラマン』第24話を観ました。

 「えっ、どうして災害の原因となるものが好きなの?」「どうしてそんな危険物を持ち帰って育てるの?」「自分が作ったものが壊されて嬉しいの?」
 今まで何度も書いている通り、昭和シリーズで描写されているように、子供達が怪獣を好む理由が分かりません。この世界では何度も怪獣が来襲し、そのせいで慣れない環境に避難させられたり、住む場所を逐われる経験をしている子供が沢山居ます。それなのに、同じ世界に住んでいる子供が、怪獣の人形をコレクションして遊んだり、暴れている様子を野次馬して賛美したりする理由が分かりません。
 分からない理由は何となくあります。わたしは怪獣のことを、災害を起こす要因として見ています。災害は近年、幾度となく起こっており、その度に怖い思いをしてきました。列挙してみると、7.13水害、新潟県中越地震、中越沖地震、東日本大震災、最近では台風による豪雨災害で、避難をする寸前までいきました。とにかく怪獣はそれにも類似した災害を引き起こすものだと思うのです。中でも前から2つまでは小学生時代に経験し、中越地震では余震が繰り返し起き、家具が損壊したり、違う場所で寝たり、いつも揺れている気持ちになったものです。
 小学生でも恐ろしい思いをしたのに、『ウルトラ』シリーズの世界の小学生の子供は、平気で怪獣のおもちゃで遊んだり、怪獣のかけらを回収していたずら半分で育てたりしています。おもちゃで遊ぶのは、まだ分かります。怪獣を動物や昆虫と同じ、生き物として考えれば、動物や恐竜の化石、昆虫を採集して遊ぶのと同じと見做せる気がします。怪獣の一部を育てるのも、そういったコレクションの一環なのかとも思えてきました。
 しかし分からないことはまだあります。暴れている怪獣の様子を野次馬し、賛美する理由が分かりません。上述した通り、怪獣は災害です。いわば、災害が起こっている様子を野次馬する気持ちが分かりません。災害現場を実況しているニュースを観るのと同じ感覚なのでしょうか。それでも、悲惨な被害状況を見れば、目を背けたくなるでしょう。
 分からないことは更にあります。自分が拾って育てた怪獣が倒されて、嬉しがる理由が分からないのです。今回は最終的に泣き出す程怖い思いをし、ウルトラマンに弱点を伝えたとは言え、自分が育てたものに対する「殺されて欲しくなかった」などの負い目は無いのでしょうか。こう思うのは、わたしの子供の精神の発達に関する知識が不足しているせいもあるのでしょうが、もう少し複雑な感情を抱いて欲しかったという気持ちがあります。
 これからも、何度も「子供達が怪獣を好む理由が分からない」と言い続けると思います。その度に分からないことと分かることを発見していきたいです。

『帰ってきたウルトラマン』第25話を観ました。

 南隊員回でしたね!
 今回は南隊員の過去が描かれましたね。今は明るく郷秀樹を先輩として見守る南隊員が、昔は暗い雰囲気の子だとは思いも寄りませんでした。
 ただ、「村に熊が出て皆が逃げ出した時、自分だけは猟銃を持って立ち向かった。結局腰が抜けてしまい、熊も猟師が討ち取ったが、それ以来いじめっ子達にも一目置かれるようになった」というエピソードは、少し理解し難いと思いました。そのエピソードは、今回登場したいじめられっ子がMATガンを盗み出し、それで以って怪獣に立ち向かう様子と重ね合わせられますが、結局南隊員の時も、猟銃という子供に扱いきれない〝力〟を扱ったように見えたために、威圧されたのだと考えてしまいました。いじめっ子達は、普段いじめている子が急に自分の実力では敵わない〝力〟を持ち出したために、逆らえず、怖くなっただけだと思います。
 南隊員はMATガンを持ち出したいじめられっ子を、昔の自分と重ね合わせ、怪獣と戦わせることによって自信を付けさせようと考えたようですが、それは、本来自分が扱うことが出来ない〝力〟を扱えたような気になるだけのことだと思います。結局いじめられっ子は怪獣を退治した後もMATガンをぶっ放し続け、南隊員に止められるまでやめませんでした。MATガンは自分のものではないのに、〝力〟を得た気になるのは傲慢です。
 この経験がいじめられっ子にとってかけがえの無い思い出になるのは間違いないでしょう。でも、これで自信が付いた気になるのは違うと思います。今回のように盗み出した〝力〟であるMATガンで自信を付けるより、自分が得た能力で何かを達成したほうが、余程身になると思います。南隊員が今MAT隊員として活躍しているのは、本当に実力があって、それを活かせるようになったからでしょう。いじめられっ子もこれを機会に、これから自分の実力を活かせるようになるよう、祈っています。

『帰ってきたウルトラマン』第26話を観ました。

 どうして東京タワーは昆虫怪獣の被害に遭いやすいのでしょう。
 昆虫採集をする子供達が描かれました。都会の子供達に昆虫採集をする印象が無いので、逆に新鮮です。最近は大人になっても虫を触れない人が、虫を捕まえて自慢するのがテレビで取り上げられたり、昆虫採集をして遊んだことが少年のステータスとして扱われているので、現代っ子は虫取りをするのか疑問です。また、採集した昆虫を、自分で飼い慣らすのではなく、売却することを目的としているような口ぶりには驚きました。逆にわたしはホームセンターでカブトムシを買ってきて飼育していた経験があります。これも時代の流れでしょうか。
 次郎くんはまたもや、危険だと知ったはずの宇宙昆虫を手元に置こうとしていましたね。宇宙昆虫を金目のものとして見ている以上に、〝危険〟を自分のこととして実感が湧いていない感じがします。小学生なら危険なものを〝危険〟なものとして認識していそうですが、どうなのでしょうか。分かりません。
 岸田隊員は最早、郷に新兵器を手渡す係になっていますね。第2話で銃の腕前が一流と分かって以来、その命中率を信頼しているのか、実験を任せているように見えます。また、「科学部に全力を挙げさせていますが……」との台詞を口にしたり、科学技術部とのパイプも感じさせます。これから更に、どんな立場の人物かが分かる機会があると良いなと思います。
 東京タワーは、今や昆虫怪獣によって壊されるランドマークの代表になってしまいました。モスラに折られて繭を作られた他、今回は宇宙昆虫の被害に遭って真っ二つにされてしまいました。製作・放送当時は東京には東京タワー周辺に高いビルなど無かったので、被害に遭いやすかったのでしょうか。こうなったら、東京スカイツリーも同様な経験をして欲しいですね。

『帰ってきたウルトラマン』第27話を観ました。

 手に汗握る戦いでしたね!
 八つ切り怪獣グロンケン、怖かったですね。観音様を手先に付いた丸鋸で切った時など、あまりの罰当たりぶりに、不謹慎ながら笑ってしまいました。早くも示された怪獣の凶暴な手口に、戦いで齎されるであろう被害を想像し、震え上がりました。ウルトラマンが八つ裂きにされるのではないかと、びくびくしながら決戦の時を待っていました。
 キックボクサー・東と郷の男の友情も良かったですね。まさか東の好きな人がアキさんだったとは、思いも寄らず郷と恋敵になるところでした。また、アキさんは郷のことを恋人だと認識していたのにも驚きました。
 アキさんは郷も自分のことが好きだと認識しており、彼に対して積極的にアピールしているようです。だからといって恋に恋しているわけではなく、郷に一途なのが分かります。ただ乙女を謳歌しているのではないのですね。すごく好感が持てます。
 郷はアキさんのことを、ただの友人だと思っているようですが、ふたりを応援している者からすれば、すれ違いが過ぎる気がします。最後までこの調子で続いていきそうで怖いです。
 東は郷とアキさんの仲を応援するために負けたのですね。自分が負けて、故郷へ帰る代わりに、郷が自分との友情にかけてアキさんを幸せにすることを願ったのですね。敢えて自分の手でアキさんを幸せにしようと思わないところが複雑だと思います。わたしも東を見習って、郷とアキさんの仲を応援したいです。
 グロンケンとウルトラマンの対決は、東のキックボクシングの試合と重ね合わされて表現されていました。グロンケンに対して優勢に戦い、順調に腕と首を刎ね飛ばしたウルトラマンに対し、戦意を失わないまでも必殺技・ウルトラキックを出さずにボロボロに負けていく東の対比が痛ましかったです。美しく夕陽空に消えていったウルトラマンと、悲しみを抱きながら故郷へ去って行った東、ふたりの友情は永遠だと思ってやみません。

『帰ってきたウルトラマン』第28話を観ました。

 郷秀樹と岸田隊員の仲がすごく良い回でしたね。
 今回は実相寺監督による脚本でしたね。実相寺監督は古今東西問わず様々な文学から名文を引用する傾向がある気がします。今回だと「全て世は事もなし」などがそうでしたが、『ウルトラマンティガ』では梶井基次郎や古今和歌集が引用されていたのが印象深いです。わたしは実相寺監督のこういった台詞回しが大好きなので、今回はとても嬉しい回でした。
 台風が現れたり消えたりと、今回の怪獣の被害は小出しに、しかし印象深く、匂わせるように現れるのが特徴的でした。ホラーのような演出で、とても不気味で嫌な感じでした。実際に姿を現しても、攻撃に移るまで時間が掛かり、いつも通りにいかないのが厄介でした。
 台風怪獣バリケーンには、「新しい自然」という怪獣の在り方を示されました。怪獣は元々眠っていたのが、土地の開発などで起こされたり、宇宙からやって来るものだったりと、ごくごく自然の中にあるものなんですよね。もしかしなくても、人間より永い年月を地球とともに生きてきているのかも知れず、それに人間がついていっていないだけなのかも知れません。岸田隊員は郷に倣って「新しい自然」と呼称していましたが、人間の歴史に現れたのが最近なだけで、別に新しくないのでしょう。
 その点では、バリケーンは登場した怪獣の中でも最も自然の在り方に近い、自然そのものと言って良いものでしょう。
 今回、郷秀樹は自分の意思でウルトラマンに変身したように見えました。今までは他の隊員と共に一生懸命戦い、その結果怪獣に攻撃されて絶体絶命の危機に陥り、助けられるようにウルトラマンに変身していました。ですが今回は基地に残り、他の隊員達が危機に晒されているのを感じて司令室を出て行きました。本人は「神様にお祈りに行っていたんですよ」と行っているので謎ですが、あの時の郷は郷秀樹本人か、郷秀樹に成り代わったウルトラマンどっちだったのでしょうか。

『帰ってきたウルトラマン』第29話を観ました。

 次郎くん、友達の宝物を失くしたり、インコを逃したり、挙句の果てには怪獣の背の上に閉じ込められて踏んだり蹴ったりでしたね!
 今回は次郎くんが酷い目に遭いましたね。次郎くんは今シリーズの子供代表として、危険物にも恐れをなさず、持ち前の好奇心と子供時代特有の考え方で、トラブルを引き起こすこともしばしばありますが、今回は間違いなく被害に巻き込まれる方でした。次郎くんがよし子ちゃんの宝物である寄せ木細工の小箱を持ち出したのは良いものの、それを郷が勝手に持ち去るとは思いませんでした。郷も大人の立場なら、誰のものか分からないものを、誰にも言わずに持ち出すのはいけないと思います。しかも無人ステーションに置き去りにするとは。今回の郷は、伊吹隊長も言う通りどうかしていますね。
 よし子ちゃんの小箱の中身は「臍の緒」でした。ごくたまに、臍の緒を保存しておく話を聞きますが、よし子ちゃんもそのうちのひとりなのですね。よし子ちゃんはそれが明らかになった時に、次郎くんに自慢げに話をしていますが、臍の緒を保存しておくのはメジャーな文化だったのでしょうか。出生の証を保存しておくことで、母を始め、親との絆を大切にしているようでしたが、両親が揃って自分と生活しているのが当たり前の時代だからこそ出来る演出だと思ってしまいました。核家族化し、片親しかいないのが当たり前になりつつある現代では難しい設定ではないでしょうか。
 寄せ木細工の小箱は、個人的に以前から興味があり、興味があったのですが、「MATの入隊試験より難しい」と言うほど解くのが難しいのでしょうか。パズルの構造になっていると見ましたが、怪獣と戦うことを専門にし、宇宙に行ったりもするMATの入隊試験にはパズルを解く問題とか無いのでしょうか。もしかして、郷はパズルを解くことだけは苦手なのでしょうか。逆に不安になります。

『帰ってきたウルトラマン』第30話を観ました。

 民俗学風味の強いホラーテイストなストーリーでしたね!
 暗い森の中に呼吸の音だけが響く映像、驚いた顔がアップで映る、更には奇妙な神を祀る神社と実話系の怪談など、ホラー要素の多い味付けのストーリーでした。
 今回は坂田兄弟ふたりで山登りをしていたようですね。前回はアキさんが単独で(友達と連れ立って?)アルプス登山に行っていましたね。そのあたり、アキさんはアウトドア派だと思います。そう思うと、今回の次郎くんの「姉ちゃんは連れて来なくて良かった」「女は足手まといだから」という台詞は違和感があります。一応、アキさんは山登りが出来る人間なのですから、遭難などの非常事態に備えているはずです(多分)。そんな人を指して「役に立たない」の類義語を使うのはどうかと考えます。
 登場した学者は、今までの『ウルトラ』シリーズには見ないタイプの性格でしたね。民俗学者だと名乗っていたのが、科学者の多い『ウルトラ』シリーズには際立っていたと思います。ただ、具体的に検証せず、水牛の骨を一瞥して一方的に解釈し、更には現地の人々の思いを尊重せず標本を持ち去る面を持っているあたり、真っ先に怪獣の被害に遭って当然のような気がしました。学者であれば、標本に敬意を払い、例え文系と言えども証拠や資料を元に科学的に検証するべきだ、と思うのはわたしだけでしょうか。
 郷は今まで、危機に直面して初めて変身していましたが、最近は自分の意思で変身しているように見えます。バリケーン回では片手を挙手して変身を行っていましたし、今回は水に飛び込んで変身を行っていました。郷もだんだんウルトラマンとの一体化に慣れてきて、変身のタイミングを掴んできたということでしょうか。
 また、今回はブレスレットの力で湖の水を蒸発させていましたね! 様々な道具に変化する他にもこんなことまで出来るなんて、ブレスレット凄すぎませんか?

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