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『ウルトラマンマックス』を観ました。(第1話〜第10話まで)

凡例のようなもの

 以下の感想は再視聴当時(2020年7月26日〜2020年6月29日、2020年9月20日〜2020年10月23日)にふせったー(指定した箇所を伏せ字にしてツイート出来るツール。追加で長文も付けることが出来る)を使用してツイートしたものです。省略した句読点の追加や、語句の統一程度の推敲はしましたが、ほぼそのまま掲載しています。

 今回は第1話から第10話までの分を扱いました。

 全体的にネタバレや、感想を読む方が視聴していることを前提とした内容です。まだ未視聴の方は、その点をご留意ください。

『ウルトラマンマックス』第1話を観ました。

 正義感の強いボランティアからの大抜擢を受けた主人公が登場しました! また、『ウルトラマン』に出演していた二人の登場に驚きです。

 『完全生命体イフ』や『宇宙化猫タマ・ミケ・クロ』などのネタをよく目にするので気になり、視聴することにしました。既にシリーズを通して視聴し、お気に入りの回は更に複数回観ているのですが、それだけに感想に残さないのは勿体ないと思い、今回改めて最初から観ることにしました。

 『ウルトラマンマックス』の主人公であるトウマ・カイトは、以前にDASHの入隊試験を受けて落ちた経験のある、正義感の強い災害ボランティアでした。ウルトラシリーズの主人公、及び変身者の元の身分は、元々防衛隊に該当する組織に所属していた人間から、戦争カメラマンや科学者などの民間人、更には身元の知れない風来坊まで千差万別です。でもトウマ・カイトはボランティアでありながら、いきなりダッシュバードを飛ばし、怪獣に攻撃を行っています。話中では「これ、最新機種か!」と言っていますが、入隊試験かそれの準備段階で従来機種に触れたことがあるということでしょう。飛行機を難なく飛ばせているので、それに関する免許を取っていたとしても可笑しく無さそうです。DASHの入隊試験に落ちたとは言え、それなりの実力を持った人間として見ても良さそうだと思います。これからの活躍に期待ですね。

 また、『マックス』には『ウルトラマン』でハヤタ隊員、フジ隊員として活躍した、黒部進さんと桜井浩子さんも登場なさいました。初めて観た時は声を上げてびっくりしました。ウルトラマンマックスは自分を「君たちがM78星雲と呼ぶ別の銀河から来た」と言っていますが、『ウルトラマン』の世界と同じなのでしょうか? でも名前はトミオカ長官とヨシナガ教授とのことなので、別人なのでしょうね。

 今回の監督も、ガメラシリーズや『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』で有名な金子修介監督でしたね。監督のお名前を拝見した時も驚きました。『〜大怪獣総攻撃』を拝見した時は、他のゴジラシリーズとは一線を画する世界観に圧倒されたのですが、今回の話数ではなんとなく「グランゴンとラゴラスという対極に位置する能力を持った怪獣が出現するのは、自然の摂理である」という台詞がそれっぽいな、などと感じてしまいました。
今回初めて登場したウルトラマンマックスは、赤い光球に宿って降臨しましたが、先程も書いた通り、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』と同じM78星雲の出身だからか、ウルトラマン初出現時と同じでした。カイトは光球にぶつかって死亡したりしませんでしたが、光球自体に殺傷能力があるわけではないのですね。

 また、最初の変身とは言え、スムーズに怪獣達をやっつけていました。ウルトラマンマックスは後の話数で語られる通り、普段は星々を見守っているだけのはずですが、2体の怪獣を難なく倒せるくらいには強いんですよね。というか、2体の怪獣をほぼ同時に倒せるって、シリーズ屈指の強さだと思います。さすが、カイトから「マックス」の名前を貰うだけの実力があると思います。

 これからの活躍に期待しています。

『ウルトラマンマックス』第2話を観ました。

 懐かしのエレキングが登場しましたね!

 今回は『ウルトラセブン』で初登場したエレキングが登場しました。わたしは『ウルトラセブン』のエレキング登場回『湖のひみつ』が気に入っているので、そんな思い出深い存在であるエレキングにまた会えて嬉しいです。しかし再解釈もされており、エレキングが登場が夜間であることが多いこともあって青白く見えることや、爪が生えているのが、『ウルトラセブン』のエレキングには無い特徴ですね。

 前回は『ウルトラマンマックス』オリジナルの怪獣が登場しましたが、今回のエレキングは先程も書いた通り、『ウルトラセブン』が初登場です。オリジナルの怪獣と、エレキングのように以前もシリーズに登場したことのある怪獣が混ざって活動するのが、この『ウルトラマンマックス』の特徴だと思います。

 今回のカイト隊員からウルトラマンマックスへの変身は長めに感じました。初めてなのもあってかBGMも無く、変身シーンをじっくり観ることが出来ました。ウルトラマンマックスは、カイト隊員がマックスの姿に変身してから巨大化するように見えます。これはマックスに限ったことではなく、ウルトラセブンやウルトラマンゼロにも見られる特徴です。変身してから巨大化する流れを持つのは、セブン系の顔のウルトラマンに多いなと感じています。

 ウルトラマンマックスはマクシウムソードを放っても、頭の形が変わって見えないのが特徴的ですね。また、マクシウムソードの収まる場所の都合からか、マクシウムソードはセブンのアイスラッガーやゼロのゼロスラッガーよりも薄めに見えます。手元に持って使うよりも投げて使うほうが多いのは、そのためなのでしょうか。

 エレキングにも快勝したマックスの次の活躍を期待しています!

『ウルトラマンマックス』第3話を観ました。

 ウルトラマンマックスがカイトが「自身の力では尊い命を守れない時」ではない時は〝変身に応じない〟ことが示された回でしたね。

 話の冒頭で、ヨシナガ教授が「ウルトラマンマックスは今では地球人の味方とされているが、エイリアンでもある」と言ったことは、残念ながら正しいと思います。ショーン隊員も言う通り、ウルトラマンマックスを始めとするウルトラマン達の扱う力は人智の及ばない強大な力ですし、それが間違った方向に使用されたら恐ろしいことになるのは間違いなしです。間違った方向に使われないのは、ウルトラマン達が自分の扱う力について重々理解しており、使われ方を見極めているからなんですよね。今回はそれが示された回だったと思います。

 カイト隊員がレギーナ相手に無茶をして近づき、変身しようとした時、ウルトラマンマックスは変身に応じませんでした。その時はDASH側でレギーナにどう応戦するか戦略が練られ、それが行われる準備もされており、場所的にも海上なので人的被害が出る恐れも少なかったんですよね。ウルトラマンマックスは第1話で初めて変身する時、カイトに「自身の力では尊い命を守れない時、これを使うと良い」と言ってマックススパークを渡しました。それは無闇矢鱈にウルトラマンの力を使おうとするなという忠告でもあったのだと考えます。カイト隊員の乗るダッシュバード1が墜落した時に、あの程度の怪我で済んだのは、それこそマックスが助けてくれたのではないかとも思えます。カイト隊員がミズキ隊員やヒジカタ隊長の言葉に諭され、公園でウルトラマンマックスの言葉を吟味し、そして人々に励まされたのはとても良かったです。

 ウルトラマンマックスがレギーナに挑み、ビームを放たれてシールドを張った時の態勢はすごかったですね! 宙に留まった状態で膝を曲げっ放しの態勢は辛く無かったでしょうか。改めて観た今気付きました。すごいですね!!

 これを機に、マックスのスーパーアクションにも注目していきたいと思いました。

『ウルトラマンマックス』第4話を観ました。

 『マックス』で初めて侵略宇宙人が登場しました。

 今回冒頭で、アンドロイドであるエリーが、相棒のロボットであるココに「皆は睡眠中よ。食事に睡眠、人間とは不便なものね」と話しかけています。エリーは怪獣や異星人が出現せず、世界が平穏無事の時は、ココと会話したり充電したりしているのでしょう。以前は目を開けたままスリープ状態になっていたこともありましたね。人間が食事や睡眠を必要とするように、エリーは電力をその代わりとしています。エレキングが登場し、基地が停電した際には、エリーの内蔵電源が不足していたのか、彼女も機能を停止してしまいました。彼女が自覚していないだけで、アンドロイドも充分不便だと思います。

 今回は第4話にして初めて侵略宇宙人が登場しました。スラン星人は地球は美しい星だと評価し、スラン星人の第2の故郷とするために侵略すると明かします。彼は人間が地球の環境を破壊し、それを回復する能力は無いと判断、しかしスラン星人にはそれが出来ると攫ったカイト隊員とミズキ隊員に言い放ちました。

 なるほど、スラン星人は環境保全能力が地球人よりも高いと見えます。文明もかなり発達しているのでしょう。しかしそんな高度な文明を持ちながら、なぜ故郷の星を離れて別の星を〝第2の故郷〟としようとするのでしょうか? 人口過剰への対策でしょうか? はたまたリゾート開発でしょうか? どちらにしろ、過去の『ウルトラ』シリーズに登場した異星人には探査機や調査船を送り込んだだけで「侵略行為だ」と断定してきた異星人も居ました(『ウルトラセブン』のペダン星人や、この後登場するダークバルタン等)。どんな理由を付けようと、侵略行為に変わりないと思います。

 結局カイト隊員に反論され、二人に脱出されたスラン星人はビームや高速移動、分身で攻撃を開始。誰彼構わずビームを放ち被害を拡大する姿は、口実すらどうでも良かったとも取れる態度が垣間見えました。

 最後はウルトラマンマックスにマクシウムソードやマクシウムカノンでやっつけられますが、高速移動と分身攻撃でマックスを惑わしたスラン星人とマックスは、結局どちらが速かったのでしょうか。少し気になります。

『ウルトラマンマックス』第5話を観ました。

 カイト隊員達とピグモンの邂逅、怪獣の帝王・レッドキングの登場が描かれました。

 太平洋沖に突如として怪獣島『サブジェクト・ファントム』が出現、DASHが調査に向かうことになりました。『ウルトラマン』でもお馴染みの友好珍獣(『マックス』劇中では『電脳珍獣』)・ピグモンと、以前も怪獣島を暴力で支配していた怪獣の帝王・レッドキングが登場し、ワクワクしています。

 『サブジェクト・ファントム』は、アトランティスやレムリアとも関わりがあるとされている超古代文明が栄えていたと推測されています。きっとピグモンを中心にサラマドンやパラグラーとも友好関係を築いており、人間と怪獣が仲良く暮らしていたのでしょう。ただ、深い思考が出来ず、暴れるなど暴力で周囲を支配してきたレッドキングとはどうしてもコミュニケーションが取れず、ピグモンの能力を用いて封印したのだと思います。『マックス』ではピグモンの肩書きが『電脳珍獣』なので、文明によって創られた存在なのかも知れません。

 今回はピグモンの存在が鍵となりました。いち早くピグモンの習性に気付き、友好関係を築いたカイト隊員とミズキ隊員、ピグモンさえ居れば学会に革命を起こせると目論む考古学者、ピグモンを守護する怪獣達、ピグモンを排除して島の支配権を獲得したいレッドキング。それらによって四つ巴の戦いが繰り広げられます。

 また、島が自力で航行し始めたことにより、日本の房総半島を直撃する可能性すら出てきました。今回はレッドキングを地中に埋めたものの、パラグラーが登場したところで終わりました。次回が楽しみです。

『ウルトラマンマックス』第6話を観ました。

 超古代文明の数々は自らの意思で消えた可能性が示唆されたのが印象的でした。

 カイト隊員とピグモンの更なる交流が描かれたことにより、サブジェクト・ファントムの秘密が明らかとなりました。驚きだったのが、文明が宇宙人から地球へのコンタクトによって生まれたものだということ、ピグモンが生態コンピュータということです。

 宇宙人は地球の文明を進化させ、きっと自分達と同レベルの文明に育てるために、ピグモンを遣わし、怪獣と共存することも可能な高度な文明を作ったのでしょう。しかし、島には暴力によって覇権を狙う怪獣・レッドキングがおり、それによって文明が破壊されたため、レッドキングをピグモンによって封印し、文明も島ごと姿を消したのだと考えます。

 ピグモンが最後に石像になり、島を封印したのは、サブジェクト・ファントムの文明を封印することが文明そのものの総意だったからでしょう。現在の地球の文明は行き過ぎた開発や自然破壊を行っており、怪獣の出現や地球外からの侵略を招いてしまっています。サブジェクト・ファントムの文明を始め、超古代文明の数々が姿を消したのは、彼らの時代にも同様のことが起き、存在出来なくなってしまったため、後世に自らの文明が抱えるリスクを受け渡すことも無いようにしたためだろうと思います。

 現在の地球の文明も、このままの開発や自然破壊を続けていくなら、跡を濁さないようにしながら消えて行くしかないのでしょう。しかし、生還確率3%の作戦を実行したDASHの面々を見届けたエリーが言うように、人間は不可能を可能にし、困難を乗り越えて行くことが出来る、かもしれません。

『ウルトラマンマックス』第7話を観ました。

 文明の破壊を使命とする宇宙工作員ケサムと、文明同士が友好的に関係を結ぶ様子を見守ることを使命とするウルトラマンマックスの対比が素晴らしいです。

 文明は争いを生むと断定する宇宙工作員ケサムの言葉は重いと思います。数々の異星人が地球侵略を試みてきたように、宇宙でも同じことが行われていることは考えられますし、地球に住む人間に限って言えば、人間は文明の発展と共に悲惨で残酷な戦争を繰り返してきました。知識の増加と必要と発明が戦争を生み出してきた気すらしますし、もし異星人と交流を結び、新たな知識を得たとしても、それによって戦争が勃発しても納得してしまいます。

 でもそれとは対照的に、宇宙の文明同士が友好的な関係を結ぶ様子を見守ってきたウルトラマンがここに居ます。マックスの存在が文明同士の信頼関係を証明していると思います。

 ミズキ隊員は無条件でケサムを信じ、それを利用されて一時は危機に陥りますが、「分かり合える」「友達になれたかも知れない」と言っていたその姿勢は支持出来ます。

 いつかケサムの言葉を裏切るような信頼と友好が生まれることを期待せずには居られません。

『ウルトラマンマックス』第8話を観ました。

 基地内に侵入して来た地球外生命体との攻防が、さながらパニック映画のようでしたね!

 今回は地球外生命体バグダラスとの攻防が描かれました。隕石の状態で基地内に安々と侵入したバグダラスは、勤める人間の殆どが非武装の基地の人々を襲い、混乱に陥れます。DASHの司令室ではカイト隊員の誕生日会の真っ最中でゆるゆるとした空気が支配しており、油断で隙を晒していた中での出来事でした。

 話中では、風景と人間とを緑と赤で塗り分けたバグダラスの視界を見せることによって、怪獣が虎視眈々と人間達を狙っている様が表現されました。周囲の風景に擬態し、姿を隠せるバグダラスとの死闘ということも相まって、スリルが増していたと思います。また次々とコバ隊員やヒジカタ隊長とDASHの仲間達が被害に遭っていく様子は恐怖を煽っていました。

 その中でアンドロイドであるエリーが見せた、思いやりや心配とも思える行動が映えます。いつもは理知的で論理的に行動するエリーですが、彼女がコバ隊員に「人間の感情として言っているんです」と言わせる程に人間らしさを見せたことは、彼女が〝人間〟として成長していることを表現していたと思います。実際、基地内は怪獣によって恐慌状態に陥っており、その中でエリーが人間らしさを見せたのは、彼女が人間らしさを見せる程動揺していたとも取れるとも思いますが。

 DASH全員がバグダラスの被害に遭う中、カイト隊員は自分の命を賭けて、基地の外へ逃げた怪獣を追います。正直、ダッシュバードが航行不安定になる程カイト隊員が弱っているのを観て、ウルトラマンマックスに変身した後も影響が出るのではと心配でしたが、無事に倒すことが出来て良かったです。
 隊員の一人が誕生日を迎えようと、それを皆で祝っていようと、人類の危機は空気を読まずにやって来ます。そんな中でも出動し、戦ってくれるDASHは大変だと思いますが、これからも一致団結して頑張って欲しいと思います。

『ウルトラマンマックス』第9話を観ました。

 村に伝わる伝説とウルトラマンの遭遇でした。

 今回は『ウルトラ』シリーズでもたまに良く描かれる、M78星雲という気が遠くなる程遠い星から遥々やって来た、人智を超えた力を持つ宇宙人であるウルトラマンが、昔々に地球のいち地方で活躍していたモノと遭遇するという話でした。『ウルトラセブン』ではウルトラセブンがノンマルトと、『ウルトラマンティガ』ではウルトラマンティガと錦田小十郎景竜と宿那鬼が相見えました。『ウルトラマンマックス』ではマックスとナツノメリュウが戦ったのですね。

 地球人は現代に至るまで、自分達が住み良い環境を作り出すために、土地を開発し、川の流れを変え、山を削ったり埋め立てたりして来ました。本来は永く住むには向かない土地ですら、住宅地に変えて来た程です。近年は災害の増加に伴い、自分達の住む土地が昔はどのような姿であったか、100年前に遡って調べるという人も出て来ました。そういった中で、地名の変化や伝説が再発見され、昔の人がどうやって現代の人間に土地との関わり方を伝えてきたかが分かるようになって来ました。

 ナツノメリュウはきっと、村に大昔に起こった災害を擬獣化して伝えたものでしょう。そして伝説を愛し、村の開発を良く思わない女の子の思いが形となって、ナツノメリュウを呼び起こしたのだと考えます。

 ナツノメリュウとの戦い・和解に当たり、ウルトラマンマックスは新しい技を2つも披露しました。ひとつは手元から青い波のような光線を出すことによって、村の火災を鎮めたものでした。『ウルトラマン』ではウルトラマンが『ウルトラ水流』で石油コンビナートの火災を鎮火していましたが、同様の効果を持つ技でしょうか。もしかしたら、光の国のウルトラマン達は火を消す効果を持つ技を皆使うことが出来るのかも知れませんね。またもうひとつは、七色の光を放ち、ナツノメリュウを鎮めて封印した技です。わたしは『ウルトラマンサーガ』でしかお目にかかったことがありませんが、ウルトラマンコスモスの使っていたフルムーンレクトと効果が似ていると推測します。これはわたしの妄想なのですが、ウルトラマンマックスの本来の仕事である文明監視員という業務上、文明同士の衝突を避ける際に良く使われる技ではないでしょうか。強大な力で相手を破壊するマクシウムカノンやマクシウムソードよりも、相手の興奮を抑えて理性的な対話に導けるこの技のほうが、使用頻度は高そうに思えます。

 マックスにはこれからも多様な技を活用して、カイト隊員と共に戦って欲しいです。

『ウルトラマンマックス』第10話を観ました。

 夢見る子供と諦めない大人の現実のぶつかり合いの話でしたね。

 地球とそこに住む人々を守る仕事をしている人は責任感のある人が務めるべき。DASH隊員最もそれが求められる。誰しもそう思いがちだし、その職業を目指している夢見る子供は尚の事でしょう。自分の目指すものは、人々から羨望の眼差しで見られる程にかっこよくて完璧であって当然なのです。でも実際、やっているのは失敗するし間違いもする、完璧でない人間なんですよね。『ウルトラセブン』の『第四惑星の悪夢』に登場するロボット長官によれば、人間は「毎日コーヒーの味が違う」と折檻される程、物覚えが悪いそうです。
 コバ隊員は当月3回も遅刻しているということで、それはやりすぎだと思いますが、それは別として、一度倒されても諦めずに脅威に立ち向かう、諦めない大人として描かれています。大人として思うのですが、社会は仕事の一つ一つが必死だし、一度の失敗で見捨てられても可笑しくないし、そういう空気感なんですよね。だから一度失敗したら次、と思えず、失敗したら「もうダメだ」「俺は駄目な人間だ」となりがちです。でも最初は遅刻という失敗を見て怒っていたマサユキ少年も、コバ隊員が諦めない大人だと認めたからこそ、今回の勝利につながったのだと思います。

 これは現実と戦う大人こそ観て欲しい、大人になった今こそ観直したい話です。

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