分からないことが多い

ふとした時に、皮膚に針で刺したような鋭い痛みを感じ、痛っ! と思ってその場所を見ても何も無い、ということが、私はかなりよくある。
一瞬だけ痛みを感じる時もあれば、しばらく痛みが続く時もある。痛いのが続いているのにその場所を見ても触っても何も変化は無く、時間が経つにつれだんだんその痛みも和らいでいって無かったことになる。
目に見えないくらい小さい虫の仕業なのかなとか、痛みは足に多いので、足の何かなのかなと思うけれども結局何なのか分からない。

また他にも、私は金縛りによくあう。あいまくる。毎晩のようにあう時期もあった。それは中学生くらいの時から続いていて、布団を変えても枕を変えても、引っ越して土地を変えてもどこに行ってもあう。

これはかなり辛いので、一時期よく原因を調べていた。
ネットで調べて一番出てくるのが、体は寝ているのに脳が起きているという現象、という答えだった。私だけではなく、きっとみんなに起こっているんだろうと思って周りの人達に聞いてみても、なんと共感してくれたのは今までに一人だけだった。
(その人以外にもいるのはいたが、みんな本当に怖いほうの金縛りの人ばかりだった。)
唯一、「私もなるよ〜。」と言ってくれた先輩は、「金縛りにあって、目が覚めて、そのまますぐ寝たらまた金縛りにあうから、完全に目が覚めるまで部屋の中を歩き回ったりしないといけないんだよね。」と言っていて、まさにその通りだった。ただ私はとんでもなくぐうたらなので、眠気を我慢して体を起こし、部屋の中を歩くということがとてもではないが出来なくて、いつもそのまま寝て、金縛られ、頑張って起きて、また寝て、また金縛られるという地獄のループを繰り返していた。

そう。金縛りにあうと、だいぶ頑張らないと起きることができない。
金縛りというだけあって体は動かないうえに、自分の上に誰か乗っているような感覚や、おばあさんの声が聞こえてくるような感覚や、様々な要素がふんだんに盛り込まれているのに体が動かないので、正直怖すぎるのだ。

そんな私の金縛りは、すっごく頑張って体に力を入れるととける。
うごかすぞ!!
と思ってめちゃくちゃ気合いを入れて、体を動かすのである。そうやって起きた後も、恐怖は残っているので、金縛り後、最近は電気をつけて、テレビをつけて寝ている。そうすると不思議と、金縛りにはあわずに眠ることができる。平和に寝るのは電気代がかかる。

いつも、仕事で疲れて、訳もわからずばったりと寝てしまう時には金縛りにはあわず、きちんと寝る準備をして、さあ寝るぞと思って寝るとほぼ必ず金縛りにあってきた。
私はそれを、先程述べたように体が寝ているのに脳が起きている現象だと思ってきたのだけれども、この話をすると意外とガチ金縛りだと解釈されることが多くて、
あなたは今霊感とかは無いかもしれないけど、そっちの世界に行こうと思えば行ける人だと思いますよ。
と、言われたこともあった。この件にかんしては怖くてドキドキするので、深く考えないようにしている。

だけどもしかしたら、その人の言う通りかもしれないじゃないか。とも思う。原因なんて本当の本当のところは分からないのだし。

とにかく、何が言いたかったかというと、結局世の中は分からないことだらけだということで、私にも私達にも、分からない、目に見えないことが多すぎるのだということを、最近考えていたんですよということだった。

本当なら今日はここに、先日観た「君の名前で僕を呼んで」という映画の話も書きたかったのだけれども、金縛りの話が長くなってしまったのでその話はまた今度。

改めて書いてみて、自分が金縛りにあうことに対してこんなにも熱い想いがあったのかと思って驚いています。

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