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【前編】#ウチらの声で世界は変えられる|Climate Live Japanの皆さんにインタビュー!

こんにちは、Buddy's編集部です!年が明けて最初のインタビューです。
今回は「Climate Live Japan」の皆さんにインタビューをしました。

インタビューに移る前に、Climate Live Japanの取り組みについてご紹介します。

Climate Live Japanの成立経緯

もともとのきっかけは、イギリスの女子高校生(18歳)でした。彼女は気候変動問題による度重なる自然災害により「将来の子供達に今ある美しい
地球を残せないのではないか」と危機感を覚え、多くの同世代に気候変動を訴える方法を模索していました。

そうした中、彼女は2019 年 5 月イギリスのロックバンド Queen のメンバーであるブライアン・メイの「気候変動を訴える LiveAid のようなライブがあればぜひ参加したい」という言葉に感銘を受けました。
そこで、気候危機を世界中に訴え、解決のための一歩を踏み出す必要性を若い世代に知ってもらい、行動を起こすきっかけとなる音楽ライブイベント 『 Climate Live 』 に向けて立ち上がりました。
その日本版が「Climate Live Japan」になります。

Climate Live Japanが実現したいこと

彼らの短期的な目標は、パリ協定に沿った政策の実現、です。
パリ協定とは、気候変動対策の国際的な枠組みのことです。世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して、2℃ より充分低く抑え、 1.5℃ に抑える努力を追求することを目的としています。

パリ協定の目的を達成するために、各国は2030年までにどれくらいCO2を削減するか指標を打ち出しています。
例えば、イギリスは1990年とくらべて63%CO2を削減するとしています(2020年12月3日現在)。その一方で、日本の目標は2013年とくらべて23%削減すると宣言しています。もちろん、国によって基準となる年代や水準は異なります。

とはいうものの、「23%のCO2削減ではまだ足りないのではないのか」、とClimate Live Japanのメンバーは考えています。
そのため、彼らは2021 年 11 月に行われる COP26 までに日本の CO2 削減目標の引き上げを目指しています。

「新しい民意」

Climate Live Japanのメンバーたちは、ライブイベントを実現させることだけが狙いではありません。彼らは「新しい民意」を模索しています。

今まで民意を表明する手段として、選挙がありました。しかし、成人の投票率は約50%と高くない状況です(平成29年衆議院議員総選挙)。
一方で選挙権のない若者や学生にも確かな民意があります。Climate Live Japanのメンバーはその民意を表明するために新たな単位「MINI」を生み出しました。そして、この「MINI」を日本国民の約半数にあたる6000万件集めることを目標としています。「MINI」の由来は以下の通りです。

・「民意」という少し堅い言葉を、若者らしい新たな言葉で表している

・私たちの小さい思い「ミニ」が集まって、大きい「民意」になる

若者による若者のためのライブイベントを通し、新たな民意を創出し、そしてその大きな民意をもって気候変動に立ち向かおうとしているわけです。
ハッシュタグ「#ウチらの声で世界は変えられる」にはそういう意味が含まれていたんですね。

また、現在(03.03.2021)彼らはクラウドファンディングにも挑戦しています。そちらのページにはより詳細な情報が掲載されています。ぜひご覧ください。

それでは実際に、インタビューに移っていきましょう。どんな若者が何を考え、どんな経緯でこの活動に関わることになったか、深堀していきたいと思います!

インタビュー|なぜこの企画が立ち上がったのか?

当日は、リモートでインタビューを行いました。
またインタビュイーは、(上から)Climate Live Japanの共同代表の田代マホさん、山本大貴さん、渉外担当の島田夕海さんの3名でした。

田代マホ _写真素材1

山本大貴_写真素材

画像3


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井上:こんにちは。それでは、本日はよろしくお願いします。
ところで、インタビュー自体は頻繁に受けていますか?


田代:頻繁ではないですが、TBSラジオさんや企業のオウンドメディアで受けたりはあります。


井上:学生のみなさんのみで、チーム・組織を運営しているんですよね。


田代:そうですね。


井上:私はインタビューのプロではないので、本日はざっくばらんにお話しできたらと思います。我々を知ったきっかけはどのように?


島田:Buddy’sさんのお名前は知っていました。私たちの気候変動への試みとシンパシーがありそうだと思い、お声がけしました。


島田:エシカルペイフォワードの稲葉さんが開催しているLINEのオープンチャットでお見掛けしました。


井上:ありがとうございます!あの一気に既読がつくところですよね(笑)
それでは、自己紹介も兼ねつつ、どういう経緯で成立したのかなどお聞きしたいと思います。


田代:私は共同代表の田代マホです。東京理科大学の4年生です。
フライデイズフォーフューチャージャパンに最初企画がきたことがきっかけです。その中で有志を募ろうということになり、その団体にいた友人が声をかけてくれました。とてもおもしろそうだと思い、参加することにしました。

山本:もう一人の共同代表の、山本です。現在高校二年生です。
きっかけはフライデイズフォーフューチャージャパンです。社会運動が中心の団体です。僕はそこに所属していたため、そこで知りました。商業的な組織ではないので、別団体の企画にしようとなり、その時に参加することにしました。

フライデイズフォーフューチャージャパン自体が10代を中心に活動しています。気候変動の影響を大きく受けるのは若者たちであると考え、気候変動に関するマーチを行うなどをして、政治に訴えています。

島田:私は企業様との連携を担当しています。現在は大学一年生です。もともとはエシカルファッションや労働倫理に関心がありました。その過程の中で、環境問題にも関わるようになりました。

私もフライデイズフォーフューチャージャパンつながりです。友人から声をかけてもらいました。
本日はよろしくお願いします。

インタビュー|気候変動に対する想い

井上:ありがとうございます。若い人たちでグループを作っていることがとても興味深いと思いました。同じ世代の仲間がいるから自信がわいてくるということはありますよね。
一方で一般的な周囲の若者たちの気候変動に関する意識はどのようなものですか?

田代:最近は意識が上がってきたと思います。ですが、気候変動に対する直接的なアクションとしてはまだまだですね。気候変動は長年危機感だけがあった状態。その危機感をライブを通じて払しょくし、実際のアクションに結び付けたいと考えています。


井上:訴求力のあるメディアを通じて、ということですよね。


田代:はい。ap bankフェスのように、私たちよりも一まわり上の世代のミュージシャンなどは活発に気候変動に取り組んできています。ですが、私たち世代のアーティストが環境問題に対し意欲的に発言している姿をあまり目にしません。なので、積極的に若いアーティストを巻き込みたいですね。

井上:私たちBuddy'sも20代後半くらいのメンバーで構成されていますが、そもそも何故上の世代のしりぬぐいをしなければならないのかという声があります。
こういった声はあがっていますか?それに対してどのような考えを持っているかきいてみたいです。


田代:私自身は福島県のいわき市に住んでいました。原発から40kmくらい離れている自然豊かな場所です。自主避難という形で東京に来ています。東京に来た時に一番衝撃的だったのは、台風で学校が休校になることでした。

自然ってこんなに大変だったっけ?
と、疑問を抱くようになりました。

確かに、私たちよりも上の世代が気候変動に影響を与えていたかもしれません。でもその一方で、彼らは悪気があって活動してきたわけではない。孫の代が気候変動のせいで長生きできない、などの危機感は持っていなかったと思います。

気候変動にはタイムリミットがあり、もう時間が残されていません。
だから、前の世代がどうこうということよりも、子供たちのために、過去よりも今・未来を見据えてまず動いていきたいですね。


山本:なかなか難しい問題だと思います。それぞれいろんな思いがありますね。

僕自身、特別な体験があるわけではなく、何かの被害者であるというわけではありません。東京で生まれ育ち、普通の高校生として過ごしています。

(気候変動について)知らなかった時は本当に何も知りませんでした。初めて知ったときに、気候変動が進んでしまうことで地球が大変だと危機感を感じ、止めなければならないと考えました。


上の世代への怒りはありますが、例えば彼らは戦争責任を払わされてきました。その後結果として経済が成長してきたことは正解だったかもしれません。でも、そこに盲点があり、また我々が責任を負わなければいけない・・・延々とこういう連鎖は続いていくと考えていた時もありました。
ですが、こうした世代間不平等の構造自体に問題があると考えています。

社会の一員である以上は全てのことに責任をもちたい。でもそれを重荷であるとは考えていません。そうではなく、世界や社会をよくするために動けるということが素晴らしいことだと考えています。

当初の活動は負のエネルギーを起点にしていましたが、人々との出会いなどの小さな喜びの積み重ねがあることで、前向きにやっていけていると思います。だから、見てみぬふりではなく知ってしまったからには行動しなければ、と考えています。

そのため、危機意識の過多を責めるつもりはなくて、みんなで未来をよりよくしていこうという気持ちを持っています。

島田:私はもっとシンプルに考えています。私の身近な気候変動に関心があります。上の世代のしりぬぐいや、将来の子供たちといったことではなく、私自身が年を取った時に、変わらないでほしい今があります。
例えば美しいサンゴ礁をみつづけたいですし、桜が咲く時期がずれてほしくないなどですね。こうした身近な小さなことを変えないようにするためにどうすればいいかを考え、それをモチベーションにしています。

次回予告

前編では、「Climate Live Japan」とはどんな団体か、そしてそこで活動する若者たちはどのような人なのか、などを取り上げました。

後編の記事では、そもそもメンバーはどんな音楽と触れ合ってきたのか、そして化石燃料によって成立してきたいままでの世界とこれからの世界についてなどを深堀していきます。ぜひお楽しみに!

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