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「ケージの広ささは飼育されているヘビの行動と福祉に影響を与えるか?」邦訳(概要のみ)

Tatjana Hoehfurtner, Anna Wilkinson, Matthew Walker, Oliver H.P. Burman,
Does enclosure size influence the behaviour & welfare of captive snakes (Pantherophis guttatus)?,
Applied Animal Behaviour Science,Volume 243,2021,105435,ISSN 0168-1591,

ケージの広ささは飼育されているヘビの行動と福祉に影響を与えるか?」を邦訳する試みです。公開されている概要のみ。全文は著者に問い合わせしないと読むことができません。まじかあ。

でも全文レビューした動画あったわ(未視聴)。やったあ。


ハイライト

  • ヘビがより自然な行動をとれるよう、身体を伸ばすスペースを確保した。

  • ヘビに身体を伸ばす機会を与えたところ、ヘビは身体を伸ばした。

  • ヘビは狭いケージより広いケージを好むことが明らかになった。

  • 広いケージは、飼育されているヘビの行動と福祉に有益である。

  • 飼育されているヘビは、身体を伸ばすスペースを確保したケージで飼育することを推奨する。

概要

哺乳類や鳥類では、飼育動物が自然な行動をとれるよう十分なスペースを確保することの重要性を示す多くのエビデンスがあるが、爬虫類ではそのようなエビデンスはほとんどない。
本研究の目的は、飼育されているコーンスネークの行動と福祉にケージの大きさが影響を与えるかどうかを確認することにあった。

ヘビ(N=12)は約32日間、体長の2/3、または体長より長いケージで飼育された。
福祉評価は、ケージ内の生体の観察と行動テストによって行われた。
これらのテスト終了後、各生体は他の収容条件に切り替えられ(個体間で順序は異なる)、同じ福祉評価が行われた。

2回目の福祉評価の後、すべてのヘビが嗜好性テストを受けた。
大型のケージに収容されたヘビは、より活動的になり、狭いケージではできない、体を伸ばした状態で過ごすことがわかった。
福祉評価では、ケージを広くした効果はほとんど見られなかった。

しかし、選択肢を与えた場合、ヘビは活動時には大きなケージを好むが、休息時にはその傾向は見られなかった。
これらの結果から、広い空間を提供することは、飼育されているヘビにとって行動や福祉に有益であることが示唆された。
ヘビが完全に体を伸ばすための十分なスペースを提供しないことは、ヘビの行動上必要な体を伸ばす行為を妨げ、その結果、ヘビの福祉に悪い影響を与えると考えられる。
したがって、飼育するヘビは体長よりも長い大きさケージの中で飼育することを推奨する。

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