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ヤワゲネズミはいいぞ ②ヤワゲを爆発的に殖やす

①繁殖に必要な飼育環境

ボールパイソンやニシアフリカトカゲモドキを飼育されている方々におかれましては、既知の情報だと思いますが、ヤワゲネズミの原産地である西アフリカ地域では、年間を通して気温が20度を下回ることはありません。
気候は湿潤サバナ気候で、おおむね年2回雨季があります。

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 気温は南部では年間を通じて25〜27度で過ごしやすいのですが(この図の中ですとロメが沿岸部地域に属します)、北部に行くと30〜35度で昼間は40度にもなります。 

乾季が12〜3月、8〜9月、雨季が4〜7月、10〜11月と年に2回づつあります。 

「4~7月はネズミが増える時期」と言われているそうです。餌となる穀物や虫が豊富な雨季に、ヤワゲネズミも活発に繁殖をすると考えられます。
(野生のボールパイソンのハッチ時期もこのころですね)

齧歯類ですから、季節を問わず繁殖は可能な体のつくりはしていますが、数を増やしたければ高温多湿の環境を用意したほうがよさそうです。

私の部屋の気温は日中28℃、夜間25℃で湿度は一日を通して50~70%で推移しています。この環境であれば年間通して活発に繁殖してくれています。
20~22℃の温度帯でも、落ち着く環境があればペースは落ちますが繁殖は可能です。

特に工夫をしなくても、オスに対してメス多数のコロニーで、温暖な環境で飼っていれば自然と増えてゆきます。

幅70cm〜の衣装ケースであれば、10匹程度が所属する、比較的大規模なコロニーほうが安定するようです。
どのケージであっても、シェルターは複数あった方がよいでしょう。
また、騒音や明るすぎる環境はヤワゲネズミがストレスを感じやすく、繁殖が上手くいかない原因となることもあるため、おすすめしません。

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②繁殖に必要な体型

メスの性成熟は生後8~9週、オスはやや遅れる傾向があります。

しかし、安定して繁殖し始めるのは最短で3~4ヵ月かかると思っておいたほうがよいでしょう。

体重の目安としては、最低45〜50gあれば出産可能となるようです。
メスの体重が70gを超えたあたりから安定して繁殖し始めます。繁殖可能かどうかは体重を含め、そのヤワゲネズミがしっかり太っているかどうかで判断してください。

性成熟を早めたいのであれば、太らせることが一番手っ取り早く、確実です。

尻を触っても骨を感じず、しっかりと肉がついた体型であれば、生後2ヵ月半程度で交尾を始めます。
十分な餌があれば生後8週の時点でどんなに小柄でも40g程度の体重はあるはずです。

 ネズミを触りたくない場合は、座っているときの尻のぜい肉の程度を観察していただくか、上から見たとき、尻が頭より少なくとも2周り以上大きい体型になっているかどうかを確認してください。

頭と胴体の幅が同じか、胴体の方が細いようではだめです。おしりをぶりぶりにする必要があります。


ヤワゲネズミはいいぞ ①概要と餌
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           番外:ヤワゲネズミとラッサ熱

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