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【“フルリモート&フルフレックス”で売上UP!】元ウフルCTOが教える、成功の鍵は「脱・メンヘラ彼女」

フルリモート ・フルフレックスで、増収増益をしているBULB社代表の阿部友暁です。

弊社は、従業員20名のうち、海外2名、地方15名と連携しながら、シェアリング エコノミークローンスクリプトの販売・コンサルや、オフィス向けVRサービス「AutoFloor」の開発などをはじめとしてXtech領域でのシステム開発を行なっています。

最近では、Open Network Lab Resi-Techアクセラレータプログラムのシードプログラムで最優秀賞に選ばれ、高い技術力で持って開発しつつ、増収増益ができているユニークな組織が作りつつあるのかな、と思っています。

そんな私達は、フルリモート ・フルフレックスで働いています。

昨今の働き方改革の煽りから、多方面から成功の秘訣を教えて欲しいと相談にのる機会が増えました。

そこでせっかくなので、

BULBがなぜ完全リモート・完全フレックスを行うようになったのか、
どのように試行錯誤したのかをお伝えし、

僕らのような新しい組織がもっと増えてくれればいいなぁと思っています。

●このnoteがオススメな人

・フルリモート(完全リモート) ・フルフレックスの環境に身をおきたい人
・人事・採用担当者
・スタートアップ経営者

●原体験は、ライブドアに売却の”ねとらじ”

では、自己紹介がてら、リモートで組織を作るきっかを紹介させてください。

僕は、ウフル社の元CTOで、20歳のとき立ち上げたサービス「ねとらじ」をライブドアに売却した連続起業家です。

このねとらじは、今で言うSHOWROOMツイキャスのような、ユーザがリスナーとコミュニケーションしながら自分の番組をリアルタイム配信をするサービスで、約20年前に2chに公開したのがきっかけで立ち上がりました。

2002年頃のねとらじ

当時の2chもできたばかりの頃で、アンダーグラウンドというか、アーティスト集団というか…いろんな思想をもつ表現者達がひしめき合っている、まさにカオスな場所。

その2chの空間に「リアルタイム・ネット配信サービス作ったから皆使ってみて!」と投稿すると、すぐに話題となり、そしてオープンソースのようにどんどんユーザの手で使われながら進化していったのです。

当時の僕は全くシステムの知識は無かったので、

あるものはサーバにもガンガン侵入してきてウィルス仕込んできて壊すし、あるものは「ここが足りてない」と指摘し気がついたら新しいコマンドをくっつけてくれる…。

運営をしてたものとしては、かなり濃い経験をさせてもらいました。

とはいえ、ユーザがそれぞれ自由に表現をしながらそれを受け止めて日々変わっていく「ねとらじ」の姿に楽しさを覚えたのと同時に、

オンラインで顔が見えなくとも世界中のいろんな人が関わることで、コミュニティがどんどん進化していく力に感動していました。

そんな中、ライブドアから声がかかり事業売却をし、そしてその後、当時の上司と、IoT/クラウドインテグレータ企業の“ウフル”を立ち上げました。

●ウフルCTOとして、採用と組織形成に追われた

ウフルでは、主にゼロイチのスタートアップ開発チーム作りを行いましたが、何と言っても大変だったのは、採用でした。

というのもウフルは、当時自社管理サーバが主流であった業務管理システムの世界をクラウドに置き換えていく、というシステムインテグレーターでした。

でも当時も今でもB2BとB2C両方の経験を持っているエンジニアは希少で、例えば、「IBMからFacebookに転職したいです」みたいな稀有な人を探さないといけません。

ただでさえ数が少ない彼らは、多方面からオファーがくるので、採用率が下がってしまう。

さらにリクルーターを使うと一人雇うのに紹介料で200-300万かかるし、最悪なのは、みんながみんなカルチャーフィットする訳ではなく、かけた時間・コストに見合っているのか…という疑問がありました。

●地方のエンジニア達が宝の山だった

そこでウフルから独立する際に、目をつけたのが地方のエンジニア達でした。

というのも、僕自身が北海道出身です。北海道はお隣さんの家まで行くのに30分車でかかったり、雪も降って移動コストも高い。

さらに、そもそも東京と比べて働き先の母数も少ない。これらの影響で一度就職すると、転職をあまりしない、流動性が低いんですよね。

でも、彼らは大手の仕事も多く行っておりベースの技術力もとても高いし、就職できることにありがたみがあって責任感も強いのです。

さらに、最近は都心から北海道へのI/Uターン組も増えています。

そこで、そんな道民にまずウォンテッドリーや、Linkedinでコンタクト取ってみました。するとあまりスカウトの経験がない彼らは、面白がってくれて、非常に優秀な人を採用することができました。

きっと北海道以外にも同じように地方にはチャンスがあるだろう…。
せっかくなら地方の優秀な人々と仕事をしたい…。

そんな思いから、「フルリモート 」の組織を作ることにしました。

●フルリモート 組織が陥る、「毎日電話しようね」というメンヘラ彼女化

ここで、よく多くの企業が悩むのが「組織をどうやって運用していくか」です。

知人の経営者からの相談事をまとめると、悩みポイントは2つ。

まず「フルリモート 、だと組織のグリッド感がなくなってしまう」こと。

でも、僕は「ねとらじ」で管理しなくても勝手に物事が進んでいく、オープンソース界でいうバザール的な組織が十分できた実績があるから、その感覚はあまりありませんでした。

そもそも、組織って恋愛と通じる部分があると思ってます。

例えば、可愛い彼女から「毎日夜10時に電話しようね」ってルールつけられたとしましょう。最初は頑張って適応するじゃないですか。

でもある日どうしても仕事が伸びてしまって、10時に電話できくなってしまった。申し訳ない気持ちでいっぱいなのに、彼女が拗ねる拗ねる。

テンションはだだ下がり。

挙げ句の果てに「ペナルティで、これから朝も電話しようね」ってさらに新しいルールがふっかけられる…と。

そんなことされると「あー、めんどくせ」とか、「信頼されてないんだな」って思いませんか?

というか、そんな彼女メンヘラ認定して、すぐ別れようとする訳です。

組織も同じことだと思うんです。朝会、週1回の顔合わせ、ルールを増やせば増やすほど、メンヘラ組織になっていく…。

大事なのは、強制させるのではなく、勝手に成果が出ている状態を保つこと。
もちろん大前提として愛情を確認しあえる手段を確保しておくこと。

そのためには、マイナスとなる要素はなるべく排除してあげた方がいいに決まっています。

そこで僕らは、優秀なエンジニアたちがのびのびできるように、「フルリモートandフルフレックス」のスタイルを導入しました。

だって毎日同じように集中できる訳ではないし、朝元気な人もいれば、夜の方が得意な人もいる。

深夜に書くラブレターのようにクリエイティビティが炸裂する瞬間を愛情たっぷり育てて表現して欲しいと思ってます。

●そもそも、全員がカルチャーfitする訳ない

次の悩みは、
「フルリモート 、だとサボっている人も出てしまうからコントロールが大変。どうすればいいのか?」でした。

僕からしたら、そもそも「全員がいい人を取れる訳ない」のですし、リモートに限らずどんな組織でも一定数の方はサボってます。

正直これまでもフルフレックス・フルリモートの甘い言葉に誘われて、サボることを目的に入社した人もいました。

でも、足を引っ張る人のために、優秀な人が我慢しなければならない状態を作る方が、本末転倒です。

サボっている人には、去っていただくようにすればいいのです。フルリモートには明確に向き不向きがあり、適性を見分ける必要があります。

●大切なのは、アウトプットだ、という空気感

そこでフルフレックス・フルリモートを行なっている僕らが具体的にやっていることは、至極当たり前のことです。

・誰が稼働はじめたのか、なんとなくわかるチャットスレッドを作る
・オンラインで質問がきたら、24時間以内に返答する
・必要な時は、オンラインコールする
・その時は、いきなり電話かけるのではなく、チャットでOKでかけていいですか?と声かける
・基本個人の会話をしない。オープンで行う。

ね?すごく普通のことですよね。

ただ、絶対に大切にしているのは「フルリモート・フルフレックスは合理的な組織の形だと思うなら、きちんとアウトプットしてね」とコミュニケーションをし続けること。

●これからフルリモート・フルフレックスの組織を作りたいなら

これまでもアドバイスをしてきた中で、成功した企業さんも失敗している企業さん見てきました。この差は、

経営者が「合理性を求めているか、いなか」にかかっていると思いました。(結局は…ここが鍵。)

組織のリーダーが「細部まで自分の思い通りの組織を作るのが好きなら」フルリモート・フルフレックスは向いていません。

むしろやらない方がいいのかな、とも。

ネット社会のような不特定多数が参加するダイナミズムの中で組織が自己進化する事に向き合えるかどうか、が分岐点のようにも思いますね。

流行りだからという理由でやるのではなく、本当に必要な形をまずは見つめて欲しいと思います。

と言いつつも、まだ日本では「フルリモート ・フルフレックス」の形が出揃ってないのも事実。

僕らBULBもまだ試行錯誤ですが、いろんな形のフルリモート・フルフレックスができて、シェアできたらいいのに…と願います!

●絶賛採用中

現在BULBは資金調達を完了して、僕たちの考えに共感してくださる方を募集しています。

特に、不動産テック無人レストランのようなサービスを実現するためのAI/IoT/VRなどの技術をお持ちの方募集していますので、ぜひご連絡ください。

次回は、実際にフルリモート ・フルフレックスで働いている社員にバトンタッチしたいと思います。

BULB株式会社 採用ページ


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