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高級手帳とは反りが合わない

 ほぼ日かクオバディスか、それともロディアかロルバーンか。誰にも定番の手帳はきっとあるはず。
 「絶対これ!」と決まっていればともかく、相変わらず手帳探しの迷宮をさまよっている人にとっては、来年1年を気分良く過ごす相棒選びは砂金探しのような難しさがあるんじゃないかと思います。

 手帳の仕様——記入するスペースや日付のフォントや印刷の濃さなど、ものすごく微妙なところで気にいるかどうかは分かれもしますし、紙質やサイズ、愛用している筆記用具との相性、書き心地など、ベストの手帳までの道は厳しい関門を超えなければなりません。
 その点、私のようにどーせ自分で作った無地のノートだし、なんならコピー用紙でも良いし、みたいないい加減さは気楽で良いんですが。

 私の手帳の使い方と正反対のところにあるのが、ロイヒトトゥルムやモレスキンといった、ちょっと高級な手帳。
 持っていると格好が良いし、チラッと見られた瞬間のステイタス感はあるのかもしれないけれど、コンビニのレシートから更新済みの免許証まで、記録の価値があると思えばなんでも貼り付けて、満足するまでなんでも書き込む記録中毒 / Record Addict(←こんな言葉はない)の私にはもっとも不向き。
 1冊3000円のノートだって別に悪くはないけれど、そもそも日付入りのダイアリーの1日1ページじゃ足りない。
 無地のノートを選んだとしても、遠慮なくじゃかじゃか使って「2週間で使い切っちゃいました」なんてことになったら目も当てられない。単純計算で年に7万2千円が、たかがノートのために費やされるわけで。コピー用紙でも最低限の用は足りるのに。
 だったらそのお金で美味しいものを食べるでも、旅行に行くでもした方がいいと感じるのは正常だと思います。

「手帳は他の人に見せる物じゃない」
「手帳は外見より中身」
「記録は質より量」
 この3つを踏まえて考えると、ちょい高級な手帳は私の条件からは最初に外れます。

 ああいう手帳って、着慣れないブランドスーツなんかを着せられて人前に出されたような緊張感があって嫌なんですね。きれいに使わなきゃとか、きれいな字で書かなきゃとか。
 そもそも人に見せるものじゃないのに、見た目にこだわってどうするんだろう?と真っ先に疑問が湧きます(好みで使うファンは別。ファンは世界のすべてが敵に回っても、世界が滅んでも支持するからファンなわけですし)。

 もっとも今のモレスキンは、ヘミングウェイらが愛したモレスキンの名前を継いだだけで、まるっきり関係のない会社が名乗って作ってるだけですからねえ。今の時代に国光とか助真と名乗って刀作っちゃうような「ニセモノ感」「ビジネス感」がどうにもこうにも(笑)。
 結局は、ただの貧乏性なんですけど。

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