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女子高生、ダイヤモンドの話がしたい

ダイ「ア」モンドじゃないよ、ダイ「ヤ」モンドだよ。
因みに前者はプリンセス プリンセスの名曲だよ。
Wikipediaに書かれてる「女性のみで構成されたバンドの中で、商業的に日本で最も成功したグループである」がいかついよ。

ということで私が語りたいのは、2021年おもしろ荘優勝コンビ、ダイヤモンドである。

まずこの先を読むには時間の足りない何人かの現代人、或いはもうダイヤモンドなんて知ってらぁ!だけど今一度ペガサスの視点で俯瞰してやらぁ!という方のために簡単に説明すると、

幾つかのコンビを経てかねてより親交のあった、長髪縞馬柄衣装上白石萌歌似強大喜利の部分的ツッコミ野澤さんと普通髪普通衣装塩顔強姓名判断の部分的ボケ小野さんにより2017年に結成されたニューヨーク同期のおもしろコンビ

である。オーライ?で、ここから深掘っていきたいのは当たり前ながら最後の「おもしろ」の部分だ。びっくりだよね、いきなり2017年深掘ったら。別にいいんだけどさ。

ダイヤモンドのおもしろは大雑把な種類に分けるとするならばシュールであろう。
どのネタも先述のおもしろ荘然り攻めまくっている。太字で「部分的」と表記したのもこれに起因する。

今回はその中でもコント『竹ブラジル』について語ろうと思う。

これは私がダイヤモンドの芸に惚れ込んだ作品である。カメラワーク、尺、画質、撮影の時間帯、文字etcこだわってるのか単純にセンスだけなのかは分からないが、とにかく全てにおいて完璧。

竹ブラジル。
まずなんなんだこのめっちゃ口に出したくなるワード。幼稚園の時分6歳上の従姉妹から禁中並公家諸法度という言葉を初めて教わったとき以来の衝撃。こんな気持ちは10年ぶりさ。因みにあの頃は2週間くらい禁中並公家諸法度で笑い転げてたんだぜ。嘘みたいだろ?

つい脱線してしまったが、3分近く竹とブラジルとサッカーと歯と梅というiPhoneの絵文字のレパートリーにある語彙だけで押し通すのは絶対に凡人にはできない。誇張しすぎない口調やら無すぎる表情最後竹ブラジルが再登場してめっちゃ泣いてるとこの情緒不明感やらおもしろを助長する要素が沢山詰まってる。どこに出しても恥ずかしくないおもしろコントである。

あと、個人的にはラスト20秒ほどの「竹まさおくん」「竜輔です」からの無言の時間のカメラワークが大好きだ。どれくらい好きかというとあの時空を観るためなら財布の中の図書カード全ベットしてもいい。

若干薄味感想ではあるが(無味乾燥みたいに言うな)、私の竹ブラジル愛は伝わったのではないだろうか。



ブレイクターーイム!!
突然ではあるが、竹ブラジル愛にまつわる秘密を告白しよう。私には濃い関係を築く数名のナイスフレンドたちがいるのだが、先日チェーンメールの方式で竹ブラジル動画をそのうちの1人に送りつけた。日本人は自分の好きなものを直球で紹介するのがつくづく苦手な人種だ。

「この動画を2日以内に2名に送りなさい。頭上にはお気をつけて。」

と。その3日後と4日後、私の元に2通のダイレクトメッセージが届いた。

「この動画を2日以内に2名に送りなさい。頭上にはお気をつけて。」


それは紛れもなく竹ブラジルチェーンメールだった。先程、数名のナイスフレンドたち、と記したが正確に人数をお伝えすると3名である。つまりはこういうことが起きたのだ。

私(竹ブラジルチェーンメール主)→A
A→BとC(ここに1〜2日かかる)
(1日後)B→私
(2日後)C→私
私→友達が尽きたのでゲームオーバー


素直にチェーンってほんとに繋がるんだなって思った。我ながら狭いコミュニティである。同時に、チェーンメール主が詰むという負けゲーを自ら提示し、逆八百長みたいなことをした自分の愚かさを知った。


友達が多い方には学校もしくは職場全体を巻き込んで竹ブラジルチェーンメールを成功させていただきたい。



更に時間のあるという方、漫才『スイカ』の話も是非読んでもらおうではないか。

これは野澤さんの前コンビ、エレーンでもやっていたネタの形式と似ている気がする。

ありそうでないシチュエーションを振り、そういうことは本当にあるからと現実味皆無の対処法をユニークな動きとともに見せていくスタイルで、ダイヤモンドにしては珍しくツッコミとボケがちゃんと分かれ、両者が同じくらいの言葉数を喋るネタだ。

しかし、決して正統派ではない。


だって内容がスイカ食ってカブトムシ食って吐いて昆虫博士にどーーんするだけなのだ。それを突っ込むというより咎めるだけなのだ。

これを正統派漫才というならばM-1はコンテンポラリーダンス大会になってしまう。

カブトムシはカブトムシでもカブトオスは飲み込めなくて、カブトメスは飲み込めるという視点は落語みたいだし、昆虫のおにいさん=虫にい、という認識もおもしろい。
一貫して言葉のニュアンスと擬音だけで笑わせにきてる感じがなんとも潔くて気持ちがいい。それに、お二人の声質、表情など隅々までネタとの適合性が100%超え。
嘘だと思ったら見ろ。それだけだ。



ダイヤモンドがこれから世に出ていくとして、おそらくタイプ的に多くの大人たちに「天才」と称されるのだろう。確かに間違いない。だが、ダイヤモンドの場合それは「天性の才能」という意味ではなく、「天地無用の奇才」と私は位置付けたい。


大人たちが手を加えて下手な方向に動かしたら刹那バランスを崩す可能性を孕んだ危ういシュールネタと彼らの持てる独特の才気のみで行けるとこまで勝ち上がっていってほしいと1ファンとしては思うのだ。

いや天地無用の奇才ってなぁーに⁈


がっす。(ありがとう)

以下参照

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