役立つビタミンが豊富な食べ物

数多くのビタミンがうつ病の予防や治療で中心的な働きをします。最も重要なのは葉酸(ビタミンB9)とビタミンB12です。体内におけるそれらの働きは密接に関連しあっています。ビタミンB12が不足すると葉酸が欠乏して主に海馬領域にある脳細胞の損失を促します 海馬萎縮と呼ばれるこの現象はうつ病を引き起こします。海馬とは学習や記憶で大きな役割を果たすとても重要な脳の部位です。そのため、うつ病を患者はストレスに対処する新しい方法を学習する能力を失ってしまうことがあるのです。

葉酸が欠乏した人で最も一般的に見られる症状がうつ病です。実際葉酸レベルの高い人ほどうつ病レベルが低くなることが研究で実証されています。また葉酸は海馬だけでなくセロトニン合成にも影響すると予想されます。セロトニンはうつ病患者では減少することが多いのです。

したがって、うつ病を予防または治療するにはビタミンB12と葉酸を適度に摂取する必要があります。豆科植物、柑橘類、バナナ、アボカド、緑葉油菜科植物、アスパラガス、ナッツ類、種子類、魚貝などをたくさん食べるように心がけましょう。

ビタミンAはニューロンの増殖や適用などといった脳機能を促進します。ビタミンB12と同じでビタミンAが不足すると脳の特定部位が萎縮するので、脳がストレスに反応できなくなります。ビタミンAに多発性硬化症患者の疲労感や鬱症状を大に改善する効果があることがわかりました。しかし、レチノイン酸(ビタミンAの代謝産物)が多すぎてもうつ病や自殺の原因になると考えられています。 ただし、変化に富む健康な食事から摂取できる量で、そのような悪影響が生じる事はありえないので、心配せずに、サツマイモ、人参、ほうれん草、ささげ豆などビタミンAに富むものを食べて構わないでしょう

ビタミンCも神経伝達物質の合成の調節に関係しているので、適切な脳機能に欠かせません。ビタミンCレベルの低下とうつ病の間に関連があることがいくつかの観察調査でわかっています。ビタミンCは柑橘類、イチゴ、あるいはブロッコリーやカリフラワー、芽キャベツなどの油菜科野菜から摂取できます。



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