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台風後の一斉清掃

今日は、村内の一斉清掃でした。
秋晴れの気持ちのよい作業日でした。

改めて知る台風の影響

私の住んでいる地区では、普段はみんなで峠まで道切り(道の草切)やごみ拾いをするのですが、今回は台風の被害で道が通れなくなっていたり、各家への枝道被害の対応もあり、いくつかのグループに分かれて作業になりました。
男性陣は草切りを、女性陣は刈った草をまとめたり、道路の上の砂利をくわでのけたりしました。

歩きながら、改めて9/18の台風14号の被害状況(の一部)を詳しく知りました。

通れなくなっている道

広い範囲に家々が分散しているこの地区。
峠に行く主要の道は土砂崩れで通れず、かなり急傾斜な迂回路をまたがないと、他に行けなくなりました。
また、各家に入る枝道の被害も大きく、孤立世帯が多く発生しました。

聞こえてくるのは、、

「川の流れが変わったね」
「川が(流れてきた砂利で底が上がって)だいぶ近くなってる」
「川がきれいになってる」
(土砂崩れの現場)「ここの谷は普段水がないのに、川になっていたよ」
「ここはひびが入っているね」
(水を自分で引いている人たち)「台風の後はしばらく水が切れたよ」
「前もってホース買っといたからすぐ水やり(取水作業)に行った」
「今年の紅葉は、木もやられているからきっとあんまりだね」
「砂利が多いからパンクも気をつけんとね」

台風直後は川になって道を塞いでいたという谷。大木が流されている。
崩れた道と土嚢と、倒れている木々
川が道をさらっていく。


普段の生活よりさらに不便が多いはずですが、愚痴や不満はありません(しいて言えば、「今年の秋はどこも行けんね」くらい。皆さん毎年紅葉を見に、あちこちに行っていたようです。椎葉の紅葉もきれいなのに、と言ったら、「それぞれの山の良さがあるから」とのことでした)。

不便さを受け止める力

私が台風後に感じたのは、復旧に向けた関連組織の対応の早さはもちろんですが、こうした一般世帯の「不便さを受け止める能力・対応能力」の高さです。

みんな、被害の大きさを訴えるわけでも援助を求めるわけでもなく、それぞれができることを自分で淡々としている、そんな印象です。

これが町だったら、自分も含めて、どうしていいかわからない人であふれます。
関東で311を経験した時の機能停止状態と分断を嫌というほど感じていたので、椎葉の人たちの、協力して暮らしを続ける力に改めて驚きます。

熊本に避難していた私に、毎日電話で「一人で大丈夫?」と連絡してくれた隣のおうちのお母さん。

「慣れているからね。」
「長く人が住んできた場所はわりと丈夫だけど、やっぱり道やらを作るとね。仕方がないね」

土砂崩れ。左側上部にはブルーシート、右側には道を塞いでいた土砂。
側面からはまだ水がしみ出ている。

時代を経て便利になった暮らしと、引き換えになった部分の両方を一番近くで見つめ受け止めながら、またここでの暮らしを作っていくんだろうなと、椎葉の人々を見て感じています。

最後に。

椎葉村に、台風被害の状況に関心を寄せて下さる方がいらっしゃいましたら、下記にて災害義援金の受付をしています。
負担がない範囲で検討いただけたら嬉しいです。

https://www.vill.shiiba.miyazaki.jp/affair/2022/09/post_48.php

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