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ネイティブライクへの道〈24〉~英語の時間に早押しクイズ大会~

Welcome again to "A Journey to a Native-Like Speaker of English"!

去年の9月12日から始まったこのシリーズは、ELSA Speak という発音トレーニングアプリの効果を調べるとともに、私の高校英語教員としてのつぶやきを載せています。

最近の私の発音の点数

前回の投稿から、1か月経ってしまったので、1週間前からの点数だけここに乗せます。(でも、最近、このアプリのバグなのか、20分くらい練習したのに、練習した時間が0分と表示されることがあり、果たして正確に測れているか疑問です。)

5月10日(月)81%ネイティブ「上級者」 (リスニング99%, 発音79%, 流暢性89%, イントネーション78%, 強勢96%)

5月11日(火)81%ネイティブ「上級者」 (リスニング99%, 発音79%, 流暢性89%, イントネーション78%, 強勢96%)

5月13日(木)81%ネイティブ「上級者」 (リスニング99%, 発音78%, 流暢性89%, イントネーション78%, 強勢97%)

5月14日(金)81%ネイティブ「上級者」 (リスニング99%, 発音79%, 流暢性89%, イントネーション78%, 強勢96%)

5月16日(日)81%ネイティブ「上級者」 (リスニング99%, 発音79%, 流暢性89%, イントネーション78%, 強勢96%)

5月17日(月)82%ネイティブ「上級者」 (リスニング99%, 発音80%, 流暢性88%, イントネーション78%, 強勢96%)

一時は、86%まで行ったんですけれどねぇ。アプリの精度が上がっちゃったのかな。問題も難しくなったし。でも、英語教師をやっていたって、一日中英語を発音しない日もあるので、こういうので口慣らし(?)ができるのはありがたい。音楽の先生がピアノを自分の練習のために弾いたり、体育の先生が休日に運動したりするのと全く同じ。

英語の時間に早押しクイズ大会

私が大学院におととしまで通っていた時、アメリカ人の教授に教えてもらった、kahoot というオンラインの教育用クイズを、昨日と今日、授業で初めて使ってみました。

kahoot については、やんしんさんという、ニュージーランドで数学の教員をしていらっしゃる方が、分かりやすくご紹介なさっています。

要は、このアプリまたはウェブサイト内で、教員が自分のアカウントを作り、前もって「クイズ」を作っておき、授業で、生徒が自分のスマホを使ってそのゲームに参加し、早押しクイズ大会を楽しむものです。生徒のスマホ画面と、教室の前面のスクリーンに、1位から順に名前(ログインしたニックネーム)が出るので、盛り上がります。

やんしんさんもおっしゃっていましたが、テレビ番組の「オールスター感謝祭」みたいな感じです。1問ずつ、誰が一番早く正解を押したか発表されるんです。

まぁ、授業の最後に、「今日のまとめ」って感じで、要点を振り返ったり、または、最初にウォームアップや前回の復習として使ったりするのが、良いと思います。

3年以上前から知っていたのに、なぜ今になって使い始めたかと言うと…。

まず一つは、このパンデミックで「リモート化」が進み、やっと、「生徒がスマホを持っているのが当たり前」として物事を進められるようになったから。かなり前から、99%以上の高校生がスマホを持っていたと思いますが、1000人に1人でも持っていない生徒がいると、持っていることを当然として話を進められない風潮が公立高校にはありました。

(良くも悪くも、日本の公教育は「弱者の味方」なんです。だから、全国で均一的にある程度のレベルを維持できたけれど、アメリカみたいに稀有な天才を産むことはなかなかできなかった。)

そしてもう一つは、これもパンデミックの影響ですが、私の勤務する公立高校で最近やっと wifi が教室に標準装備されたこと。

それで、実際に kahoot を使ってみて…盛り上がりましたよ!

盛り上がっただけでなく、クイズの直後に「なぜこの選択肢が正解か」説明すると、いつもよりも真剣に生徒が話を聞く(笑)。やっぱり、勝負では勝ちたいし、負けると悔しいし、「なんで~???」って思うんですね(笑)。

唯一、すごく真面目な子が多くて静かなクラスでは、kahoot をやっても、反応は控えめでした。私は「こういうの、好きじゃない子が多いクラスなのかな…」と思いながら、授業後に片付けていると…。

いつもは、授業が解散するとアッと言う間に教室からいなくなる、睡眠学習常習犯で、ちょっと斜に構えた男子Aさんが、ずるずる残っている…。何か私に言いたげ。

すると…。

A「先生、またこのゲーム、やりましょうよ。」

私(耳を疑いながら)「うん、でも、このクラス、反応が薄かったよね(笑)。」

A「このクラス、マジメな奴が多いんすよ。でも、また、これやりましょ!」

私「うん、そうだね!」

こういうことがたまにあるから、この仕事を続けられています(笑)。

That's all for now! See you next time! Until then, keep practicing!

私(1970年生まれ、インターネットが登場する前に大人になった)の英語学習歴… 子供英会話教室(当時はまれ)に通ったのがきっかけで、中学生頃から自分で英語漬けの生活を始める(中学校での壮絶ないじめからの逃避願望もあった)。NHKラジオ講座、文化放送「百万人の英語」、FEN(在日米軍ラジオ放送)、アメリカ映画、アメリカの十代向け雑誌など。フツーの公立中に通いながら、中2で英検2級。高校は海外帰国生が全生徒の3分の2という私立高校(ICU高校)で、アメリカ英語の洗礼を受ける。帰国生に負けまいと英会話スクールに通う。高2で英検準1級。高3で英語の先生に帰国生と間違われて内心ガッツポーズ(笑)。大学(ICU)で英語専攻。英会話スクールにも同時に通う。大学2年で英検1級。アメリカ人の教授について卒論も英語で書く。アメリカの大学院に1年在籍、アメリカ史を専攻して挫折して帰国。高校の英語教員になり、25年。その間、TOEIC 980点、通訳ガイド(通訳案内士)、TESOL(英語教授法)修士号(Temple University Japan)を取得。今は、アメリカのリアリティ番組にドはまり中。Podcast も好き。
「ネイティブライク」という言葉について… native-like という形容詞で、「ネイティブ・スピーカーではないけれど、それに非常に近い」という意味です。
「ネイティブ・スピーカー」という概念について… 応用言語学者の中には、ネイティブ・スピーカー至上主義(native speakerism)を批判する人も少なくありません。私も、ネイティブ・スピーカー至上主義は支持しません。私がこの記事で「ネイティブライクになりたい」と言うのは、発音練習が私の趣味だからです。英語はいろんな文化的背景を持った人たちがコミュニケーションのツールとして、第2言語として使うものですから、その人たちの第1言語(母語)に影響された英語(訛りのある英語)が使われるのは当然のことです。訛りのある英語も、アメリカやイギリスのニュースキャスターが使う英語も、言語として優劣は無いと考えています。世界には、native speaker の英語教師よりも non-native speaker の英語教師の方が、はるかに数多く存在します。私もその non-native speaking teacher of English であることを誇りに思っています。


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