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掛川花鳥園スタッフのゆるゆる自由研究 【クイズ!この足だぁれ】

花と鳥とのふれあいが楽しめるテーマパーク、掛川花鳥園のスタッフによる、園内の鳥たちのディープな情報や楽しい実験をスタッフブログから集めたよりぬき連載。今回は「フクロウの足」に注目!

みなさんは鳥の足って注目して見てみたことありますか?
鳥特有の鱗感のある皮膚。鳥が苦手な人って割と、この「爬虫類っぽい見た目の脚」が理由で得意じゃないってことが多かったりします。
今回は、そんな鳥の足苦手民のみなさんにもおもしく読んでもらえたらと、フクロウを中心にクイズを作りました!
なるべく鱗感は少ないものにしているので、ぜひ挑戦してください!
解答と解説は記事の最後をチェック!

第1問(難易度☆☆☆☆★)

次の写真はそれぞれハヤブサとフクロウの足です。どちらがフクロウの足でしょうか?

A

B

第2問(難易度☆☆☆★★)

次の写真の脚はどの鳥のものでしょうか?

ヒント:ふっさふさの足の羽毛に注目!

第3問(難易度☆☆★★★)

次の写真の脚はどの鳥のものでしょうか?

ヒント:被写体の脚と、人の手のサイズを比較してみた写真がコチラ。眼は鮮やかなオレンジ色です。

第4問(難易度☆★★★★)

次の写真の脚はどの鳥のものでしょうか?

ヒント:人の手に乗れる小さなフクロウです

第5問(難易度★★★★★)

次のABCの写真の脚は、誰のものでしょう。
()内から正しいものを選び、組み合わせを選んでださい。
(ヘビクイワシ、アナホリフクロウ、ワシミミズク、コノハズク、オオフクロウ、ハリスホーク、メンフクロウ)

A

ヒント:脚に羽があまり生えていません

B

ヒント:お腹の模様に注目!

C

ヒント:お腹や足が白っぽい


回答はスクロールの先!






















解答と解説


第1問
A フクロウ(Bはハヤブサ)

フクロウは足にふさふさの毛が生えている種がいますが、ハヤブサには毛は生えていません。
これは、フクロウの獲物であるネズミなどから噛みつかれる反撃に備えて毛で足を守っているのです。ハヤブサは主に小鳥を狙うため、噛まれる心配はなく、毛は生えていません。狙う獲物によって形が異なるのです。

第2問
シロフクロウ(名前は「真白」)

映画で人気者の白いフクロウ。繁殖期になると北極圏に広く分布する。冬はユーラシア大陸や北アメリカ大陸まで南下してきます。日本にもごく稀に訪れることがあります。

第3問
ワシミミズク(ユーラシアワシミミズクの「ひまり」)

全長約58-71cmを誇る大きなフクロウ。それでも体重は最大で4kgほど。生息範囲は広く、極地圏と熱帯を除くユーラシア大陸の大部分に生息している。日本ではごく稀に北海道に迷い込む鳥とされていましたが、一時期は北海道内でも繁殖していました。今でも、択捉島や国後島に通年生息しています。

第4問
コノハズク(スピックスコノハズクの「すず丸」)

体重120g、当園でもいちばん小さなフクロウです。コスタリカやアルゼンチンなど中央〜南アメリカで暮らしています。
日本にも野生でコノハズクは生息していて、鳴き声は「ブッ ポー ソー」と聞こえます。実は、「ブッポウソウ」の名前がついた鳥はほかにいて、その鳥がこの鳴き声で鳴いていると勘違いされ、名付けられてしまったそうです。「ブッポウソウ」は見た目はとても美しい鳥ですが、鳴き声は「ゲェッ」という感じで、あまりきれいな声ではありません。

第5問
A メンフクロウ(名前は「リュウ」)
B オオフクロウ(名前は「くるみ」)
C ワシミミズク(アフリカワシミミズクの「いずも」)

メンフクロウのリュウ。バードショーの仕事が終わってご機嫌

メンフクロウやコノハズクの足には、もふもふの毛が生えていません。これも、狙う獲物に関係があり、メンフクロウやコノハズクの獲物は昆虫やカエルなどが中心で、もふもふで守るよりも器用に動かせることを優先したのでしょう。シマフクロウなどの魚食のフクロウも、足が濡れるのを避けるためにも毛が生えていません。

女性スタッフにだけうっとりするオオフクロウのくるみ(男性スタッフは近づけません)

オオフクロウは東南アジアの熱帯雨林や、ネパールの山岳地帯などに生息しています。オレンジがかった柔らかい茶色い羽が特徴的。顔もあいきょうがあります。この種も小形の小動物を狙うため足はふわふわです。ただ、たまに魚も狙うことがあるそうです。

アフリカワシミミズクのいずも。ウインク!

アフリカワシミミズクは、全長35-45cmほどでワシミミズクの仲間では小柄です。胸から腹部にかけて縞模様があり、白っぽい羽をしています。中央アフリカ以南のオマーンやサウジアラビアの一部に生息している鳥です。同じワシミミズクでも、ずいぶん大きさが違いますね。

フクロウの魅力を今回は足に注目して深掘りしました。毛の有無以外にも、種によって暮らす場所や狩りの方法や獲物の違いで生じるさまざまな特徴がある、おもしろい鳥です。ほかにどんな違いや特徴があるか、調べてみるのもおすすめです!


今月のBIRDERはフクロウ特集で、当園でも写真提供などを行なっています。
自力で野生のフクロウを見るのは難しいという人は、ぜひ当園でフクロウ観察をしにきてください。

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バードウォッチング専門誌BIRDERでは,2021年4月〜2023年12月号まで,「掛川花鳥園出張ガイド」を連載していました。電子版などのバックナンバーで読むことも可能なのです。公式ホームページの総目録でどんな鳥が主役になっていたかわかるので、ぜひ推し鳥の号を探してみてください。

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