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宗教間対話の未来問う コルモス50周年踏まえ議論

※文化時報2024年3月29日号の掲載記事です。

 宗教者と研究者が議論を重ねる「現代における宗教の役割研究会」(コルモス)の第70回研究会議が15、16日の両日、同志社大学(京都市上京区)で行われた。50周年記念として昨年12月にコルモスが発行した『宗教を問う、宗教は問う―コルモスの歴史と現代』を踏まえ、テーマを「宗教間対話の未来―コルモス五十年をふり返って」に設定。対話とは何か、どのようにすべきかを広く考えた。

 15日の公開講演会では、副会長で京都大学名誉教授の氣多雅子氏、同志社大学神学部教授で次期学長の小原克博氏、書籍の編集に携わった花園大学国際禅学研究所研究員の小林敬氏が発表した。

 全体討議ではフロアを交えて話し合いが行われ、金光教の三宅善信氏は「以前は宗派のトップレベルの方々が研究者とやり合っていたが、今は研究面に寄り過ぎている印象だ」と提言。小原氏が「宗教自体が社会に対する責任を失っているのでは」と語る場面もあった。

 16日は非公開で行い、一燈園当番(代表)の西田多戈止(たかし)氏、NCC宗教研究所前所長の宮庄哲夫氏、立正佼成会主席の庭野統弘氏が「宗教の現場から」として、それぞれの活動や実践について発表した。

 コルモスは1971(昭和46)年に第1回研究会議を開催。2019(令和元)年からシンポジウム・講演会のみ公開で行っている。登壇者の発言要旨は次の通り。

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