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本日の「読了」──おっさんは熱しやすく冷めやすい

過日読了した相場氏の『ガラパゴス』以来続く、個人的“相場熱”の続き。

相場英雄『御用船帰還せず』(幻冬舎 2015)
相場英雄『血の轍』(幻冬舎 2013)

 前書は江戸時代、綱吉の治世の小判の改鋳とその仕掛けを考えた侍と侍の意を汲んだ仲間たち、彼らを追う江戸町奉行所の人間の戦いと改鋳の成否。
 後書は、警察組織内の公安と刑事課の内部抗争を軸に、ぐいぐいと転換していくのだが、どこに経済ネタが? と思っていたら、終盤近くで、過去の事件の真相が「株価操作」では? だが、それはあくまでもアクセントで主眼は組織内抗争と個人的な怨恨愛憎……。

二冊のなかでは、お勧めは前書。後書は結末が「あれ。そういう終わりかたですかぁ」という感じでした。
 これにて“相場熱”は終了。
 
[2023.03.28. ぶんろく]
 

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