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井の頭公園の散歩(5)老舗茶店がイタリア料理店に変貌

 昔ながらの雑木林が残る御殿山から、井の頭池に向かう。下り坂になる。考えてみれば、井の頭池に行く道は東側の一か所以外はすべて下り坂になっている。ということは、井の頭池は洋風バスのように細長いすり鉢状の地形の底に、すり鉢から湧き出た水が溜まった池といえるでしょう。そして、あふれた水は、すり鉢状の地形が切れた東側の一端から低地方向に流れ出て、それが神田川と呼ばれているということなんだ。

 今回、井の頭池に降りる道は、御殿山のカフェの「うさぎ館」を横に見て井の頭公園通りを渡り、井の頭弁財天に向かう道である。降りきった右手が弁天堂で、左が茶店の「井泉亭」。おっと内装工事していたと思ったら、2021年9月13日から「井泉亭」が「ISENTEI」となり、本格的ピザを出すイタリア料理店に変貌だ。井の頭弁財天の門前茶店として創業200年ほどの歴史があるという。ということは公園となる前の江戸時代からの老舗だ。

 そういえば、井の頭公園は都立公園としては珍しく、公園内に民間の茶店や売店が数多く存在する。そういう歴史を持っている公園なのである。


ぶんしん出版+ことこと舎便りVol.5 2021/10/15』掲載

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